憂「えっ?」

唯「ユーノウミー」

憂「……あなたは私を知っている?」

唯「そう、憂は私の事を何でも知ってるよね?」

憂「姉妹だからね」

唯「私も憂の事は何でも知ってるよ」

憂「うん、ありがとう!」

唯「……受験勉強の間、憂が私の見えない所で気を遣ってくれてたのは知ってるよ」

唯「夜遅くまで付き合ってくれた事もあったよね、ありがとう」

憂「ううん、お姉ちゃんの為ならへっちゃらだよ」

唯「……憂は優しすぎるから、いつも甘えちゃうよ」

唯「自分の事を後回しにしてまで、人に優しくするから時々うっかりした事もするよね」

憂「そうだね、時々そういうこともあるかなぁ……」

唯「……今日だってそうだよ」

憂「えっ、うっかりしてる?」

唯「うん、うっかりしてる」

憂「う~ん……わかんないや……」

唯「今日は何の日かわかる……?」

憂「今日?」

憂「えーっと……」

憂「……あっ、私の誕生日」

唯「そうだよ。本当に自分の誕生日忘れてたの?」

憂「ここ最近はお姉ちゃんの事でバタバタしてたから……」

唯「ほら、私に優しくするからうっかりした」

憂「ほんとだね……」

唯「自分の事も、もっと気にかけないとダメだよ!」

憂「……うん、そうするね」

唯「……そんな優しい憂にね、誕生日プレゼントがあるんだ」

憂「えっ、本当に?」

唯「うん、ちょっと待ってね」ゴソゴソ

憂「あっ……」

憂「(そっか……準備してくれてたんだ……)」

唯「はいっ!」スッ

憂「わぁあ……!」パアァッ

憂「今ここで開けてもいい!?」

唯「んっ!」バッ

憂「うんしょっと……」

憂「これは……」

唯「新しいリボンだよっ!」

唯「それとこれっ!」

唯「お守りだよ! 来年は憂が受験だから、作ったんだ!」

憂「お姉ちゃん……!」

憂「ありがとう~っ!」

唯「よしよし……」

唯「あとね、今日はずっと私に甘えてもいいよ!」

唯「いつも私ばっかり甘えてるからね」

憂「……でも、いいの?」

唯「何が?」

憂「“ずっと”甘えてもいいって……」

唯「うん! いいよっ!」バッ

憂「……!!」パアァッ

憂「お姉ちゃ~ん!」ギュッ

唯「えへへ~」ギュッ

憂「お姉ちゃん、あったかいね……」

唯「憂もあったか、あったかだよ……」

憂「えへへ……」

唯「憂、誕生日おめでとう~!」ギュッ

憂「ありがとう、お姉ちゃん♪」


~完~


最終更新:2013年02月22日 20:26