梓「 『今日は律がずっと欲しがってたものをあげるからな』 」

紬「 『私が欲しいもの?』 」

梓「 『目の前にあるだろ?欲しがってたものが……』 」

紬「 『なっ、変な冗談やめろよ!』 」

梓「 『おしゃべりな唇はこうしてやる』 」

紬「 『澪……』 」

梓「 『律……』 」



紬「……みたいな?」

梓「バカップルはお互いの存在しか見えない聞こえないんですか?」

澪「何の話だ」

紬「澪ちゃんは夜のセッションでも左利きなの?」

澪「何が夜のセッションだ」

梓「律先輩はベッドの上でも走り気味なんですか?」

澪「知るか!!」

澪「お前らがどう思ってるか知らないけど、律とはそういう関係じゃないからな」

梓「そりゃもう凄い関係を持ってると思ってますよ」

紬「この期に及んでまだぴゅあぴゅあはーとだと言いはるの?」

澪「どういう事なんだ」

紬「あらあら、恋のパティシエがすっとぼけちゃって」

梓「もう甘口じゃなくて大人味なんですよね?」

紬「夜のいちごパフェが止まらないんでしょ?」

梓「私のホッチキスで口を塞いじゃうぞ!とか言ってるんですよね?」

澪「おい、人の歌詞を精神攻撃に使うのをやめろ」

梓「誰も頼んでないのに勝手に書いてきた歌詞なのに……」

澪「あいつさ、曲がりなりにも部長として私たちを引っ張ってくれてるだろ?
  場を盛り上げたり、意外と気を使ってくれたりしてさ」

紬「りっちゃんの誕生日にどうやってイチャつくかを自慢しにきたの?」

澪「日頃のお礼にみんなで律の誕生日を祝ってあげようとか思ってたら
  お前らが次から次へと妄言を垂れ流し始めたんだよ!!」

梓「パティシエ先輩、落ち着いて」

澪「やかましい!!」

梓「また歌詞に見せかけたラブレターでも書いてあげたらいいんじゃないですか」

澪「またとは何だ」

梓「股とは何か、ですか…深いですね」

紬「詩人ね」

澪「お前らはそういう事しか頭にないのか」

梓「じゃあ律先輩が好きなメイドの真似事でもしてやれば喜ぶんじゃないですか」

紬「昔から澪ちゃんのメイド姿を推してたものね、りっちゃん」

梓「萌え萌えキュンとか言いながら自家製のソースをぶっかけてやればいいんですよ」

紬「私も悦ぶわ」

梓「きっと萌え死にますよ、律先輩」

澪「私が死にたくなりそうなんだけど、それ」


澪「頭痛が痛い」

梓「夏風邪はバカがひくって言いますね」

澪「バカは風邪ひかないって言うからな」

梓「でも唯先輩だって風邪ひいてたじゃないですか」

澪「えっ?」

梓「違うんですよ」

紬「最近暑かったものね」

梓「いやらしい格好のまま寝ちゃうからですよ」

澪「お前らのせいで頭が痛いって言ってるんだよ」

梓「でも夜は履かない派って聞いたので」

紬「日中は?」

澪「常に履いてるんだよ!!」

梓「まぁ確かに全裸で靴下だけ履いてたほうが興奮しますよね」

澪「なんでお前は私を脱がせたがるんだ」

梓「ノーブラのほうが形が崩れなくて垂れにくいらしいですよ」

紬「あなたは垂れる胸もないからノーブラでいいかもしれないけれど、
  ノーブラだと位置が落ち着かないし肩はこるしで大変なのよ」

梓「………」

澪「泣きたいのは私のほうなんだよ!!」

澪「お前らの目的は何なんだよ!!」

梓「クールぶってる先輩をおちょくって反応を楽しんでいただけじゃないですか」

紬「私はりっちゃんとの関係を根掘り葉掘り問い詰めて恥ずがしがったり
  赤面して逆ギレしたりする澪ちゃんの顔を見るのが夢だったの」

澪「すごく正直で結構なことだけど割とマジで死ね」

紬「りっちゃんにおちょくられると嬉しそうに嫌がるくせに」

梓「下の口は正直なくせに」

澪「お前らは上の口がおかしい」

紬「澪ちゃんはいつまで純情ぶってるつもりなの?」

梓「女子高生ともなれば毎日オナニーしてて当然の年頃ですよ」

紬「えっ」

澪「えっ」

梓「あれっ?」


梓「まあこの話は置いといてですね」

紬「梓ちゃんは毎日オナニーしてるの?」

梓「澪先輩たちってただの幼なじみにしては仲が良すぎると思うんですよ」

紬「毎日なの?本当に?」

梓「澪先輩が書いてくるのって片想いの歌詞ばっかりだし」

紬「女の子が毎日って相当な淫乱よ?」

梓「ロミオとジュリエットだってまんざらでもない表情で演じてたし」

紬「やっぱり唯ちゃんの事を考えながらしてるの?」

梓「律先輩と喧嘩してても、風邪ひいた時は真っ先に様子を見に行ってたし」

紬「ねえ、唯ちゃんでしてるんでしょ?」


ガチャッ


唯「ごめん、掃除当番で遅くなっちゃっ

梓「唯先輩でオナニーしてて何が悪いんですか!?」

唯「………」

梓「………」

唯「じゃあ今日は帰るね?」

梓「違うんですよ」

唯「寄らないで」



澪「もしもし?ああ、律か」



梓「違うんですよ、あの眉毛がしつこくて」

唯「人のせいにするんだ」

梓「いやあの」



澪「わかってる、もうすぐそっち行くからさ」



梓「だって毎日あんなに抱きつかれてたらしょうがないじゃないですか」

唯「なんか勘違いさせてごめんね」

紬「フラれてるwwwwwww」


澪「そんなんじゃないよ、私は律だけだって知ってるだろ?」



唯「私もう帰っていい?」

梓「ちょっとこの眉毛を黙らせるから誤解をとかせてください」

唯「誤解もなにも完全に自分から暴露してたよね」

紬「それが毎日してるらしいの、この子」

梓「お前……」



澪「今日も泊まっていいんだろ?」



唯「今までありがとう」

梓「待って下さい、違うんですよ……ん?」

紬「でも……ん?」



澪「ああ、私も愛してるよ」

澪「じゃあな」

梓「」

紬「」

澪「……?」


梓「いつから!?」

紬「どういうこと!?」

梓「あれだけ否定してたのに!?」

唯「知らなかったの?」

澪「じゃあ、ちょっと用事があるから」 ガチャッ バタン ダダダダダ


唯「そうだ、今日りっちゃんの誕生日だったっけ」

梓「……」

紬「……」

唯「おめでたいのはあずにゃんたちのほうだったね」





おわれ

ほぼ即興で書いたけど
誕生日に間に合わなかった模様



最終更新:2015年08月24日 22:53