紬父「紬、次はここに行くぞ」


紬「はい、お父様」

澪「何か疲れた顔してるな…」


律「お嬢様だから色々と忙しいんだろな」


澪「律、ムギは大丈夫かな?」


律「何とかしてやりたいな…」


紬「あっ!りっちゃん澪ちゃん」


紬父「どうした紬?お友達か?」


紬「はい、同級生で同じ部活のお友達です」


律「田井中律です」

澪「秋山澪です」


紬父「いつも紬がお世話になっております」


律「そんな、こちらこそ」


澪「いつも紬さんにはお世話になっています」


紬「今日は二人でお出かけなの?」


律「うん、まあなムギは大変だな」


紬「色々と行かなきゃいけない所があって」


澪「ムギ、疲れた顔してるな…大丈夫なのか?」


紬「大丈夫よ澪ちゃん♪りっちゃん♪」

紬「じゃあ私行くね」


律「うん、頑張ってなムギ」


澪「無理するなよ」

紬「うん♪」


紬父「紬、何を言ってるんだ?もう行く所はないぞ?」


紬「えっ?でも、お父様…」


紬父「今日の予定は終わりだとさっき言っただろ?お友達と遊んで来なさい」


紬「お父様、良いんですか?」


紬父「楽しんで来なさい」


紬「はっ…はい!」

律「い、いいんですか?」


紬父「紬を宜しくお願いします」


澪「はい!任せて下さい」




律「よしっ!なら今日は1日ムギをもてなそうぜ」


澪「そうだな!ムギは何がしたい?」


紬「えっと…りっちゃんや澪ちゃんが子供の頃に遊んでいた場所に行きたい」


律「子供の頃に遊んでいた場所?うーんどこが良いかな」


澪「律、あの山なんかどうだ?」


律「おぉっ!あそこならムギも楽しめるな」


澪「唯や梓も呼んでみよう」


律「おう♪」


紬「山なの?何だか楽しみだわ~」


澪「二人とも直ぐに来るってさ」


律「楽しみにしといてくれよ」



憂「お姉ちゃんどこに行くの?」


唯「何か今日ムギちゃんをもてなすから来て欲しいって澪ちゃんが♪」


憂「紬さんを?そ、そっか行ってらっしゃい」


唯「うん♪行ってきます」


憂(私も行きたいけど駄目だよね…)





唯「お待たせ~」


梓「お待たせしました」


澪「急に呼び出してごめんな」


唯「ムギちゃんの為だもん♪」


梓「そうです♪」


紬「ありがとう唯ちゃん梓ちゃん…」


律「よーし出発しようぜ」


一同「おーう♪」


唯「ところでりっちゃん」


律「どうした?唯」

唯「今からどこに行くの?」


律「私と澪が子供の頃に遊んでいた山だよ」


梓「律先輩と山は分かるんですが澪先輩と山は想像出来ないですね」


律「なかのー」ウリウリ


梓「い、痛いです痛いです律先輩」


澪「まぁ半ば無理矢理に律に連れて行かれたんだけどな」


律「なーに言ってんだか…りっちゃんと遊びたいからついて行く~とか言ってたの誰だよ」


澪「なっ!誰もそこまで言ってないだろ///」


唯「要するにラブラブなんだよ~りっちゃんと澪ちゃんは」

律「いや、その…なんだ///」


紬「本当に昔から仲が良かったのね♪」

澪「腐れ縁だよ」


梓「またまた~」


澪「ほ、本当だぞ///」


律「と、兎に角出発だ///」


唯「2人とも顔真っ赤~」


澪&律「煩い///」



澪「見えてきた、あの山だぞ」


律「懐かしいな~」

澪「少し登った所に目的地があるぞ」


紬「あれは砂山?」

律「そう!何か目的があったのか?自然に出来たのか?わからないけど昔からあるんだぜ」


紬「ここでりっちゃんと澪ちゃんは遊んでたのね」


澪「律、まだあった♪」


律「おーまだあったとは…」


紬「これって…」


唯「怪獣だね!」


梓「本当だ…」


律「不思議な事に昔から怪獣の形をした小さな木があるんだよな」


梓「きっと子供が喜ぶように子供の神様が生やしたんですよ」


唯「子供の神様か~良い事言うねあずにゃん♪」


律「澪も同じ事言ってたな」


梓「そうなんですか?何だか嬉しいです」


紬「本当に怪獣みたいだわ~」


澪「風が出て来たぞ律」


律「あぁ、久しぶりに聞けるな」


紬「何が聞けるの?」


澪「静かに」




  ガオーン


唯「これって怪獣の声?」


梓「凄いです!不思議ですね」


律「だろ?何でかはわからないけど風が吹くと怪獣の声みたいな音が鳴るんだよ」


紬「こんな不思議な場所があったなんて…」


澪「どうした?ムギ」


紬「りっちゃん!澪ちゃん!私…私ね今凄く感動してるの!」


律「喜んで貰えて良かったよ」


澪「私達は何時もムギにお世話になってるから」


梓「この場所はこれからもずっと残って行くんでしょうね」

紬「子供の神様はこれからも子供を見守って行くのね♪」


唯「…」スタスタ


紬「唯ちゃん?」


唯「子供の神様、いーこいーこ♪」なでなで


律「私達もやろうぜ」


紬「うん♪いーこいーこ」


梓「神様にいーこいーこは罰当たりな気もしますが…いーこいーこ」


澪「大丈夫だろ神様なんだから♪いーこいーこ」


律「おっ!もうこんな時間だな」


梓「最後に子供の神様にお礼言って帰りましょう」


律澪唯紬梓「子供の神様、今日はありがとうございました」

子供の神様「♪」


紬「今日は楽しかったわ~」


唯「本当だね♪」


梓「不思議な体験も出来ましたしね」


唯「あの場所に恋人と行ったら楽しいだろうね」


梓「唯先輩は…」


唯「?」


梓「唯先輩は好きな人居るんですか?」

唯「まだわかんないよ」


梓「そ、そうですか…」


律「ムギ、送って行くよ」


紬「ありがとうりっちゃん」


唯「あっ!憂から電話だ」


唯「もしもし憂」


憂「お姉ちゃん!今、紬さんの家の人が来たんだよ」


唯「ムギちゃんの?」


憂「今日、紬さんを泊めてあげて下さいって食材を沢山貰って…良かったのかなと思って…」


唯「泊まるのは構わないよ~後でムギちゃんのお父さんにお礼言っておくね」


憂「うん、わかったじゃあ今日はご馳走作って待ってるね♪」


唯「うん♪楽しみにしとくね」


唯「今日は泊まれるならみんな私の家に泊まって行って♪」

律「構わないけど、急に良いのか?」


唯「ムギちゃんの家の人が食材を沢山持って来てくれたんだって」


紬「お父様が…」


澪「私は構わないよ」


梓「私もです」


紬「ちょっとお父様に電話してみるね」

紬「お父様」


紬父「紬、今日は平沢さんの家に泊まって行きなさい」


紬「でも、明日も予定が…」


紬父「構わないから楽しんで来なさい」

紬「ありがとう…ありがとうお父様」


紬「あの…唯ちゃん私も泊まって行きます」


唯「大歓迎だよムギちゃん」ダキッ



唯「憂~ただいま~」


憂「お帰りお姉ちゃん♪」


律「急にごめんな憂ちゃん」


憂「いえいえ♪食材を沢山貰ったのでお鍋にしました」


梓「憂、お邪魔します」


憂「梓ちゃんいらっしゃい♪」


澪「憂ちゃん何時もありがとう」


紬「憂ちゃん」


憂「紬さん♪食材を沢山頂いてありがとうございます」


紬「こちらこそ♪お邪魔します」



憂「じゃあ、皆さん寛いでいて下さい」

紬「わ、私も手伝うわ」


憂「でも、悪いですよ」


紬「手伝わせてお願い」


憂「はい♪じゃあお願いしますね紬さん」


憂「私は魚を捌きますから紬さんは野菜をお願いします♪」

紬「うん♪わかったわ」


憂「私、紬さんみたいな人になりたいです」


紬「私のどんな所が良いの?


憂「紬さんは優しくて柔らかくてそこに居るだけで皆さんを癒すからです」


紬「憂ちゃんも素敵な女の子だと思うわ~」


憂「私なんてまだまだです///」


紬「憂ちゃんは何でも出来て優しくて凄いと思うわ~」


憂「そんな事ないですよ///」


紬「憂ちゃん可愛いわ♪」


憂「あの…もし良ければなんですけど」

紬「?」


憂「今度、あの…紅茶の淹れ方教えて下さい///」


紬「御安いご用よ~憂ちゃんなら何時でも大歓迎よ♪」


憂「あ、ありがとうございます///」



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最終更新:2012年12月06日 23:01