これは澪の誕生日の数日前のお話…。


「誕生日プレゼント…リクエストがあるんだ…」

あの澪がこんなリクエストなんて珍しいこともあるもんだ、などと考えつつ、いつもの調子で答えた。

「あんまり高価なもんは無理だぞ~。お金ないし~」

そんなものリクエストするわけないんだけど一応ノリとして、ね。
そんなんじゃない!と、ゲンコツされるかと思いきや、顔を赤らめてモジモジ。

「もしも~し」

「わた…わた、私の事………踏んで…くれないか?」

踏む?何を?澪を?何で?
あぁ、そっか澪を踏めばいいのか!
なんだなんだ…

「えぇぇぇぇー!」

「ひぃ!」ビクッ

聞き間違えたか?
そうだよな!いきなり踏めだなんてそんなry

「やっぱり…嫌…なの?」ウルウル

「な、何がかな?」

「顔面をグリグリ踏んで欲しいなんてさ…。
でも、考えてみてくれ!律がちょっと私の顔を踏んでくれるだけで、私は幸せになれるんだ!
満たされた気持ちになるんだ!そしてお金もかからない!すっごく建設的じゃないか?」

私疲れてる?
さっきより欲求が増してる気がするなぁ。
建設的なんて難しい言葉りっちゃんにはわかりません。

「ちょっとだけでいいんだ!汚いものを見る感じで踏んでくれたら!」


どうしよう意味がわからない。

「『澪こんなのが気持ちいいの?変態だね。』って、言われたら…私…私…」ビクンビクン!

ビクンビクンじゃねーよ。
なんなんだ?この澪は。
偽物か?


「それがだめなら顔の上に馬乗りになって、『ずっとこうしたかったんでしょ?』
って、言ってくれれば!そのまま律の事も気持ちよくできるし一石二鳥なry「しないからな?」

「…え?」

あっるぇー?不思議そうな顔されちゃったー☆

「どっちもしないけど?」

「…律…言ってる意味…わかってる?」

お前がわかってるの?
顔踏まれるんだぞ?
わざと踏まれるんだぞ?

「せっかく勇気出して行ったのにぃ…」ウルウル

勇気の出し所が間違ってないか?
やっぱり偽物なのか?
大丈夫なのか?

「律は私のことどうでもいいんだ…」メソメソ

「そんなことは…」

「じゃあ踏んでくれよ!」カバ!

「うぉえ!」ドサ

「律ぅ…律ぅ…」スリスリ

「あー…よしよし」ナデナデ

こんな状況だけどさ、澪ってやっぱりかわいい。かわいいって得だよな。

「律ぅ…律ぅ…律ぅ…」フーフー

「はいはい。よしよし…ちょ!息荒っ!」

「はぁ…はぁ…」ギュゥゥ

「目が据わってる!」

「いいよな?もうすぐ誕生日だから特別だよな?!」

「確かに今日の澪は特別おかしいよ!って、そうじゃなくて!離せぇえ!」グイグイ

「こんな時でも突っ込みを入れるてエラい!
ちなみに律は今から突っ込まれてエロくなるけどな!」ドヤァ

「ぎゃあああ!助けてー!」




部室前!

「けしからんわぁ…」REC

「あっしにも見せてくだせぇ…」

「唯先輩は純粋なままでいましょうね」

「え~。何してるか気になるよ~」ブー

「あのね唯ちゃん。今澪ちゃんが…いえ、澪さんが…」

「金髪は黙ってて下さい」

「あっ!いいわ!りっちゃんのその顔!嫌なんて言いながら」ハアハア

「眉毛と柴漬け付けかえますよ?」

「りっちゃん泣いてるみたいだよ?
早く行かないと、澪ちゃんもきっと困ってるよ」

「唯先輩…」シミジミ

「ダメよ唯ちゃん!この澪ちゃんは澪さんと呼ぶべきだわ!」

「唯先輩。だめ眉毛の言う事なんて聞かなくていいですから」

「りっちゃんがネコだったのね…」

「りっちゃんは猫さんなの?」

「唯先輩は素直で素敵な人ですね。」

「でへへ~。褒められちった」

「飴あげますから、耳ふさいでましょうね」

「わかった!」モグモグ

「ムギ先輩にはガムテープあげますから、目と口ふさぎましょうか」ビリビリ

「澪さん…30分遅れて来てくれ、なんて言ったのは、このためなのね」ハアハア

「いいから、大人しく拘束されて下さいねー」

「りっちゃんメロメロね…」ググッ

(くっ…ムギ先輩の力が強すぎる…)グググッ

「残りあと10分…。たまりませんわ~」ホクホク

「まだかな~」コロコロ


この映像は永久保存版になったとかならなかったとか…。
真実は紬のみぞ知る…




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最終更新:2013年01月15日 02:02