梓「やっぱりお正月はのんびり出来ていいなあ」ゴロゴロ

ピンポ-ン

梓「ん? お正月の元旦から誰だろ」

梓母「梓ー、ちょっと手が離せないから出てくれるー?」

梓「あ、はーい」トコトコ

ピンポ-ン

梓「今出まーす」ガチャ

澪「よっ、梓」

梓「えっ……澪先輩!?」

澪「明けましておめでとう、梓。今年もよろしくな」

梓「こ、こちらこそ、今年もよろしくお願いしますっ」

梓母「梓ー、誰が来たの……ってあら、澪さんじゃない」

澪「お母さん、明けましておめでとうございます」

梓母「こちらこそ明けましておめでとうございます、澪さん」

梓「澪先輩っ、どうして元旦から私の家に?」

澪「もちろん、せっかくのお正月だし梓と一緒に初詣に行けないかと思ってさ」

梓「私と……ですか?」

澪「嫌かな?」

梓「いいえっ、そんなことないです! でも……」チラ

梓母「私のことなら別にいいわ、まだ立て込んでて今日は初詣にちょっと行けそうにないから」

梓「いいの、お母さん?」

梓母「ええ、澪さんと二人で行ってらっしゃい」

梓「ん……わかった、じゃあちょっと待ってて下さいね澪先輩、出かける準備してきますから」

澪「ああ、無理に急がなくても大丈夫だからな」

梓「はいっ」


……

澪「梓のお母さん、忙しそうだったけど……何かあったのか?」テクテク

梓「年越し前は仕事で忙しくて家の掃除出来なかったので、今日元旦に家の掃除しているんです」テクテク

澪「そうなのか」

梓「考えてみたら私が外に出てる方がお母さんも家の掃除しやすいでしょうし……あ、着きましたよ神社」

ワイワイガヤガヤ・・・

澪「けっこう人がいるな」

梓「そうですね」

澪「はぐれたりしないよう、手繋いでいこっか」

梓「えっ!?」

澪「ほら」ギュ

梓「あっ……ありがとうございます///」カァァ

澪「よし、行くか」

梓「はい///」ドキドキ


……

澪「やっとおさい銭の前まで来れたな」

梓「はい」

澪「じゃあ小銭を入れて鐘を鳴らして……」カランカラン

梓「手を合わせて願いごと、ですね」パンパン

澪「…………」

梓「…………」

澪「……よし、後ろがつかえる前に移動しようか」ギュ

梓「は、はい///」


……

梓「澪先輩は何をお願いしたんですか?」

澪「んー……内緒だ」

梓「えーっ、教えてほしいです」

澪「願いごととかはそう簡単に教えたりはしないものだよ」

梓「むう」

澪(もちろん、梓と一緒にいられますようにって願ったんだけどな)ボソリ

梓「先輩、何か言いました?」

澪「特に何も? さ、おみくじ引きに行こう」

梓「あっ、はい」


……

澪「さて私は……小吉か」

梓「結構いいんじゃないですか?」

澪「ああ、そうだな」

澪(恋愛……自らを慕う者 大切にするべし、か)
梓「澪先輩なら自分自身で更なるツキ、呼び込めますよ」

澪(梓が私を慕ってくれていることはいつも感じるからな、ずっと大切にするよ)

梓「私は……やった、大吉です!」

澪「お、やったな梓!」

梓「はい!」

梓(恋愛……想い人 常に見守っている、か)

澪「ふふっ、さすが梓だな。今年もツキがありそうだ」

梓(澪先輩が私なんかを静かに、それでいて大事に見守ってくれていることはいつも感じてます。ありがとうございますっ)

澪「よし、じゃあ帰りにコンビニで肉まんでも買ってこうか?」

梓「いいですね、良かったら別々の買って半分ずつ食べませんか?」

澪「お、いいな。それでいこっか」

梓「はい、じゃあ行きましょう先輩っ!」ギュ


おしまい!



最終更新:2013年01月02日 02:05