唯「りっちゃん隊長、応答願います、ドーゾ!」

律「唯か?…澪の反応はどうだった?」

唯「また顔を真っ赤にしてトイレに行っちゃいました。それと、ムギちゃんが鼻血を出してます!」

紬「ゴメンナサイ、私はもう大丈夫だから」

律「ムギもか…このローラ姫とのイベントは、ドラクエⅠではお約束なんだけどな。

  さっきまでの宿泊と違って、目覚めの時は真っ暗の中で、立ち上がると急に明るくなって、

  すでにカウンターの前だからな。

  これって、もうちょっと楽しめるようにしてくれると、面白いと思うぜ」

紬「分かったわ!ここのところはシッカリとレポートに書いておくから!」

唯「ところでりっちゃん、お楽しみって、結局何のことなの?」

律「唯にはまだ早い。いつかゆっくり教えてやるからな」


王「おお、りつ!よくぞ姫を助け出してくれた!心から礼をいうぞ!さあローラ。わしの隣へ」

ローラ「待ってくださいませ。ローラはりつ様に、送り物をしとうございます。

    りつ様を愛する私の心…。どうぞ受けとってくださいまし。

    たとえ離れていても、私の心はいつも、あなたと共にありますわ。

    では、りつさま…」

王「りつよ、よくぞわしの気持ちをさっして、姫を助けてくれた。

  今日という日を、わしは一生忘れないであろう。本当に心から礼を言うぞ!」


律「こういう風に言われると、まんざらでもない気持ちになるもんなんだな。

  これで王女の愛もゲットできたしな」


紬「りっちゃん澪ちゃん、素敵だわ!良いものを見せてもらいましたわ。キラキラ」

澪「///////…」


唯「りっちゃん隊長、応答願います、ドーゾ!」

律「唯か?王女の愛をゲットしたぞ。まぁ、これはなくてもクリアはできるんだけどな」

澪「…なくてもクリアできるのに、…わざわざ取るためにローラ姫を救出したのか?」

律「初めてプレイするプレイヤーには、必要なアイテムなんだよ。プレイヤーの現在位置から見た 

  ラダトーム城の位置や、次のレベルアップに必要な経験値を教えてくれたりするんだ。

  ロトの印を探す時に必要なんだが、私はロトの印のある場所を覚えているから、

  なくても大丈夫ってことなのさ」

紬「りっちゃん、ローラ姫の救出は必要不可欠だったのよ!」

律「ムギ、なに力強く言ってるんだ…」

紬「さっきの妖精の笛のように、ロトの印も場所が変わってる可能性があるわ」

律「その可能性もあるな。ま、ともかく手に入れたから、一応持っておこう。

  ムギの言うように、場所が変わっていた場合は、ないと困るものな」

唯「このあとはどうするの?」

律「次はメルキドに行くんだ。あそこにはいい武器・防具が置いてあるし、ロトの印の情報もある。

  しかし、周辺のモンスターは桁違いに強いから、メルキドに行く前に魔法の鎧は

  先に買っておきたいよな。リムルダールに売ってるんだ。

  所持金と預けてるゴールドをあわせたら、もう少しで買えるからな」

唯「ふーん。ねえりっちゃーん、そろそろ交代する?」

律「そうだな。あとダンジョンと言えば竜王の城だけ出し、私もダンジョンばかりで目が疲れた。

  唯、交代しようぜ。今、ちょうど王様のところにいるから、セーブはすぐできるぜ」


王「確かに書きとめておいたぞ!まだ休まずに冒険を続けるつもりか?」

律「終了します!」

王「疲れた時には無理をせず、休むのも戦士の心得のひとつ。ゆっくり休息をとるがよい。

  では、りつよ!そなたが戻るのを待っておるぞ」


紬「りっちゃん、お疲れ様。素敵だったわぁ」

唯「かっこよかったよ、りっちゃん!」

律「そうか?照れるなぁ」

澪「律…」

律「悪かったなー、澪。あまりにもローラ姫が澪に似てたから、ちょっと遊んでみたん…」

ガツン!!

澪「調子に乗りすぎだ!」

律「みおしゃん、ごめんなしゃーい」



リムルダール

ゆいは魔法の鎧を装備させてもらった。

唯「へーっ、兜がつくんだ。Ⅰは鎧と兜がセットなんだね。

  にしも、魔法の鎧って結構高いね。守備力は鋼の鎧と同じなのに、値段は2.5倍以上だし」

律「でも、4歩ごとにHPが1ずつ回復するのは大きいぜ。勝手に回復していくからな」

唯「そうなんだ。で、レベル上げをするんだよね」

律「ゴールド稼ぎも兼ねてな。リムルダールの南の島だと、今のレベルだったら問題ないぜ。

  あそこはゴールドマンも出現するしな。ゴールド稼ぎにもいいぜ」

唯「わかった、行ってみるよ」

 (以下、かなり省略)



リムルダール周辺

律「唯、レベルも14まであがったし、ゴールドも15,000Gを突破したし、もう十分だろ」

唯「えーっ、もういいの?」

律「唯、戦うのが楽しいのはわかるんだが、ゲーム進めないとな」

唯「そっかー。で、どこに行くの?」

律「南の都市、メルキドさ」

唯「メルキド?」

律「とりあえずラダトームに戻って、メルキドに向かってみようぜ」


ドムドーラ周辺

唯「りっちゃん隊長!砂漠の中に町を発見しました!」

律「そこがドムドーラだ。今はまだ行かなくていい。もう少し後だ」


メタルスライムがあらわれた!コマンド?


唯「あっ、経験値の高いスライムだ。Ⅰからいるんだね。逃げられないように…えい!」


メタルスライムは逃げ出した!

メタルスライムはいなくなった!


唯「すぐ逃げるのも同じなんだね」



メルキド周辺

唯「まずいなぁ。もうMPが残り少ないよ。モンスターが強すぎるよ。まだかなぁメルキドは…

  あっ、橋を発見!なんか橋の向こうに城壁に囲まれてる町のようなものがあるよ。

  行ってみよう。」


 (中略)


唯「えっ、入り口に茶色いゴールドマンがいる。すごく、大きいです!これがゴーレムかなぁ?」

律「唯、それがゴーレムだ。ゴーレムを倒さないと、メルキドの中に入れないぞ」

唯「りっちゃーん、この大きいのと戦うの?」

律「妖精の笛があれば余裕だ。戦闘中に吹けば眠るから、あとはガンガン攻撃すればOKだ」

唯「そうなの?じゃぁ、やってみるよ!」


ゴーレムがあらわれた!コマンド?


唯「ここで妖精の笛を吹けばいいんだよね」


ゆいは妖精の笛を吹いた。

ゴーレムが静かに目を閉じる。

ゴーレムは眠ってしまった。

ゴーレムは眠っている。コマンド?


唯「うわーっ、あっけないや。この寝ている間に倒せばいいわけだね。よーし!」



メルキド

兵士「城塞都市メルキドへようこそ!」

唯「うわー、広い町だね。お店もいっぱいだぁ」

律「唯、ここで炎の剣と水鏡の盾を買うんだ。買える最強の武器防具は、これで全てそうろうぜ。

  この町には預かり所もあるから、そこでゴールドを下ろもできるんだ。

  買物の前に、とりあえず宿屋に泊って回復させようぜ」

唯「ラージャー!とりあえず宿屋宿屋っと」

唯「りっちゃーん、買物終わったけど、他に行くところあるの?」

律「この町の南中央に神殿と庭園があるのさ。その神殿の入り口には扉があって、

  神殿の中はバリアが張ってあるんだ。その先に爺さんがいるから、

  そこでロトの印の場所を教えてもらえるわけなんだ。

  ホイミで回復させながら、気をつけて進んでいくんだぜ」

唯「りょーかいです!」

唯「ふーっ、ようやくたどり着いたよ。このお爺さんに話しかければいいんだね」

老人「勇者のため、祈りましょう。光がいつもそなたと共にありますよう…。

   行きなされ。そして探すのです。ラダトームの城まで北に80西に60を刻む、

   その場所を!!」

唯「りっちゃーん、このおじいさんの言う北に80西に60の場所を、王女の愛で探せばいいの?」

律「そうだな。やっぱりこの場所も変更されたか。元々は北に140西に80なんだけどな

  北に80西に60ってどの辺だろ?」



メルキド北部

唯「ここが北に80西に60の場所なんだ。岩山渓谷の奥の辺なんだね。」

律「そこで足元を調べるんだ」


ゆいは足元を調べた。なんと!ロトの印を見つけた!

ゆいはロトの印を手に入れた!


唯「りっちゃーん、あったよー」

律「よーし。じゃぁ、雨のほこらで、銀のたて琴と雨雲の杖を交換しに行こうぜ」



雨のほこら

老人「なんと、銀のたて琴を手に入れたと申すか…。

   ゆいよ。わしは長い間待っておった。そなたのような若者が現れることを…。

   さあその宝箱を開けるがよい!」


ゆいは宝箱を開けた。なんと!雨雲の杖を見つけた!

ゆいは雨雲の杖を手に入れた。


唯「おーっ、なんかいかにもって感じの杖だ。なんだかひんやりしてるね」


老人「ゆいよ。わしは長い間待っておった。そなたのような若者が現れることを…

   このまま世界が闇におおわれていれば、人々の心もすさんでしまうであろう。

   それだけは食い止めねばならん。

   ゆけ、ゆいよ!雨と太陽が合わさる、その場所へ!」



聖なるほこら

老人「偉大なる勇者ロトの血をひく者よ!今こそ雨と太陽が合わさる時じゃ!

    さあ、雨雲の杖と太陽の石を!おお神よ!この聖なる祭壇に、雨と太陽をささげます」


唯「うわっ、光の柱が立って、天井からなんか降りてきたよ!」


老人「さあ、祭壇に進み虹の雫を持って行くがよい!」

なんと!虹の雫を見つけた!

ゆいは虹の雫を手に入れた!


唯「キレイだね。虹色のペンダントみたいだよ」


老人「ゆいよ。ここにはもう用はないはず。さあ行くのじゃ」



リムルダール西端

ゆいは虹の雫を天にかざした。

唯「おーっ、橋ができたよ。でも、普通の橋だね。虹の橋って感じじゃないよ」

律「あとは竜王の城に行けばOKさ。ただ、その前にロトの鎧をとっておかないとな」

唯「ロトの鎧?」

律「そうだ。それが鎧の最強装備だ」

唯「ロトの鎧はどこにあるの?」

律「メルキドに行くときに通り過ぎたドムドーラさ」

唯「えーっ、またあっちに行くの?りっちゃーん、そろそろ交代しよーよ。

  私足が疲れた」

律「確かに唯は歩きっぱなしだったからな。いいぜ、一度ラダトームに戻ろう」



ドムドーラ

悪魔の騎士をやっつけた。


135ポイントの経験値をかくとく、160ゴールドを手に入れた。

律「レベルが17でベホイミを覚えているし、余裕だったな。さーって、ロトの鎧を…」


りつは足元を調べた。なんと!ロトの鎧を見つけた!

りつはロトの鎧を手に入れた!


律「よーし、これでバリアも毒の沼も平気だぜ。いざ、竜王の城へ!」



竜王の城


律「たしか、玉座の後ろに階段があるんだよな…おっ、あったあった」


唯「あれ?下に下りる階段なんだね。城の上に登るんじゃないんだ」

澪「りつがダンジョンって言ってたから、地下なんだろうなとは思ったんだけどな」

紬「いよいよね」



竜王の城 B1F


律「よし、あったぜ。この宝箱だ」


ゆいは宝箱を開けた。なんと!ロトの剣を見つけた!

ゆいはロトの剣を手に入れた。


律「OK!これで最強装備だ。あとは竜王戦だな」



竜王の城 B7F

竜王「よくぞ来た、りつよ!わしが王のなかの王、竜王である。

   わしは待っておった。そなたのような若者があらわれることを。

   もし、わしの味方になれば、世界の半分をりつにやろう。

   どうじゃ?わしの味方になるか?

律「お断りだ!」

竜王「どうした?世界の半分をほしくはないのか?悪い話ではあるまい」

律「悪い話じゃねーか!」

竜王「では、どうしてもこのわしを倒すと言うのだな!愚か者め!思い知るがよい!」


竜王があらわれた!コマンド?


律「さーって、倒していくか!」


竜王をたおした!


律「よーし、第一形態退治完了!」


竜王の姿がしだいに薄れていく……なんと!竜王が正体をあらわした!


律「うわーっ、でけぇ!メチャクチャリアルだな、これ。ともかく、倒すのみだ!」


唯「うわーっ、大きい!ゴーレムより大きいかも」

澪「すごいな。画面いっぱいの大きさだ。コマンドとかが竜王で隠れてるな」

紬「初代FCの竜王も、コマンドにはみ出すくらい大きく表示されてたらしいわよ」


竜王を倒した

光の玉を竜王の手から取り戻した!

光の玉をかざすとまばゆいばかりの光が辺りにあふれ出す……。

世界に平和が戻ったのだ!

今まで毒の沼地だった場所に花が咲き、モンスターが出現しなくなる


律「よっしゃー!」


唯「りっちゃん、やったね!」

澪「画面に映る演出がすごいな。ナレーションの通りに変化してる」

紬「このあたりは、オリジナルで演出が入ってるところみたいね。

  こんな感じで平和になりましたよって、動画で見せるみたいな感じだって聞いたわ」



ラダトーム城

王「おお!りつ!すべては古い言い伝えのままであった!

  すなわち、そなたこそは勇者ロトの血をひく者!

  そなたこそ、この世界を治めるにふさわしいお方なのじゃ!

  どうじゃ?このわしに代わってこの国を治めてくれるな?」


ナ「しかしあなたは断りました。もし私の治める国があるなら、それは私自身で探したいのですと」


律「あれっ?ここの部分、私に言わせてくれないのか?勇者のセリフだよな」


王「そうか……。そういうことならもう止めまい。りつよ、気をつけて旅立つのじゃぞ」

ローラ「待ってくださいませ!そのあなたの旅にローラもお供しとうございます。

    このローラも連れて行ってくださいますね」

律「もちろんNo!」

ローラ「そんな、ひどい…」


唯「困ってる澪ちゃん…じゃなかったローラ姫の顔が、ここでも映るんだね。カワイイ」

紬「あぁ、すごくいいわぁ…ハァハァ…」

澪「りつーっ!さっさとYesと言えー!!」



翌日朝 寮食堂

唯「みんな、おはよー」

紬「唯ちゃん、おはよー。昨日はお疲れ様」

律「唯、昨日はお疲れ。楽しかったよな」

唯「うん、すごく楽しかったよ。それにしても、りっちゃんかっこよかったね」

律「まあな。ドラクエなら、どんなゲームのハードでも対応できるって自信がついたぜ」

澪「その分調子に乗りすぎてたけどな。昨日のプレイが終わって唯と律が帰った後、

  ムギと二人でレポート内容の突合せをしたんだけど、結構時間がかかったんだぞ」

律「はいはーい、澪しゃん達には感謝してますわよー」

紬「ねぇみんな。またいつか同じようなテストプレイのバイトがあったら、また参加してみない?」

唯「うん、やるやるー」

律「もちろんだぜ。澪もするよな」

澪「う、うん…。でも今度は、プレイヤーもレポート担当も全員で交互にしような」

律「おっ、澪もやる気だな。もし、ホラーっぽいものだったらどうする」

澪「そういう極端な方に話を持っていくな!」

紬「まぁまぁ…。でも全員で交互のほうが、色々意見も出てくるしね」

律「ムギのその笑顔、気になるなー。また妙な演出のあるものは持ってくるなよ」

唯「りっちゃん、妙な演出って?」

律「いまここで聞くなって。またそのうち教えてやるから」

紬「うふふふふ…」


終わり



最終更新:2013年01月16日 23:54