何がマンドリルだ。
馬鹿か。


先輩たちとの最後の学園祭が近い。

いつものように有意義で入念なミーティングの結果、
明日までに各自で新曲の歌詞を考えることになった。

もともとの作詞センスがアレなのにスランプ呼ばわりされた先輩と、
みんなでそれぞれ歌詞を作ってみようとか言い出した先輩のおかげだ。

思いつきで作詞大会を始めるのはともかく、明日までって。
そんな簡単に書けてたまるか。

まあダラダラ時間をかけるよりは時間制限を設けたほうがいいのかもしれないけど、
歌詞の形まで練り上げる時間が足らなさすぎる。

素人が勢いだけで考えた歌詞なんて聞くに耐えない。
その場のノリだけで生きてるような先輩たちがまともな歌詞を書いてこれるとは思えない。
ロクなものが出揃わないに決まってる。

文句ばかり言ってても始まらない。

普段から練習練習と口うるさく言っている後輩が、
珍しくまともな部活動のお題をぶっちぎって、歌詞が書けませんでしたというわけにもいかない。

先輩たちに頼れない以上、私だけでもまともな歌詞をこしらえていかなければ。
さっきから頭の隅にこびりついて離れないマンドリルを振り払って。


歌詞と言えばあれだ。
女子高生のポエムと言えば片想い系のやつだ。

しかし、こういうのは一歩間違えるとリアルタイムで黒歴史を晒すことになりかねない。
下手にかっこつけて中途半端な英文なんか交えてしまうと大惨事だ。

顧問と同じような過ちを繰り返すわけにはいかない。
先輩たちと若さゆえの過ちを犯すのなら、もっと別な形で犯したいものだ。

無難な歌詞を作るとしたら、
何かを探して歩き出したり、君の名を呼んだり、瞳を閉じたり閉じなかったり、
会いたくて震えたりしている様子を組み合わせればそれなりの形になるはずだ。

出来が良すぎて作詞した本人が歌うことになったりしたら、
水槽に頭を打ち付けてトンちゃんと精神が入れ替わったことにして乗り切ろう。


そんな感じで適当……気軽に書けばいいと思っていたけれど、
いざ考え始めてみると思い浮かばない。

そもそも、ライブの度にわざわざ新曲をひねり出す必然性もない気もする。
既存曲の音合わせの機会すら異常に少ないくせに。

部活感覚でやってるアマチュアバンドなんて、オリジナルが2~3曲あればマシなほうだろう。
たぶん。

屁理屈ばかりこねていても歌詞はできない。
ていうか眠い。


どんな歌詞にするかというより、
書きたいものとか、自分の好きなもので考えてみよう。

自分が書きたいこと。 伝えたいもの。
私が好きなもの。 欲しいもの。

音楽。 軽音部の先輩たち。

強いて言うなら唯先輩だ。
私と言えば唯先輩だ。

もっと言うなら黒タイツだ。
理想を言うなら黒ストッキングのほうが好みだ。

夏場の貴重な生足もいいけれど、
唯先輩がストッキング派になってくれる方法はないものだろうか。

私がストッキングをプレゼントしてみたらどうだろう。
可愛い後輩からのプレゼントが断られる理由がない。

ついでに大人っぽい下着でもプレゼントしてみたらどうだろう。
ちゃんと着けてきてくれたかどうか確認したって問題ないはずだ。
その中身を見たり触れたりする権利だってあるはずだ。

やる気が出てきた。
ニヤニヤしながら時計を見ると、すでに12時を回っていた。

ストッキングとか言ってる場合じゃなかった。


日付も変わったところで、また振り出しに戻ってしまった。
まあ振り出しというか何ひとつ作詞が進んでいないからいいけど。
よくないけど。

澪先輩はいつもどうやって作詞しているんだろう。

『 ふわふわ時間(タイム) 』 とか 『 I’m 恋のパティシエ 』 とか、
若さを売りにした女子高生バンドの美少女ボーカルじゃないと許されないような歌詞だ。

独特な世界観を絶妙に成立させている独特のセンス。
あれはとてもじゃないけど狙って真似できないバランスだと思う。


いい意味で。

もちろんいい意味で。


全然参考にできなかった。
常人には決して辿り着けない領域だった。


そんな澪先輩も、部長が言うにはスランプらしい。

何の使命感があるのか、
誰も頼んでいないのに次から次へとポエムを持ってきては部長にダメ出しされているそうだ。
よっぽど胸の内に溜め込んでいた何かがあるのか、もしくは生粋のドMなんだろうと睨んでいる。

しまいには冬の海に一人で出かけてまで詩を考えてこようとする人だ。
傍から見たら思いつめた入水自殺志願者みたいじゃないですか。
実際に自殺未遂とかやりそうだし。

そして真っ白なノートを抱えて冬の海からノコノコ帰ってきたかと思えば、
今日は風が騒がしかったから無理、とか言い放つ始末だ。

意味がわからない。

他に誰一人書いてこないから暫定的に作詞担当になっているだけであって、
作詞家気取りでスランプだとか言われてもこっちが困る。

どんな顔してマンドリルを取り入れた歌を熱唱するつもりだったんだろう、あの人。


独特な表現の歌詞ばかりかと思うと、
時折 『 冬の日 』 みたいな直球を投げ込んでくるからあの先輩は侮れない。

どう解釈しても特定の個人に向けたラブレターだ。
歌詞の内容云々より、あえて直接お披露目してこないあたりがあざとい。

普通に書いてみた歌詞だけど何か? みたいな。
手書きじゃなくてパソコンで打ち出したやつを郵便受けに入れただけですけど? みたいな。
あっ、ひょっとしてラブレターだとか思っちゃった? みたいな。

しまいにはなぜか作者以上に恥ずかしがった部長が、
『 澪に歌わせると恥ずかしいから 』 というよく判らない理由で唯先輩に歌わせる始末だ。

なに堂々とのろけちゃってるんすか。

けっ。



律先輩はときどき乙女になるから困る。

意図的にギャップ萌えを狙っているのかどうかは怪しいけれど、
大雑把に見えて意外と家庭的だし、ズボラに見えて意外と気配り上手だし。

わざとボケたりふざけたりしてるとき以外は何だかんだで軽音部のまとめ役だし。
天然ボケだらけの先輩たちに上手く突っ込んでるし。

突っ込みというのはいやらしい意味ではなくて。
そういう意味だとしても突っ込みが上手そうだけど。

実は男の娘でしたと言われても驚かない自信があるけど。
貧乳だし。

いや、貧乳はステータスだ。 希少価値だ。
絶妙なバランスで膨らみかけを維持しているだけだ。

私はもう一年分伸びしろがあるはずだ。
スレンダーだから仕方ないんだ。

唯先輩も性に目覚め始めてから急成長を遂げているというのに、
性的な好奇心も旺盛そうなムギ先輩や澪先輩と私の何が違うんだ。

やるせなさで胸がいっぱいだ。
この切なさが歌詞に反映してくれればそれでいい。

ちくしょう。


いろんな方向に異次元センスな歌詞を書いてきそうな先輩たちの中で、
律先輩が意外とまともで純情な感情の歌詞を書いてきそうだと思っている。

今までの楽曲だって部長のチェックを経て採用された(らしい)歌詞なわけだし。
ライブで披露したのは、すべて部長の乙女フィルターを突破した楽曲というわけだ。

私がこうして夜中の変なテンションで妄想を膨らませている間にも、
恋を綴った日記帳みたいなやつに澪先輩より乙女チックな歌詞を書いてるはずだ。

でも自分のキャラに合わないからって急に恥ずかしくなっちゃったりして、
また適当なダジャレでも書いてきて道化を演じるに違いない。

おかしーし、とか言いながら歌詞を書いたページを破って捨てようとするんだけど、
気持ちごとゴミ箱行きじゃなんだか切ないから持っておいたりして。

おっさん臭いダジャレが好きなくせに、
そういう乙女チックなギャップは卑怯だと思う。

さわちゃん と ナランチャ って似てるよな、とか真顔で言ってきた時は本当に参った。



ムギ先輩はどんな歌詞を書いてくるつもりだろう。

作曲に関しては高校生離れした才能を発揮するけど、作詞はどうなんだろう。
言い出しっぺのくせに、喜々として斜め上の歌詞を持ってくる予感しかしない。
持ってくるのは普通の菓子だけでいいのに。

いくら特殊な性癖と眉毛を持っているお嬢様とはいえ、
多感な年頃の女子高生には違いない。

世間の「普通」が彼女にとっては夢だった。
普通の友達と過ごす普通の日々が彼女に特別なイマジネーションを与え、
次々と新しい曲を生み出している。

ピタゴラスイッチが実は全部CGだと吹き込んだら本気で信じて
夢を壊されたと怒り狂ってそこら中の食器を叩き割るくらい純粋な人だ。

下手に逆らうわけにはいかない。
SなのかMなのか、いまだにはっきりわからない人だ。



素直になりたいと願っても、
自分の気持ちに正直になることはなかなか難しい。

正直になるということは、隠し事や嘘偽りがあってはならない。
ずっと伝えられなかった言葉を、先輩たちに言える日は来るだろうか。

眉毛が濃いということはやっぱり陰毛も濃いんですか?とか。
下の毛も金髪なんですか?とか。

何を食べたらそんなに立派に発育するんですか?
いや、胸だけじゃなくて全体的に……とか。

部長がどうしてもカチューシャにこだわる理由とか。

そんなに額を露出したいんですか? センター分けじゃダメなんですか?
パスポートとか卒業アルバムの写真、本当にそれでいいんですか? マジで?
そこまで言うなら面接の時なんかもそのスタイルを貫いてくれるんですよね? とか。

自分の担当パートすらまともに練習しないくせに
なぜいつもハーモニカを持ち歩いているのか、とか。

唾液まみれのハーモニカをポケットから直に出されても
はいわかりましたと口をつけれるわけないじゃないですか。


あれはやっぱり自然な流れで間接キスを強要するためだろう。

そりゃ口をつけて吹く楽器を急に渡されたら誰だって即座に拒否するだろうけど、
標的の警戒を解き、会話の流れや状況を上手く操作すればそれも可能だ。

唯先輩も危なくあのムッツリスケベの餌食になるところだったらしい。
澪先輩だって被害にあったに違いない。

これは使える手口だ。
やはり部長の肩書きは伊達じゃない。

私は別に気にしてませんけど?みたいな素振りで自然に間接キスをさせ、
手元に戻ってくればもうこっちのもんだ。

手元の時計を見るとまたいつの間にか時間が進んでいる。
少し空気を読んで止まっていて欲しいものだ。

どうも時間の進み方が早すぎる気がする。
スタンド攻撃だろうか。

時間を止めるスタンド能力さえあれば、
間接キスどころかあんなことやこんなこともできるのに。

そういう都合のいい能力にも目覚めないまま、
時計の針は3時を回ろうとしていた。



せめて一節、一フレーズだけでもまともな詩を書いていかなければ。
ここで寝落ちしてしまっては全てが無駄になってしまう。

でもダラダラしている時間だって必要なんだ、みたいなことを巨乳の先輩も言ってたはずだ。
聞きようによってはダメ人間が引きこもりを正当化する口上にも聞こえるけど。

睡魔に犯されそうなところを必死に抵抗して逆レイプし、
意味不明なメモ書きばかりが散乱したノートを睨みつける。

もはや私だけ歌詞が書けなくて先輩たちに責められたほうが得するような気もしてきた。

唯先輩にキツい口調で叱られたい。
ウソ泣きして慰められたい。

睡眠時間を削って書き殴られたのは
そんな卑猥なメモ書きばっかりだ。


逆に、詩の出来が良すぎて澪先輩に嫉妬されてしまったらどうしよう。
私の才能を逆恨みした澪先輩から陰湿ないじめが始まるかもしれない。

例えば、誰も見ていない隙に私のティーカップに唾を吐きかけられたり。
2人きりの秘密練習と称して居残りを強制され、口汚い言葉で罵られたり。
そして無理やり服を脱がされた私は、澪先輩にあんなことやこんなことを

って考えてる場合か。

このままでは先輩たちの前で自作の官能小説を発表する羽目になってしまう。
ムギ先輩のコネで美少女官能小説家としてデビューしてしまう。

しかし、自分の気持ちには正直にならなければいけない。

可愛がっていた後輩に卑猥な妄想の中で慰み者にされ、
痴態を読み上げられる澪先輩の反応が見てみたいのも事実だ。

澪先輩から凌辱されるためにも、
愛を込めてスラスラと書き出さなければ。

時計はいつの間にか4時を回ろうとしていた。
このままだと徹夜の覚悟もしておかなければならない。



無意味な妄想を膨らませ、部屋の中を歩き回り、床の上を転げ回り、
何度溜め息を吐いてみても、自分が納得できるものなんてそう簡単に生み出せない。
思い浮かんだ言葉を何度も消しては書き直し、時間ばかりが過ぎていく。

何かが違う。

どんなに意地を張っても振り払えない気持ちを、
目を閉じれば真っ先に浮かぶ想いを、ありのままに描くのは難しい。

言い回しを考えたり、小奇麗な言葉を選んだりしている時点で、
それはもう自分の本当の詩じゃないのかもしれない。


   ゆらゆら揺れるあなたの視線を
   いつも私は感じてる

   好きなアイスを買ってあげるから
   きている服を脱いで早く


ダメだ。
直球すぎる。

ただでさえアレなのに、縦読みに気づかれたら終わりだ。
作詞という名目で遠回しにアプローチするような真似は、私にはできない。

バンド内の恋愛は大抵いい影響を与えない。

いつだったか、バカップルの痴話喧嘩で
部の空気を引っ掻き回されて大変な目に合されたものだ。


かつての私が求めていたように、
練習に明け暮れるような部活だったら、どんな毎日だったろう。

厳しい顧問の指導の元で、コンクール(?)のメンバー選考とかを巡って
いろんな人間関係が入り乱れるような部活だったら。

演奏は今よりもっと上手くなっていただろうけど、
ここまでお互いを分かり合えるバンドには巡り会えなかったかもしれない。


たった一人の新入部員として、私は軽音部に入った。

新歓ライブの演奏に惹かれて、息の合った演奏に憧れて、
自分があんなバンドの一員に加われるのか、不安を抱えながら。


   いつもゆらゆら揺れている
   あなたの視線を感じるの


ゆらゆらと頼りないボーカルに、
自分の感覚だけで突き進む危なっかしいギター。


   見つめて


見栄っ張りで、忘れっぽくて、食べ物の話ばっかりで。
怠け者で、音楽用語も知らなくて、ライブ前の体調管理もできなくて。
人に変なあだ名をつけて、抱きしめられるとあったかくて。


   見つめないで


大雑把な部長のドラムは、いつだってテンポが安定しなくて。
リズムキープなんてそっちのけで、一人で突っ走って。

引っ込み思案なベースは、他人のことばかり気にして。
追い詰められないと実力が出せなくて。

好奇心旺盛なキーボードは、掴みどころがなくて。
世間知らずで、お菓子ばかり持ち込んで、価値観の違いさえ楽しんで。


   優しい傷跡を残していかないで
   本当の気持ちはまだ隠させて



散らかった部室でお茶ばかり飲んで、
合宿に行ってもスタジオを借りても練習は二の次で、
後輩に怒られてばかりで。


   私のいない毎日に慣れても
   忘れずにいてくれますか


思い出がたくさんありすぎて、言いたいことが多すぎて、
私がいないとダメなのに、私を置いて行っちゃうなんて。

後輩をこんなに寂しい気持ちにさせるなんて、
本当に困った先輩たちだ。



私の口先よりよっぽど素直に動くペンが、想いを綴る。
真っ白だったページに、字が舞い踊る。


   素直に動かない唇は
   いつも強がってばかりだけど


過ぎていく時間は、楽しいほど早く流れていく。
いつまでも続いて欲しいと願うほど、あっという間に過ぎていく。
終わりを意識してしまった今は、もうあの頃のように笑えない。


   気づいて


私は、卒業していく先輩たちを笑顔で見送ることができるだろうか。
先輩たちのいなくなった毎日に耐えられるだろうか。
今は、まだわからない。


   気づかないで


それでも、心配なんかさせたくない。
やせ我慢だと思われても、絶対に涙を見せたくない。


   置いていかないでと言ったなら
   もう一度抱きしめてくれますか


真面目すぎて、何の面白みもなかった私の毎日を壊してくれた部室。
バンドに大切なことを、音を楽しむことを教えてくれた先輩たち。

当たり前になりすぎて気づけなかった、大切な時間。
それがどれほど大切なものだったか、今になって思い知らされる。


音が重なるように自然と集まれて、
他愛のない話ができる場所があるのは幸せなことなんだ。

そんな幸せを、今度は私が誰かに分けてあげられたら。
私が受け継いだ軽音部で、誰かが自分の新しい扉を開ける手助けができたなら。
先輩たちと過ごした時間が、きっと私を支えてくれるはずだと信じて。


   ひとりじゃないって
   信じていてもいいですか


終わりじゃなくて、始まり。
卒業じゃなくて、旅立ち。


   最後まで素直になれないかもしれないけど
   もうすぐ笑顔をあげるから、待っていて


残された時間を、もうすぐやってくる別れの日を、
笑顔でいられるように。


   あなたが最後に見た私は
   笑顔でいて欲しいから


あの日、私が軽音部の扉を開けたのは間違いじゃなかった。

ただいまって言いたくなるような場所が、
先輩たちと過ごした放課後が、私はやっぱり好きなんだ。




律「じゃあ次、梓な」

梓「あの…やっぱり読まなきゃダメですか…? あんまり自信無くて……」

唯「読んで読んで~」

紬「梓ちゃんの歌詞、楽しみ~」

梓「では……」 コホン



梓「 『 凌辱の放課後 』 」



律「なっ」

澪「ちょっ、おいちょっと待て」

梓「 『いつもぬらぬら濡れている 私の

澪「声が大きいんだよ!」

律「やっぱ読むのやめろお前!」


梓「私も今までにない路線でいこうと思って……」

紬「さりげなく私を巻き込まないでもらえる?」

律「誰が官能小説を書いてこいと言ったんだ」

澪「おっきい声で恥ずかしい文章を朗読するんじゃないよ」

梓「朗読じゃなくて凌辱です」

澪「やかましい」

紬「どうせならもうちょっと感情を込めて読んでもらわないと」

澪「妙な入れ知恵しなくていいから」

梓「 『見つめて…見つめないで……!』 」

律「変な吐息を漏らすんじゃない」

梓「トンちゃんにエサを与える詩というオチだから安心してください」

紬「もう何を言っても下ネタにしか聞こえないのよ」

澪「トンちゃんってお前、もうそのままじゃないか!」

律「お前も落ち着け」


梓「夜中って変なテンションで恥ずかしい文章を考えちゃいますよね」

澪「私に同意を求めるな」

律「お前のは恥ずかしさの意味合いが違うんだよ」

梓「だってもうすぐ私の誕生日なんですよ?」

律「誕生日だから何なんだよ」

梓「下ネタに顔を赤らめながら突っ込んでくれる先輩たちの顔が何よりのプレゼントになるんです」

澪「お前は何を言っているんだ」

梓「人前で自作のポエムを読み上げるなんて公開オナニーみたいなもんですし」

澪「………」

梓「そもそも私は唯先輩が読んで欲しいと懇願するから公開オナ


梓「あっ 唯先輩がいない」

律「何も言わずに帰ったよ」

澪「私も帰りたいよ」

梓「これから盛り上がるところだったのに……」

紬「ちなみにサビの部分だけ読んでみてくれる?」

律「なに興味持ってんだよ」

梓「 『幼馴染の左手が濡れた蕾を爪弾いた時、彼女のビートは走り出して

澪「やめろ!!」



おわれ








最終更新:2015年11月09日 22:26