紬「英会話教室に通おうと思うの!」フンス!

菫「なんでまた急に…」

紬「ほら、わたしこういう見た目だけど英語しゃべれないじゃない?」

紬「でも学校の友達はみんなわたしのこと英語しゃべれるって思ってるの…」

菫「ああ…あるある。わたしも思われてた」

紬「それで”英語しゃべれるの?”って聞かれたからつい”日常会話程度なら…”って言っちゃって」

菫「えぇー…お姉ちゃん、日常会話レベルですら英語全然ダメじゃない……」

紬「そうだけど…それは菫もでしょ」

菫「…う、うん。でもまわりはそう見てくれないよね…」

紬「だから困ってるのよぉー」ジタバタ

菫「はぁ…今でも時々”日本語お上手ですね”って言われるもんね」

紬「…ものすごい勢いの英語で話しかけられたりね」

菫「英語ですらない言葉のときもあるよね」

紬「あるある。英語で話しかけられてわけわかんないからオロオロしてたら今度はフランス語っぽい言葉で話しかけてきて…」

菫「二ヶ国語しゃべれるスキルがあるなら、日本語マスターして欲しいよね」

紬「うんうん。もういっそのこと髪を黒に染めちゃったらそんなことなくなるかな?」

菫「カラコン入れて目の色も変えてね」

紬「よ~しやっちゃおやっちゃお~♪これなら英語で話しかけられることもなくなるわね!」

菫「うん…だけど」

紬「だけど?」

菫「結局英語、しゃべれないままだね」

菫「お姉ちゃんの友達、誤解したままだよ」

紬「…」

紬「…えっとどの英会話教室にしようかしら」

菫「駅前のがいいんじゃないかな?」

澪「…」カキカキ

澪「…あっ」

律「ん?どした」

澪「インク切れた」

律「替えのインクないの?」

澪「別の色なら。でも同じ色の方がいいからまた明日買いに行ってくる」

律「そっか。じゃ、そうしたら」

澪「ん。ああ」

律「でもたまには別の色で書いてもいいんじゃね?」

澪「うーんでもなぁ…。同じノートで急に色が変わるとおかしくないか?」

律「じゃあ別のノートに書いたらいーじゃん」

澪「そっか。じゃあそうするよ」カキカキ

律「…ってそれもわたしのノートじゃねーか!」

梓「キャベツ…レタス…いやキャベツ……キャベツ!
  と思わせてレタス!」

純「キャベツだよ…」

梓「ガーン!!」

憂「うーん。キャベツとレタスの区別がつかないのはさすがにマズイね梓ちゃん」

梓「なっ!こ、こんなこと知らなくても生きていけるもん!」

純「そーゆー問題じゃない」

梓「千切りになってないキャベツの方が悪いよ!千切りになってたらわかるもん!」

純「逆ギレか…」

梓「だいたいキャベツとレタスなんて見た目似すぎだし、別にどっちでもいいじゃん!どうせ味も同じようなもんでしょ!!」

純「梓、それは間違ってる」

梓「な、なによ…純のくせに…」

純「似てるからってキャベツとレタスをいっしょにするのは失礼だよ」

梓「…」

純「ほら。憂と唯先輩はそっくりじゃん。でもだからって二人が同じようなものでどっちでもいいってなる?ならないでしょ?キャベツとレタスもいっしょだよ」

梓「…」コク

憂(…イヤなたとえだなぁ)

純「よく似てたって憂は憂だし、唯先輩は唯先輩。そしてキャベツはキャベツ。レタスはレタスなんだから。二つとも大事にしないとダメだよ」

梓「純…ごめん。わたし間違ってた…」

純「わかればいいの」ヨシヨシ

憂「あれ?こんなところに白菜が」

梓「ええっ!?唯先輩と憂って実は三つ子だったの?!」

純(ダメだこいつ)

38 :
ていうか双子だったの!?


→38

憂「あれ?グリーンボールが転がってる」

梓「四つ子?四姉妹?ああもうわけわかんない…!」

純「いいよもう、なんでも」





うみ!

にゃーにゃー

唯「あ!うみあずにゃんだ!うみあずにゃんが鳴いてる!」

澪「ん?」

律「あぁうみねこのことね」

唯「うみあずにゃんだよぉ」

澪「たしかに海にいてにゃあにゃあ言ってるから海梓と言えなくもない」

律「でも海の梓だったら黒くないとおかしくないか?うみねこは白いぞ」

紬「てことはあれはニセモノ?」

唯「ふむぅー、アズニャンモドキ、だね」

紬「スッポンモドキみた~い」キャッキャッ

澪「トンちゃんと似てるな」

律「ますます梓っぽいな。実はあれ、梓本人なんじゃね」

唯「そっかあずにゃんだね!やっぱりあずにゃんだったんだ!」

くるくる

澪「よく飛ぶなぁ…」

紬「梓ちゃん飛ぶのうまいわねぇ…」

唯「そうだねぇ…」

律「梓のやつ…いつのまに飛べるようになったんだろ…」

梓「にゃあ」

唯「あっ!りくあずにゃんだ!りくあずにゃんがいる!」

純「最近コンビ二ドーナツ流行ってるじゃん。梓は好き?」

梓「う~んイマイチかな。なんかパサパサするから…」

純「だよね…ドーナツは中がふわふわで外がカリッとしてないとね」

憂「お姉ちゃんって見た目はふわふわしてるけど、実はしっかり者なんだよ」

梓「じゃあ、これからミスド行かない?」

純「いいね」

ーーー

純「うーん…」

梓「どうしたの?」

純「どのオールドファッションチョコがベストか見極めてるの…」

梓「どれもいっしょじゃん」

純「違うよ!チョコのかかり具合が違うよ!ここが肝心なんだよ!二つの味を最高に楽しみたいの!」

憂「うんうんわかるよ。チョコみたいにあま~いお姉ちゃんもステキだけど、オールドファッションみたいにオーソドックスなお姉ちゃんもまた捨てがたいもんね…その二つを同時に楽しむために理想を追い求めたいよね…」

純「やっぱチョコのはいいや。普通のにしよ」ヒョイ

ーーー

梓「穴が空いてないドーナツってどう思う?」

純「その分食べられるから得じゃん」

梓「ま、そうなんだけど。でも腑に落ちないっていうか」

憂「わかるよ梓ちゃん!お姉ちゃんってかっこよくてしっかりしてるけど、時々穴があって抜けてるところがまたかわいいんだよね」

梓「たまには穴が空いてないのにするかあ」ヒョイ

ーーー

梓「しっかし、ミスドのラインナップは豪華だね」

純「どのドーナツも美味しそうで…全部欲しくなっちゃう」

憂「だよね!だよね!ギター弾いてるお姉ちゃんもゴロゴロしてるお姉ちゃんも勉強してるお姉ちゃんもアイス食べてるお姉ちゃんもすやすや寝顔のお姉ちゃんも寝起きのお姉ちゃんも制服のお姉ちゃんも私服のお姉ちゃんもお風呂上がりのお姉ちゃんもどれもこれも最高に可愛くてああもうどうしよう…全部ほしいよ困っちゃうなぁ…」

梓「やっぱ今日はハンバーガーにしない?」

純「うん。マックいこっか」

42 :
常に憂の裏目にいくなww


→42

憂「マックにおねえちゃんバーガー置いてあったらいいのになぁー。おねえちゃんとわたしでひとつのハンバーグを挟むおねえちゃんバーガー…」ゴクリ

梓「きょうはまっすぐかえろっか」

純「そうだね」





律「屋台の定番と言えば?」

梓「たこ焼き」

澪「わたあめ」

紬「やきそば!」

唯「りんご飴!」

律「かき氷も捨て難い…」

唯「焼きとうもろこし!」

梓「あぁ、焼きとうもころしおいしいですよね」

澪「…コロシ?ひぃっ!」

唯「デカ長!ガイシャは焼死体で発見されました!」

紬「スイートコーン殺人事件!犯人は……あなたです!」スビシッ!

律「…うぅ、悪気はなかったんだつい…お腹が減ってガマンできなくて…」

紬「いいのよ…罪を憎んで人を憎まず。さあいっしょにやきそばを食べましょう…!」

律「刑事さん……!」

梓「あれ?売り切れですって、やきそば」

紬「今度は誘拐!?」





中野家!

唯「パジャマで♪」

紬「お・じゃ・ま♪」

律「パジャマパーティーだー!」

澪「なんかわくわくするな…」←新品のパジャマ着てる

梓「お願いだから荒らさないでくださいね」

紬「えっちな本はどこ!?どこに隠してあるの!??」

梓「のっけからやめてください!そんなものありません!」

律「ムキになって否定するところがアヤシイぞー!」

梓「…なっ!ないです!ないものはないです!」

唯「いーんだよ、あずにゃん。無理しなくたって。わたし達高校生だもんそれくらい興味あって普通だよ」

律「そうそう。フツーだぞ、フツー」

澪「ま、まぁ…興味持つくらい…ふつう…だと思うぞ……」

紬(どこかしらどこに隠してあるのかしらここかしらそこかしらあそこかもしれないわ…)キョロキョロ

梓「…」

梓「…お気遣いありがとうございます。でも本当にそんな本ないんですよ」

律「ちっ、予想がはずれたかー」

唯「ちぇー」

紬「…そんなぁ」ショボン

梓(…ほっ)

澪(気づいたけど、ベッドの下のことは黙っておいた方がいいよな…)

46 :
梓ちゃんは「ない」って言ったんだしベッドの下のえっちな本はえっちな本じゃないはず


→46

紬「えっちな本はみつけられなかったけど、パソコンの中身は…っと。あれ?なぁにこのフォルダ??」カチカチ

梓「ダメですダメですダメですダメですダメですダメですダメですダメですダメですダメですダメですダメですダメですダメですダメですダメですダメですダメですそのフォルダを開けるのは絶対ダメです世界が終わりますああああああああああああああああああああ」


紬「和ちゃんって、」

紬「芸能人なら誰が好みなの??」

律「あっ、それわたしも気になる」

澪「…」←聞き耳立ててる

和「う~ん…最近の芸能人ってあんまり詳しくないのよ」

律「い~んだよ、知ってる範囲で」

和「そうね、SMAPなら…」

律「SMAPって…みんなおじさんじゃん」

和「そうかしら?SMAP以外ならニシキかしらね」

澪「ああ、関ジャニの」

和「ううん、少年隊の」

唯(和ちゃんちのテレビ、まだブラウン管なんだよね~)パクパク

律「他に誰か…わたしたちの知ってそうな人で」

和「福士蒼汰とか好きよ」

澪「ああ、壁ドンの」

紬「?」

律「最近よく見るよな」

和「他には佐藤健、水嶋ヒロ、瀬戸康史…」

律「おお…割と王道のイケメンじゃん」

和「あとはオダギリジョー、要潤、細川茂樹、倉田てつを…」

律「…んん??」

紬「えーっとつまりどんなタイプが好みなの?」

和「変身できる男性かしら」

唯(和ちゃんニチアサ好きだからなぁー)モグモグ

唯「今日のおひる…日の丸弁当だった……」

梓「原因に心当たりはあるんですか。憂を怒らせたとか」

唯「うーんやっぱり怒ってるのかなぁ」

梓「あの温厚な憂を怒らせるなんて相当ですね。何したんです?」

唯「ああそういえば」

梓「なんです。思い当たる節が見つかりましたか」

唯「うーん、わかんないけど。昨日の夕ご飯たべおわってさぁ。”今日のごはん、おいしかった?”って聞かれたから」

唯「”ビミョウ”って答えたの。そしたらもう、それ以来口きいてくれなくってさー。それかも」

梓「そんな言い方されたら憂だって怒りますよ。だいたいいつも憂に作らせて自分は何もしないくせに文句だけ言うとかサイテーですね。見損ないました」

唯「待ってよ。話を聞いて。昨日はカレーだったんだけどね。その前の日もカレーだったの」

梓「二日目のカレーってやつですか」

唯「ううんちがうの。その前の前の日もカレーだったから」

唯「ちなみにその前の前の前の日も、前の前の前の前の日も、前の前の前の前の前の日も、前の前の前の前の前の前の日も、前の前の前の前の前の前の前の日も、前の前の前の前の前の前の前の前の日も、前の前の前の前の前の前の前の前の前の日も、まえのm…」

梓「わけわかんなくなってきました。つまりいつからカレーが続いてるんですか」

唯「わかんないくらいずっと」

梓「でも憂がつくるからおいしいんでしょう」

唯「おいしいよ。でもさすがに続きすぎるとね…しかもカレーうどんとかカレーピラフとかそんなアレンジ一切なしだよ。カツカレーにもコロッケカレーにもシーフードカレーにもならないんだよ」

唯「しかも食後のアイスまでカレー味なんだよ」

梓「ははぁ。でもですよ。ひょっとしておべんとうがシンプルなのは憂の思いやりなんじゃないですか。カレーが続きすぎたからこのあたりであっさりしたものを、っていう」

唯「うーん。ちがうとおもう。きっと怒ってる。だっておべんとうのなかに」

唯「蒲焼さん太郎入ってたし」

梓「食べ合わせに悪意がありますねー。これはマジギレ確定ですね」

唯「だよねー…やっちゃったなー」

51 :
うなぎと梅干しはむしろいい組み合わせだって言うけど、しかし太郎だしなあ


→51

唯「そうなの?じゃあやっぱり怒ってないのかなあ?」

憂「おねえちゃーん、スイカ切れたよー!」

唯(夕ご飯天ぷらだったんだけど…)

憂「わたしは遠慮しとくから全部たべてね!」


澪「受験が不安で夜も眠れない…」

梓「澪先輩なら大丈夫ですよ(知らんけど)」

律「澪なら楽勝だろ」

澪「そんなことないよ」

唯「模試の判定はよかったんでしょ」

澪「うん。A以外出たことない」

梓(自慢かよ)

澪「入学以来学年順位は一桁から落ちたこともない」

梓(誰も聞いてないし)

澪「でも模試と本番は違うだろ?」

澪「本番でミスしてわたしだけ落ちるかもしれないと思うと…」

梓(…ウケるww)

紬「まあまああんまり悩みすぎないで。お茶のもう?」

律「そうそう。とにかく今は勉強頑張るしかないし」

梓(お前が一番勉強しろ)

唯「ダメなら来年があるし!」

梓(そんなこと言ってないで勉強してください)

澪「来年もダメだったら…」

紬「そのまた来年があるわよ!澪ちゃん!」

律「それでもダメならさらに次の年もある!」

梓(そうなったらBBA女子大生だな…)

澪「そうか…そうだな!チャンスは一回きりじゃないもんな!」

唯「そうだよ!失敗したって何度でも再チャレンジできるんだよ!」

律「なんだか勇気が湧いてきたな!」

紬「よ~し頑張りましょう!」

唯律澪紬「おぉ~!!!!」

梓(澪先輩だけ受かったらどーすんだろ…………ウケるw)





唯「ハァァ~~…ムギちゃんの紅茶はきょうもおいしいねぇ~~……」ゴクゴク

紬「ありがとう~♪」

梓「そうですね。やっぱりスーパーで売ってるようなティーパックで淹れたお茶とは全然ちがいますよね」

澪「ん?梓、ちがうぞ”ティーパック”じゃなくて”ティーバック”だ」

律「ちーがうって。”ティーバッグ”だよ」

梓「それって下着のことじゃ…」

唯「澪ちゃんのおパンツ、味が染みてるんだね」

澪「染みてない!断じて染みてない!」

紬「そうよ!染みてるわけないわ!澪ちゃんは穿かない派なんだから!」

唯「ええ!じゃあダダ漏れ!?!!??!?」

澪「穿いてるよ!ノーパンなわけないだろ!」

律「ほら。やっぱり”ティーバッグ”」

和(いい話が聞けたわ…これで今月のファンクラブ公報の一面は決まりね)メモメモ





唯「りっちゃんってさ」

唯「いっつも約束の時間に遅れてくるよね」

唯「申し訳ないと思ってるの?なおす気あるの?わるいことしてる自覚あるの?」

唯「だいたい遅れてるくせに悠々と歩いてきたし」

唯「ドラムは走り気味なのに」

唯「いまこそ走るべきときでしょ」

律「あはは、うまいこというなー!ゆいー!」

唯「笑ってる場合じゃないよ。怒ってるんだよ。3時間も遅刻だよ!わかる?3時間だよ?!3時間!!あり得る?あんまりだよ!ひどすぎるよ!」プンプン

澪「唯が来たのもつい5分前なんだけどな」

56 :
唯の遅刻を見越して遅れてきた策士りっちゃんマジ策士


→56

澪「策士とかナントカ言ってないで時間くらい守るべきだろ…」


律「澪」

律「…」

律「澪!」

律「…」

律「澪?」

律「…」

律「みぃおぉ」

律「…」

律「みぃおぉーー!!」

律「澪ーーーー!!!」

律「…?」

律「………あ」

律「まちがえた。プリマハムだった」



3
最終更新:2015年06月07日 23:35