※◆9AX1BgUSRAさんの感想

やほー>>208だよー感想書いちゃうよー


二番手 ◆svsd2HZT5E 澪「春夏秋冬山」
設定は良かった。梓の台詞もイチイチ面白かった
それだけにオチの尻切れトンボ感ががががが
気になるのは律澪以外の面々の台詞がちょっと淡白しすぎやしないかということくらい
もう少し練ってたらもっと面白くなっていそうでそれだけに惜しい
夏山か冬山が淫乱属性で梓がエロいことされるんじゃないかと思ってしまったのは俺が悪いのでしょうか


三番手 無名 ◆4xyA15XiqQ 「ドーナツだけはゆずれない」
企画スレの長いスクロールを抜けるとそこはデスノートSSでした。なんちゃって
ネタから流れからしっかり作りこんであるのがイイね
策弄し過ぎワロスなのはともかく各々の行動パターン自体はなかなかそれっぽくて納得がいく
たまにはミステリ抜きで読んでみたいなーと思わないこともない
憂ちゃん天使すぎワロタ


四番手 ◆k0s67bY5G6 さわ子「遠くまで」
まさかのさわ律。完全に俺の予想の範囲外だった一本
High Schoolを経てすっかりいい先生が板についたさわちゃんによる軽音部の俯瞰が面白い
地の文アリでも掛け合い自体はすごくけいおんっぽいのが素敵
あえて言おう「照れてるりっちゃんきもーい」と


五番手 ◆vZmyym56/2 梓「冬に紅葉って昔唯先輩だった誰かが言った」
今回1番面白かった
ドラえもんにこんな道具あったよね。記憶をディスク化するやつ
時間が行ったり来たりして難しかったけどこそ秋の夜長にはちょうどいいのかもしれない
成人してたりガキっぽいことしてたりするのにこの唯梓の絡み方が妙に俺のストライクゾーンに入ってくる


六番手 ◆9AX1BgUSRA 秋奉行秋山
俺の
どうでもいいことですがめぐみんのところは本当は和ちゃんとセットの予定でした
が、紬→和を「のどかちゃん」と呼ぶのが非常に違和感バリバリだったので書いた途端消去して出番ごと星の彼方へ消し飛んでしまいました
ごめんねわちゃん



ほのぼの三連作
個人的にほのぼの系というものはとっつきやすそうに見えてなかなかどうして難しいトラップのようなジャンルだと思っています
というのも骨子と掛け合いのテンポをしっかりさせないと読んでて非常にかったるくなっちゃうからです
ほのぼのこそあーもういいやダルいと思わせないように次のレスを読みたいとワクワクさせるように頑張らないといけないのですみたいなそんな感じ
三作とも本編のネタを使ってみたりと工夫を感じたのが良かったです


一番手 花も恥じらうさわ子センセにおならオチてお前
      お湯待ったりジッポ持ってたり全体的に細やかで丁寧なのが良い    

七番手 エントリーコールの1期MCリハをパロるという1番マニアックなとこだったんじゃないでしょうか
      メールの文面からしてきっちり個性が出てるのがグッド

八番手 冒頭の回想パートのテンポ、地の文の軽さが素晴らしい
      律の軽口のセンスに惚れるね 



感想は以上です
敬体と常態が入り乱れた気持ち悪い文面なのは夜だから。ごめんね
どうでもいいけどこの企画で聡を、それも複数回見かけることになるとは想像だにしていなかった。これが秋の魔力なのだろうか
そういう感じで、お疲れ様でした



※名無しさんの感想

SS書いてないけど、読んだ感想を投下します


一番手 ◆VXgvBvozh2 紬「今日のおやつは焼き芋よ~」 >>4-21

脳内でアニメ化余裕でした。
ムギちゃんが目を輝かせたり気遣ったりするところが、実にらしいな、と思いました。
思いつかなかったと作者さんも仰っていましたが、オチが弱いと感じます。オチているようでオチて無い。
どうしてもソコが引っ掛かり点を引いてしまいました。
それを除けば、十分面白い作品でした。
ほのぼのながらも飽きさせぬ長さと展開があり、評価は高かったです。


二番手 ◆svsd2HZT5E 澪「春夏秋冬山」 >>24-38

冒頭から引き付けられました。
澪に隠された秘密や今後の展開が気になり、自然に読み進められました。
3人の澪も上手くデフォルメ化されていて、可愛いかったです。
ただ、解決への道筋が若干強引に感じました。

夏山澪「……!!そうか!そしてその芸名で売れれ>ば、本名より芸名の方が有名になれば、もはや真の>名前は芸名のほうだと考えられないこともない!」

秋山澪「なるほど!それでいいか?」

春山澪「うん!」

千年にも渡る因縁なのに、それで良いのか四季山家www
個人的にこういうノリは嫌いじゃないのですが、お話として考えると物足りなく感じました。


三番手 無名 ◆4xyA15XiqQ 「ドーナツだけはゆずれない」 >>42-82

軽妙洒脱な筆致で、読んでいて憧れます。
ただ、純がつまみ食いを隠蔽しようとした動機が今一理解できず、読みづらさを感じてしまいました。キャラ解釈の違い、と言えばそれまででしょうが、純は開き直りそうだな、と。
梓も、都合よく気づきすぎている気がします。
状況証拠を頼りに思索を巡らせ、ようやく行きついた、という感はありましたが、推理が梓一人で完結しているため、予定調和感が拭えませんでした。


四番手 ◆k0s67bY5G6 さわ子「遠くまで」 >>83-99

すばらしかったです。思わず満点を入れました。
各キャラをしっかり捉えていると思います。
卒業に対する不安を抱えながらも、それを隠し周りを気遣おうとする律。
そんな律の不安に気づいていて、だからこそ気晴らしを提案した唯ちゃん達。
そして、経験者でありながらも担任としては経験の浅いさわ子先生。
それぞれの立場から仲間たちを想い合う描写は美しく、紅葉の雰囲気と上手くマッチしました。
場面描写が少し長く感じましたが、許容範囲内では無いかと思います。


五番手 ◆vZmyym56/2 梓「冬に紅葉って昔唯先輩だった誰かが言った」 >>101-138

独特の雰囲気を持った唯梓描写は素晴らしかったです。
ただ、内容が非常に分かりにくいです。
物語は梓の一人称形式で進んでいるのですが、回想を多用するため時系列が飛び飛びになり、混乱してしまいました。
また記憶を制限されているせいか頭に電極を刺されておかしくなったのか分かりませんが、肝心な所があまり伝わってきません。
電極やDISC1,2の役割は何となく分かりましたが、唐突すぎて、どうも。
ともすれば独り善がりな文体になり得るのでは、と偉そうに懸念してしまいました。


六番手 ◆9AX1BgUSRA 秋奉行秋山 >>140-149

なにこれシュールwww
と思ってたら夢落ちだった。
夢落ちは、どちらかといえば嫌われがちな締め方ですが、この作品ではマイナスにならないと思います。
むしろ夢落ちだからこそ、作品が整合性を保っている感じで、勉強になりました。

恵「琴吹さんには、まだ私がついてるじゃない」

紬「えーっと……せ、先輩!」
めぐみん・・・(´・ω・`)


七番手 ◆d3pEpNjf.g 律「なぁ~澪~」 >>150-193

期日に遅れると仰いながらも、投下自体はきっちり間に合せた辺りにやる気を感じました。
ただ、折角なので延長時間一杯まで粘って、さらに掘り下げて書いて欲しいな、とも思いました。
気持ちはよく分かりますが、焦りすぎましたね。
ハロウィンに出品された品々を、銘々が
「すごい」
と称賛していますが、何がどう凄いのか今一伝わってきませんでした。
似たような賛辞が続くので、違いがよく分かりません。
審査員が何点を付けたかを書けば、ムギの優勝も説得力があるのでは無いでしょうか。


八番手 ◆oVQwBwg15o 唯「ボリュームアップ澪ちゃん!」 >>194-206

冒頭の律がうぜぇwww
導入部から「お?面白そう」と引き付けられ、中断することなくサクサク読めました。
特に梓が素晴らしい。
オチがもの足りなく、もう一ひねり欲しいな、と思いました。

感想は以上です。
偉そうなことを書いていますが、ご多忙であろうにも関わらずSSを完成させた皆さまを、敬服しております。
書き手の皆さま、お疲れ様でした。



※◆svsd2HZT5Eさんの感想

澪「……」キョロキョロ

澪「さて、せっかくなのでけいおんSS企画名物の語り形式で感想を書いていこうと思います」

澪「ほら、律出てこい」

律「うー寒い……。秋企画だってのに何この寒さ」

澪「お前、書き手のみんなに失礼だぞ」

律「気温の話をしてんだよ!?」

澪「まあしょうがないよ。秋って季節はすぐに過ぎ去ってしまうものなんだ」

律「とりあえず寒いからさっさと感想言ってこうぜー」


律「まずは 一番手 ◆VXgvBvozh2 紬「今日のおやつは焼き芋よ~」 だな」

澪「一番手ってのは勇気がいるよな。ドキドキする。ちなみに一番手が現れるまで企画者はもっとドキドキしてただろうな。私も企画者やったことあるからわかるよ」

律「ちょっと話がずれてるぞ。感想言え感想」

澪「そうだな。アニメの1エピソードにあっても不思議じゃないくらいの脳内再生率の高さだった。良くも悪くも癖のない作品で、1番手としては理想的だったんじゃないか。この作品のおかげで企画の空気が温まったように感じた。焼き芋だけに」

律「ここの空気はお前の発言で冷え切ったけどな」

澪「空気と言えば、読んでて焼き芋を食べたくなるほどに、作品からけいおんらしい空気感が伝わってきたな。オチもこのくらいでちょうど良いと思うよ。そこまで激しい作品じゃないしね」

律「お前……」


律「次は二番手 ◆svsd2HZT5E 澪「春夏秋冬山」 だ」

澪「……」

律「ま、まさか」

澪「……その通り。この作品は私が書いた」

律「じゃあ恥ずかしいだろうけど一応解説的なことしてよ」

澪「解説するほどの作品でもないんだけど、なんだろう、秋から連想するのがけいおん的に『秋山澪』だったことからできた作品だな、一応」

律「正直自分でもなんで書いたのかよく分かってないだろ」

澪「うん。あ、あと最初はただの4重人格だったんだけど、大河ドラマの影響で最近平安時代がマイブームだったおかげでちょっとだけ凝った設定になったんだ」

律「そうか。でも設定に凝ったんならもうちょっと全体的に練ればよかったんじゃないか?解説のセリフだけ見事に浮いてるぞ」

澪「もういいから!次行こう!」


律「お次は三番手 無名 ◆4xyA15XiqQ 「ドーナツだけはゆずれない」ですな」

澪「読み応えがあるけど読みやすい、純粋に面白い作品だったね」

律「何と言っても純ちゃんと梓の一人称地の文が交互に展開される構成が良いな。
  純ちゃんにも梓にも感情移入できて、物語を二人の視点からじっくり楽しめた」

澪「梓と純ちゃんの関係性は、他のキャラにはない面白さがあるけど、この作品はそれを見事に活かしてるな。
  ちょっとだけ憂ちゃんが仲間はずれみたいでかわいそうだったけど、梓たちにそんな気はないし憂ちゃんも平気みたいで良かった。
  まあ自分で買ってきたんだからつまみ食いしても誰も文句は言わないんじゃないかってツッコミは野暮だよね」

律「じゃあ言うなよ」


律「では四番手 ◆k0s67bY5G6 さわ子「遠くまで」について」

澪「やっと半分か……」ボソッ

律「なんか今、水曜日のサラリーマンみたいなセリフが聞こえてきたんだけど」

澪「気のせいだよ。このあたり、3、4、5番手はがっつりタイプのSSが続くから、面白いけど疲れちゃうんだ」

律「まあこの作品もほのぼの系に比べたら読むのはちょっと疲れたけど、読後感は個人的に今回で一番だったな」

澪「うん。さわ律、といってもこの話は百合というよりはさわ子の母性?なのかな。
  教師としてじゃなくちょっとだけ人生の先輩として後輩を見守ってるという感じが心地よかったな。羨ましいよ律」

律「やっやめろよ」

澪「そして何より、今回の企画の中でもっとも秋らしく、秋というテーマがしっかり使われている作品だ」

律「なんかこの作品を読むと秋がもっと好きになれた気分になるよな」


律「そして五番手 ◆vZmyym56/2 梓「冬に紅葉って昔唯先輩だった誰かが言った」」

澪「私の中で今回一番の問題作だ。投票はもう済んでるけど、投票のときもこの作品は最後まで時間かけて悩んだ」

律「正直、こういう系の話は苦手なんだけどな」

澪「それを補って余りある圧倒的な『存在感』がこの作品にあるんだ。話の内容はよく分からないけど、なにか読んでいて感情を揺さぶられる。
  わけもわからず感動しちゃったし……なんなんだろうなこれは」

律「解釈とかは他の人に任せるとして、とりあえずこの企画で一番私の心を動かしたのはこの作品であることは確かだ」

澪「あとタイトルのセンスも抜群だよ。タイトルを見て読む前にうるっときちゃったもん」

律「参りました」


律「ほい、六番手 ◆9AX1BgUSRA 秋奉行秋山」

澪「笑った。
  特に >紬「えーっと……せ、先輩!」ってセリフにやられた。面白すぎる」

律「オチも良かったな。本来は夢オチって評判良くないけど、今回は睡眠の秋にかけてるし、
  映画でおなじみになった梓の『変な夢見るキャラ』も生かされてたし」

澪「そんなキャラおなじみだったっけ?」

律「え?違うの?」


律「七番手 ◆d3pEpNjf.g 律「なぁ~澪~」」

澪「軽音部らしくていいな、こういうの。律大好きだろ」

律「うむ!しかし、参考画像が欲しくなるSSだな」チラッチラ

澪「各キャラが作ってきたのもなかなかそれっぽかったな。だだ、律の場合は途中で飽きてちゃんとした衣装なんて作れない気がするけど……」

律「そ、そこは澪ががんばったんだろ多分。やれやれとか言いながら」

澪「いや否定しろよ」


律「ついに最後!八番手 ◆oVQwBwg15o 唯「ボリュームアップ澪ちゃん!」」

澪「疲れた……」

律「こんなちょっとの感想くらいで疲れるなよ」

澪「いや、そうじゃなくて胸が重くて肩が疲れた……」

律「はい、お疲れ様でしたー」

澪「ちょいちょいちょい!何か感想言いなさいよ」

律「>>202が非常にエロかった!以上!オチについてはノーコメント!」

澪「確かに、このSSは私が得して律は損してるな。はっはっは」

律「はっはっは!?」


律「じゃあ総括よろしく」

澪「うん。今回も読者としても書き手としても楽しく参加できたよ。『秋』というテーマはもしかして企画史上もっともシンプルじゃないかな?
  だけどやっぱり投下されたSSは多種多様で、けいおんSS書き手の個性の強さを再認識できた。これからも企画があったら積極的に参加していきたいね」

律「参加者の皆さん、読んでくれた皆さん、菫ノートさん、そして企画者さん。ありがとうございました!」

ペコリ


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


律「ふぅー、おわったあ」

澪「お疲れ。帰ろうか」

律「だな。コタツはいろうぜコタツ」

澪「うん。それで一緒にラジオでも聴こうよ。好きなラジオ番組がそろそろ聴けると思うんだ」

律「おっ、いいねー」


スタスタスタ……

(おわり
みなさんお疲れ様でした)



※無名 ◆4xyA15XiqQ(主催者)さんの感想


梓「……えっ?」

梓「まだ感想を言っていない?」

梓「それなのに純は、私はやりきったんだ!
 だからもう今日は仕事やらない! と駄々をこねて、
 全く動きそうな気配がない? 加えて寝てしまった?」

梓「そこで、私に白羽の矢が立ったと」

梓「なるほど」

梓「……わかりました。私が誠心誠意を込めて、
 一つ一つの作品に感想を言っていきたいと思います」



梓「純の部屋で」

純「おい」



梓「それにしても、やけに散らかってるね。
 ちゃんと整理したらどうなの?」

純「人の部屋にダメだしする前に、自分の行動見直せ。
 どうして私の部屋にいるの?」

梓「寝てる人間の部屋に忍び込むなんて、
 起きてる人間のものより簡単だと思わない?」

純「そういうことを言ってるんじゃない」

憂「純ちゃんのお母さんに頼んだら、あっさり入れてくれたよ?」

純「憂もいたの!?」

梓「そうそう。純から呼ばれましたーって言ったらね」

純「さらりと嘘つくな。私が怒られるでしょ」

梓「純が怒られることと、作品の感想を言うこと。
 どっちが重要か、比べるまでもないよね」

純「うっ……まあ、そうだけどさ」

憂「じゃあ今日はお泊りだね!」

純「はあ、仕方ないね。二人ともいらっしゃーい」

憂・梓「お邪魔しまーす!」

純「こういうときだけ素直なのはいけないと思う」


梓「じゃあ早速、感想にいこうか?
 まずは一番手 ◆VXgvBvozh2さんの、
 “紬「今日のおやつは焼き芋よ~」”だね」

憂「優しくてあったかなお話だと思うよ!」

梓「そうだね。全く癖のない作品。
 物語にもう少し起伏をつけても良さそうな気はしますが、
 読んでる人を飽きさせない掛け合いも見れましたし、
 面白かったと思います」

憂「でもオチがちょっと足りないのかな」

梓「加えてアレは、焼き芋が出た時点で、
 誰しもが思いつくようなネタだからね。
 それをオチに持ってくるのも、またしかり」

梓「誰でも想定出来るオチであり、
 なおかつオチとしても弱い力しか持っていない、
 それだから足りないと感じたんだと思います」

憂「定番のオチが嫌いなわけじゃないんだけどね~」

梓「まあアレは、話の間に盛り込むぐらいなら、
 良かったかもしれません」

憂「……あれ。純ちゃん、寝てない?」

純「すー……」

梓「こんな時に寝るなんて、気合が足りないね。
 おーい、純、起きろー!」

純「……ふえっ?」

梓「寝てたね?」

純「ね、寝てないよ?」

憂「寝てたよね」

純「寝てないよ!」

梓「ところで焼き芋食べたいね、純?」

純「なんでこんな真夜中に焼き芋なんて……」

梓「焼き芋が出てくる作品の感想を言ってたからじゃん」

純「えっ」

憂「純ちゃん、やっぱり寝てたよね?」

純「……」

憂「……」

純「意地悪だよー、二人ともー……」

梓「今のはあんたが悪い」


憂「次に二番手 ◆svsd2HZT5Eさんの、
 “澪「春夏秋冬山」”だね」

梓「絶対誰かが“秋山”のネタを使うと思ってました。
 まさか四季を登場させるのは予想してませんでしたけど」

憂「想像の四倍のスケールだったね~」

梓「四季だからね。
 それに、その裏に隠された壮大な設定は、
 四倍なんかでは収まらないレベルだった」

梓「だからこそ、あれで終わってしまうのが惜しかったですね」

憂「設定と比較すると、オチが大きく負けてるんだね」

梓「うん。発想自体は面白いし、
 話を膨らませる余地は十分にあるんじゃないかな」

憂「それと、お姉ちゃんの案。
 プロデビュー前提の案なら、音楽に熱心な人格の夏山澪さんが、
 真っ先に手をあげる気がするんだけど、どうかな」

梓「そこは“秋山”澪先輩を信頼してたってことで……」

憂「でも三家の血の恨みだよ?
 法律など知るかって言ってるぐらいなんだよ?」

梓「うーん……つまりオチがよろしくないように感じられたのは、
 三人の澪先輩の態度が、手の平を急に返したように感じられたから。
 その案自体も、他の澪先輩にこそ、叶えられそうな案だから」

梓「そういうこと?」

憂「私はそう思うな~」

梓「まあ、そういう見方もあるかもしれないね」

憂「……でさ、純ちゃん、また寝てるよね」

梓「うわ、ほんとだ」

梓「まあ……これはこれで面白いことが出来そうだね。
 この際、寝かしたままにしよう」

憂「なにするの?」

梓「この髪のように、芸術を爆発させるんだよ!」

憂「なんか面白そうだね!」

純「すー……」


梓「続いて三番手 無名 ◆4xyA15XiqQの、
 “「ドーナツだけはゆずれない」”。はい、自分の作品」

憂「最近“日常の謎”系のミステリにハマってる作者だね」

梓「個人的には書きたい作品を存分に書けたし、
 ミスと反省は残ってるけど、作者は満足してるみたいだよ」

梓「ただ、純のつまみ食いの動機が、
 すぐに理解されなかったのは、ちょっと意外だったかな。
 勿論そうじゃない人もいるんだろうけど」

憂「つまり純ちゃんは、
 二つドーナツを食べたかったってことでしょ?」

梓「そういうこと。もしここに二個のドーナツがあって、
 既に純が一個食べていたとしたら、
 私は絶対、もう一つも純にドーナツはゆずらないね」

純「……なお、この作品は創元推理文庫より刊行されている小説、
 “夏期限定トロピカルパフェ事件”の中の短編一つをきっかけに書いたもので、
 作中にちょっと出てくる小説もこれです……。
 ……この“夏期限定トロピカルパフェ事件”及びそのシリーズ〈小市民シリーズ〉は、
 この作品とは比べ物にならないぐらい面白いので、お勧めです……」

梓「あれ、純、起きちゃったの?」

純「……ぐおー……」

憂・梓「ね、寝言……!?」


憂「純ちゃんの驚異的な寝言はさておいて、
 次に四番手 ◆k0s67bY5G6さんの、
 “さわ子「遠くまで」”です!」

梓「さわ子先生の視点というのが、
 私がそういった作品と出会ってなかっただけなのかもしれませんが、
 とても新鮮に感じられました」

梓「作者自身は、生徒側の視点でしか書けない自信があるので、
 この視点で書けるのは羨ましいです」

憂「先生の視点だからこそわかる、
 軽音部全体の関係像が浮かんで見えてたね~」

梓「そうだね。傍観者だからこそ見えることを、
 この作品は上手く書いていたと思うよ」

梓「それに、普段真面目じゃないコンビを
 二人きりにすることで、私たちには見せない一面を
 簡単に出させるシチュエーションを作り出す。
 これが自然に行われてるというのも、素晴らしいことだと思います」

憂「……それで純ちゃんは、どうしよっか?」

梓「まずはお子様ランチによく刺さってる、
 この国旗たちを純の髪に差し込もうと思うよ」

憂「えっと、なんでそんなの持ってるの?」

梓「……」

憂「……」

梓「……」

憂「黙々と差し込んでないで、答えて梓ちゃん?」

純「すー……」←髪に国旗が刺さっている


梓「つ、次は五番手 ◆vZmyym56/2さんの、
 “梓「冬に紅葉って昔唯先輩だった誰かが言った」”です!」

憂「誤魔化しきれてないよ?」

梓「この作品は今回一番好きな作品です!」

憂「あっ、私も! お姉ちゃんが活躍してるからだね!」

梓「いや、そこじゃないんだけど……」

憂「えっ……」

梓「そんな涙目にならないで!
 ちゃんと唯先輩も凄いなあって思うから!」

憂「だよね~」

梓「さ、さて、この作品の好きなところは、
 情景と心情の関係性ですね。
 こう言うと和歌を思い出しますが、まあそれはさておき」

憂「私、読んでて少し混乱しちゃったんだけど、
 どういうことだったのかな?」

梓「そこで、私個人の解釈を展開しようと思うよ。
 あくまで私個人の解釈だから、
 作者の思うところと違う部分は多々あると考えられるし、
 まあ参考程度に聞いてもらえれば良いかな、と」

梓「まずこの作品の主人公である私は、“秋”に閉じ込められています。
 秋とはなにか。一言でまとめれば、“思い出”でしょう。
 思い出とはなにか。それはつまり“記憶の中の唯先輩”なんでしょうね」

梓「私が考えている話の流れは、
 思い出に魅せられ、そこから離れられない私が、
 記憶の中の唯先輩とのエピソードを回想しながら、
 次第に“秋”を溶かしていく。そんなものですね」

憂「それが終盤にある、
 “脳みその裏側で、電飾……ネオンの光が溶けた”って
 文章の意味ってこと?」

梓「私はそう思ってるよ。
 そう考えると、電飾、ないしネオンの光は、いわば思い出だね。
 その電飾を差したという唯先輩は、
 自分の思い出の中で輝いてる唯先輩だろうね」

梓「ある意味、今の唯先輩が変わったことを原因としているのだから、
 今の唯先輩が電飾を差したと言っても、間違いではないかもしれないけど」

憂「じゃあ秋っていうのは、秋の季節そのものより、
 “冬”という季節の一歩手前であると捉えた方がいいのかな」

梓「鋭いね。冬は終わりの季節。
 輝くような学生生活も、赤く綺麗な紅葉も、全部終わってしまう。
 きっと唯先輩だって、その髪が黒に染まるように、変化してしまう。
 それは私のなかの唯先輩の終わりを告げたも同然」

梓「それを避けるために、“秋”で私の時間は止められたんだね」

憂「あっ、じゃあ雪をスプレーで紅葉させたっていうのは、
 “冬を秋で上塗りしてしまおう”っていう狙いがあったのかな!」

梓「そうだと思う。そのあとに言われてたけど、
 “たいていのことは上塗りで、色が、下にどんな色があったかなんて
 どうだってよくなる”ってね。上塗りする色は秋。下の色は冬だよ」

憂「作品全体の流れと一致するね。
 これが梓ちゃんの言ってた、情景と心情の関係性?」

梓「そう。こういうのすっごい好きなんだよ。
 この作品は、そういうものが散りばめられているんだよね」

梓「さっきのシーンに付け加えて言うと、
 スプレーの色を“人工的な色”と表したのも、
 電飾という人工物と意味が重なって、私には聞こえるよ。
 つまり、それらは現実を思い出で上塗りしてる、
 そんな様子なんだなあって」


憂「へえ……。ここまで言って、全部間違えてたら怖いね」

梓「そんなときは、笑い飛ばしてくれていいです。
 こいつ何言ってるんだ、ぐらいに。
 もう自分の解釈でしかないことは、重々承知ですので」

梓「じゃあ、続けるよ。そうだね、ディスクについて。
 Disc1とDisc2に分けることができるものだね」

憂「私はドラクエ7を思い出しちゃったよ」

梓「私の思考までフリーズしそうだから、
 あんまり関係ない話を持ち込まないでね」

梓「さて、この二枚のディスクの意味については、
 具体的に作中で明示されているよね?」

憂「うん! 人生の前編と後編だね!」

梓「そう。思い出を集める期間と、思い出をこねくり回す期間。
 そしてこのことが言われるシーンで、私は決定的な発言をする」

梓「“ぜんぺん終わっちゃったんじゃないかなあって”」

憂「私、その言葉にはどきりとしちゃったよ」

梓「作中の私の状態をまとめると、まさにこれなんだよね。
 Disc1の思い出をこねくり回す、秋に閉じ込められた私というね。
 どきりとしちゃうのも、無理はないと思う」

梓「そして後半、私の中の唯先輩が、私にDisc1を返す。
 この行為の意味は、まあ言うまでもないと思うけど」

憂「Disc1を返された梓ちゃんは、ついに一歩を踏み出せたのかな?」

梓「そうなんだと思う。例え寒い冬が待っていても、
 唯先輩と手を握っていれば、きっと乗り越えられるんだよ」

梓「……頭の中の唯先輩は、
 かつて唯先輩だった人だけど、未来で思い出は変わる。
 頭の中の唯先輩も変わっていく。
 これも作中で言われてたことだね」

憂「秋が溶けて、梓ちゃんは冬へ進むことが出来たんだね。
 二人にはちゃんと春が来るといいなあ」

梓「来るよ、絶対にね」

憂「そうだね。キスもあったしね~」

梓「うぐっ……恥ずかしいから、
 それには触れてなかったのに……」

憂「紅葉。だね、梓ちゃん!」

梓「してやられたよ……」

梓「……あっ、この作品について、まだ話してないことは多いですが、
 それは読者さん各々に解釈して欲しいということで。
 探せば色々散りばめられてると思いますよ」

憂「違った解釈も聞いてみたいね~」

梓「最後にもう一度言いますが、間違えてたら笑い飛ばしてください。
 その可能性は十二分にありますので」

梓「あっ、それと、これももう一度言います。
 この作品が、今回の企画で一番好きな作品です!」

憂「ふう……長くなっちゃったね。
 そうだ、純ちゃんの髪も紅葉させる?」

梓「んー、それは流石に可哀想かな。
 紅葉型に固めて、赤く染めるのも面白そうだけど」

梓「そうだね、この赤マジックで顔に落書きするぐらいで
 いいんじゃないかな」

憂「ふふ、頬を赤くすれば、まさしく紅葉だよ」

純「すー……」←頬に紅葉を書かれている


梓「さてさて。次の作品は、六番手 ◆9AX1BgUSRAさんの、
 “秋奉行秋山”です!」

憂「さっきの二連続のシリアス系とは打って変わって、
 ギャグ一辺倒の作品だね!」

梓「そうだね」

梓「作中の舞台の様子、張り詰めた空気と、
 その内容にギャップがあって、面白かったです」

憂「ナ、ナントカせんぱーい!!!」

梓「そこは本当、笑っちゃったね」

梓「それと、何故か知りませんが、
 この作品だと夢オチが凄いぴったりですね。
 ギャク系の短編として、本当に良く出来てると思います」

憂「ごごごごごごご!」

梓「……澪先輩ならともかく、憂だと迫力ないなあ……」

憂「うーん、残念。純ちゃんならどうかな?」

梓「それはギャグでしょ。
 まあ折角だし、ごごごごごごごって書いた紙を、
 髪に貼り付けておこうか」

憂「なんだか漫画の擬音語みたいだね!」

純「すうー……」←ごごごごごごご


梓「続いて、七番手 ◆d3pEpNjf.gさんの、
 “律「なぁ~澪~」”です!」

梓「この作品は、ちょっとうーん、ですね」

憂「早速手厳しいね?」

梓「うん。ずばり、起伏が無い。全くね」

憂「起伏があまり無い作品なら、前にも出てなかった?」

梓「それとは違うんだよ。
 この作品は盛り上がるべきポイントである、
 結果発表のシーンがまるで盛り上がってない」

梓「その原因は、明白だけどね。具体的な情報が無いってこと。
 もっと言うなら、軽音部のみんなが作った作品に受けた審査員の印象や、
 審査員のつけた点数」

梓「それが読者にとって、なにも知らないところで発生し、
 結果発表をもって、いつの間にか消滅しているんだよ」

憂「漠然としすぎてるって言えばいいのかな?」

梓「私はそう感じたね。
 少なくとも、点数付けによる順位付けを作品の中に取り入れるなら、
 ある程度の具体的情報は必須だよ」

梓「例えばだけど、憂は特に唯先輩に甘く、
 和先輩は誰にも厳しく点数をつけるとか、
 そういうことで各登場人物の特徴を見せつつ、
 具体的情報を交えていくと良いかもね」

憂「なるほどー」

憂「あっ、それと意外に思ったんだけど……。
 ハロウィンを話題にあげた作品がこれだけだったよね?」

梓「それ、私も意外に思った。
 仮装パーティーを扱う作品が来ると思ってたのにね」

憂「じゃあ来なかった分は、純ちゃんでなんとかしよっか?」

梓「そうだね。この丸眼鏡で魔女っぽさを演出してみよう。
 あえて出来るだけダサいものを選んでみたよ」

憂「それいつの時代の眼鏡?」

純「ぐおー……」←丸眼鏡を装着


憂「最後に、八番手 ◆oVQwBwg15oさんの、
 “唯「ボリュームアップ澪ちゃん!」”です!」

梓「これは私へのあてつけですね」

憂「梓ちゃん?」

梓「おっと、失礼しました。これは私へのあてつけ……じゃなくて、
 軽めの良い作品だと思います」

梓「独創的なアイディアとはいえませんが、面白かったです。
 あと私へのあてつけ……じゃなくて、
 澪先輩羨ましいなあ、あれ、いや違くてですね」

憂「梓ちゃん、言いたいことと本音が混じり合ってるせいで、
 言ってることが混沌としてるよ」

梓「つまり、胸が、ボリューミーで、えーと……?」

憂「……えー、梓ちゃんがあのような状態なので、
 恐縮ですが、私から感想を述べさせていただきます!」

憂「胸の話題でよく出される澪さんと律さんのお話、
 とてもまとまっていると思います。
 ただ、オチも含めて、どうしても既視感はありましたね……」

憂「一つの作品として出来上がっていますが、
 あともう一捻りだけ、欲しかったです」

梓「そうだ、これが言いたかったんだ」

憂「梓ちゃん、復活した?」

梓「律先輩は諦めましょう」

憂「そうでもなかったみたいだね」

梓「仕方ない、純に八つ当たりしよう」

憂「どうするの?」

梓「純の胸に、このゴルフボールを詰め込む。
 純が起きた瞬間、そんなことしても悪足掻きだよって、
 からかうためにね」

憂「それ、難易度高くないかな? 起きちゃわない?」

梓「大丈夫、慎重にすれば……」

純「むうー……」←胸にゴルフボールが詰まってる

梓「……あれ。純って、意外と普通に胸あるよね」

憂「うん、そうだね。プール一緒に行ったときも思ったよ」

梓「でさ、憂もあるよね。普通に」

憂「う、うん……人並みぐらいには、あるかな?」

梓「……」

憂「……」

梓「……」

憂「……あ、梓ちゃん?」

梓「……こんの裏切り者ー!」

憂「どこへ行くの梓ちゃん!?」



 ―――駆けた。私は、夜の町を駆けた。
 ネオンの輝きなんて程遠いこの町だけど、
 私にはその明るさが丁度よかった。
 街灯程度のスポットライトが、きっと私にはお似合いなんだ。

 寒い。まだ秋とはいえ、夜は冷える。
 冬が近づいている。否応もなしに。
 この胸がぽっかり空いたような寒さは、どうしてくれようか。
 冬の寒さは、私の寒さを上塗りしてくれるだろうか。
 いや、きっとそうはしてくれない。
 私が望むほど、冬の寒さは優しいものではないからだ。

 道の真ん中で立ち止まる。
 いつの間にか、随分な距離を走っていた。
 振り向く。街灯の光と落ち葉だけが、視界に移された。
 なにをやっているのだろうか。
 自嘲的な笑いだけが込み上げてくる。

 凍え死ぬよりは、歩いて寒さを受け入れた方がマシか。
 そう思って、私は片足を前に出した。
 その時だった。

 後ろから、片手を握られた。

 温かい。そうか、そうだった。
 私一人で寒さを受け入れる必要なんてない。
 私には、友達がいる。
 たった今、裏切り者扱いした友達に、こうも構ってくれる友達が。
 手を強く握り返す。
 そして、振り向く。

 そこには……


 芸術の爆発した純がいた。


梓「ぶほぁっ!」

純「あずさァァァ!」


梓「いや、本当ごめんって! もう本当……ぶふっ!」

純「寒い思いして迎えに来た友人を笑うな!」

梓「いやだって、その格好面白すぎ……くははっ!」

純「私だって、好きでこの格好でいるんじゃないから。
 ただ、憂が急いでっていうからさー……」

憂「あー、梓ちゃんやっと見つけたー!」

梓「憂も来てくれたんだ。ごめんね、心配かけちゃって」

憂「ううん。いいんだよ」

純「私はー?」

梓「うん、純もありがと。その格好で来てくれて」

純「おい」

梓「冗談だよ。ありがと、迎えに来てくれて」

純「……ん、まあ、いいよ」

梓「それじゃ、最後の挨拶といこうか?」

憂「そうだね~」

純「私も、最後ぐらいはきっちりしようかな」


梓「というわけで!」

憂「これにて“唯「今年の秋は何欲かな?」”に
 集まった作品への、感想を終えようと思います!」

純「今回、企画を立ち上げた人間として、
 こんなにも多くの作品が集まったことを嬉しく思っています!」

梓「まあ主催者としてのコメントは、
 他で殆ど言っちゃったし、あんまりないかな?」

純「そうだね。でも、これだけは何度言っても良いと思うよ」

憂「皆で一緒に言おっか! せーの」



純・憂・梓「みなさん、本当にありがとうございました!」



梓「……やっぱ、その格好で言われても締まらないなあ」

純「誰のせいだと思ってんだ」

憂「結構可愛いよ、純ちゃん!」



 ‐ お し ま い ‐

以上で、感想終わりです。ありがとうございました。
誰も純ちゃんが仮装する作品を書いてなかったので、
感想で自給自足しました。思ったものと少し違いますけど。

ところで、今になって考えてみると、
◆svsd2HZT5Eさんが感想で言われていたように、
「秋」というテーマは本当にシンプルですね。
ちょっとイメージが抽象的すぎる気もしています。
そんな中、皆さん本当、様々な作品を書いてくれて、
感謝の気持ちで一杯です。

では、皆さんの良い秋を願って。
この企画に関わってくれた皆さん、ありがとうございました!



最終更新:2012年11月20日 23:55