憂「お姉ちゃん、お願いがあるんだけど……」

唯「ん、なーに?」

憂「あのね、明日梓ちゃんがうち来るでしょ?」

唯「うん」

憂「その時にさ、私とお姉ちゃん入れ替わって、梓ちゃんのことビックリさせない?」

唯「おっ!いいですなー。憂もお茶目な子になったねぇー」

唯「じゃあ明日はとりあえず私が憂のフリをして…」

憂「私がお姉ちゃんのフリをする!」

唯憂「えへへ…」


よくじつ!

ピンポーン…

憂「あ、梓ちゃんきた!」

唯「ふんす!」

憂「分かってるよね?お姉ちゃん」

唯「まかせて、憂!」

憂「えへへ、楽しみだね」

ガチャ…

憂「いらっしゃい、あずにゃん」

梓「こんにちは、唯先輩」

梓「おじゃましまーす」

唯「いらっしゃーい、あ梓ちゃん」

梓「あっ、憂!」スタスタ

唯「な、なに?」

梓「この前、ありがとね!お弁当忘れたときさ」

唯「あ、ああーうん!どういたしましてー。私のことはいいからさ、梓ちゃんはお姉ちゃんとお部屋にいきなよ!」

唯「あとで、お茶持っていくからさ!」

梓「……?」

憂「(お姉ちゃん、苦しいよ!お姉ちゃんがこんなに演技下手だとは思わなかったよ!)」

憂「ほら、あずにゃん。お部屋行こー?」

梓「え?あ、そうですね」

スタスタ

バタン

---唯の部屋--

憂「(まぁ、お姉ちゃんの演技が下手だったのは予想通り。お姉ちゃんの予想問題集に載ってたし)」

憂「(それに、図らずして梓ちゃんと2人きりになれちゃった!)」

憂「(計画通り…」ニヤ

梓「えっ?…通り?なにか言いましたか?」

憂「ん?いやぁ澪ちゃんがさ、ロンドンに行ったらなんとか通りを渡りたい、みたいなことを言ってたのをふと思い出してねー」

憂「なに通りだったかなーって思ってねぇ。あずにゃんわかる?」

憂「(わっ、危ない危ない…声に出ちゃってたみたい…。でも、梓ちゃんと2人きりなれて気分が高揚しちゃってたな…気をつけなきゃ…)」

梓「ロンドン…通り……。うーん。…アビーロードくらいしか思いつきません。『通り』はつきませんけど」

憂「あ、それだよ!アビーロード!澪ちゃんはアビーロードって言ってた!」

梓「そうでしたか。ていうかそもそも『通り』ってつかないじゃないですかー」

憂「でもね、あずにゃん。きちんと私の予想問題集やっといたら、これくらい想定の範囲内なんだよ?」

梓「だから唯先輩の予想問題集なんかないですよ!」

憂「あはは(ところがどっこい。あるんだな、それが)」

梓「…って、あんまり頭撫でないでください!」

憂「えーなんでー?」

梓「…恥ずかしいからです……」テレテレ

憂「ぬっふぇっふぇ…あずにゃんはかわいいねぇ(梓ちゃんが可愛すぎてむらむらしてきた)」

梓「変な笑い声出さないでくださいよ!もう!」

憂「あずにゃん(あー梓ちゃんの太ももに顔うずめたい」

梓「……なんですか?」

憂「ぎゅー(でも、そんなことはできないから抱きついて我慢するよ!)」ギュー

梓「うー…暑いです…」

憂「良い匂いがする…」

梓「……変なこと言わないでください……。恥ずかしいです……」

憂「(やば、また声に出てた……。ていうか梓ちゃんかわいすぎるよ……もうだめ…)」

憂「ちょ、ちょっとトイレいってくるねー」

梓「あ、はい…」

ガチャ、バタン

憂「これ以上梓ちゃんと2人きりはヤバイよ!襲っちゃうよ!もう、お姉ちゃんに代わってもらお……」

憂「お姉ちゃーん!」

唯「なにかしら、お姉ちゃん!」

憂「……お姉ちゃん、今は演技しなくても大丈夫だよ…。ていうか私、「なにかしら」なんて言わないよ」

唯「あううー。憂の真似は難しいよー。で、どうしたの?」

憂「私はもう、色んな意味で限界だよ。だから、もう、このイタズラおしまい!」

唯「よかったー。私も一人寂しかったんだ」

憂「うん、だから、お姉ちゃん、梓ちゃんのところ行ってきて。あと、服交換しなきゃ」

唯「うん」

憂「…はい、じゃあ、いってきてね。平沢唯はトイレ行ってたことになってるから」

唯「はーい。じゃ、行こ?」

憂「…え?私も?」

唯「憂も一緒に遊ぼうよ!さっき1人ぼっちで寂しかったんだー。だから憂もきっと、私とあずにゃんが遊んでたら、1人で寂しくなっちゃうよ」

憂「お姉ちゃん……。そうだね!3人で遊ぼっか!」

唯「うん!」

「むらむらにゃん」end



最終更新:2013年01月30日 22:43