澪「それが犯行の動機か」
梓「純粋な好奇心です」
澪「お前のはただの性的な欲望だ」
梓「自分の気持ちに正直に生きようとしただけです」
唯「純粋な子は他人のブラを無理やり剥ぎ取ろうとしないよね」
澪「吐き気をもよおす邪悪め」
梓「吐き気？」
梓「具合でも悪いんですか？」
澪「気分が悪い」
梓「風邪でもひいたんじゃないですか？」
梓「マスクでもつけてたほうがいいんじゃないですか？」
澪「寄るな」
梓「そういえば使い古しのブラジャーを使ってマスクが作れるらしくてですね」
澪「触るな！！」
梓「作り方はですね、まずカップの部分を分割して肩紐を縫って」
唯「教えてくれなくていいから」
梓「使わなくなった下着を再利用できるんですよ？」
澪「いま現在使用中なんだよ」
梓「ブラジャーの１つや２つ、減るもんじゃないでしょう」
澪「減るだろ」
澪「さっきの作り方を聞く限り、バラバラにされてるだろ」
梓「むしろ増えてるじゃないですか」
梓「保存用も観賞用も作れるんですよ？」
澪「せめて使用しろよ」
唯「マスクより猿ぐつわをつけてあげたほうがいいかな」
梓「それは唯先輩のタイツで？」
唯「目を輝かせないで」
澪「お前は正座させられてる理由をもう一回考えろ」
梓「身近な物を利用した生活の知恵じゃないですか」
唯「人の下着を身近な物と認識しないで」
澪「だいたいマスクなんか作ってどうするんだ」
梓「花粉症になったみたいで」
澪「ウソつけ」
梓「目も鼻も下もグショグショになって大変なんですよ」
澪「下ってなんだ」
梓「あと風邪っぽくて」
唯「じゃあ早く帰りなよ」
梓「それと下着の匂いも堪能したくて」
澪「もう少し建前を粘れよ」
梓「本能に従順忠実で生きたいんです」
梓「自分を愛さなきゃ他人も愛せないじゃないですか」
澪「やかましい」
唯「せめて自分のを使ってよ」
梓「私のだと小さすぎるんですよ」
唯「それはわかるけど」
梓「私の何がわかるって言うんですか！？」
梓「胸の大きさなんて人それぞれじゃないですか！！」
唯「情緒が不安定すぎる」
澪「真面目な話、私のだと大きすぎるだろ」
澪「マスクっていうか、顔をまるごと覆い隠す感じになるだろ」
梓「確かに」
澪「ただ顔にブラジャー巻き付けた変態みたいになるぞ」
唯「すでに単なる変態だけど」
澪「だからサイズ的には唯のほうが合うと思うんだ」
唯「えっ」
梓「確かに」
唯「でも澪ちゃん、小学生のころから大きくなってきたって言ってたでしょ」
澪「うん」
唯「ということは成長に応じて使わなくなった下着もいっぱいあるよね」
澪「家にあるかも知れないけど」
梓「おさがりは律先輩に与えてるんですか？」
澪「それはいいとして、梓はいま現在マスクが必要なんだろ？」
澪「とりあえずブラジャーを渡しておけばコイツは大人しくなるから」
梓「おさがりはどうしてるんですか？」
唯「そうだ、カップが大きすぎるならちょっと切ればいい感じになるんじゃ」
澪「いやいや、梓はどっちかっていうと唯のが欲しそうだし」
唯「あずにゃんは欲求が満たせれば誰でもいいんだよ」
唯「そういう生き物なんだよ」
梓「私を巡って争わないでください！！」
唯「そうだけど違う」
澪「押し付け合われてるだけだけどな」
梓「私だって押し付けられたいですよ」
澪「なんの話だよ」
梓「わかりました、マスクは諦めますからブラジャーだけください」
唯「ちっとも諦めてないね」
澪「むしろ要求が悪化している」
梓「先っぽだけ！先っぽだけでいいですから！」
澪「何がだよ」
梓「乳首」
バゴｯ
梓「ひっぱたく事ないじゃないですか！」
澪「正当防衛だよ」
梓「鼻血が」
唯「それはどういう鼻血なの？」
梓「なにか拭くもの持ってないですか？」
梓「下着とか」
澪「貸せるか！」
梓「じゃあ生理用品とかでいいですから」
澪「手持ちがないし」
梓「唯先輩は持ってますよね？」
唯「いや、えっと」
澪「なんで知ってるんだ」
唯「ていうか使い道がおかしいでしょ」
梓「でも血を吸い取る物ですし」
澪「そりゃそうだけど」
唯「普通ティッシュとかさあ」
梓「じゃあ使用済の物でいいですから」
唯「使用中だからダメだよ」
梓「え？なんですって？何がですか？」
唯「だから、あの……」
梓「生理ですか？」
梓「生理なんですか？」 ﾊｧﾊｧ
梓「生理なら生理ってはっきり言ってみてくださ ぶっ！？
ｶﾞﾁｬｯ
律「澪！助けてくれ！！」
澪「！？」
律「私じゃ手に負えない」
律「梓はなんで鼻血を出しながら土下座してるんだ！？」
梓「助けてください！犯される！！」
律「そんな事よりムギが大変なんだよ」
澪「こっちはこっちで大変だったんだよ」
梓「そんな事ってどういう了見なんですか」
唯「ムギちゃんがどうしたの？」
紬「みんな見て！生理用のナプキンでマスクが作れるの！ほら！」
澪「近寄るな！！」
おわれ
花粉症になりたての頃、
鼻の穴にタンポンを突っ込んで大変なことになった事があります
※参考資料
最終更新：2020年03月20日 21:22
