ムーンブルク南のほこら

梓「へーっ、ここに着くんだね」

純「あの旅の扉は一方通行なのよ。この旅の扉に入り直すと、同じようにベラヌールに着くんだよ」


ベラヌールの町

梓「ロンダルキアと違って、こっちの方が温かいね。あっちは雪国だし」

憂「そうだね。純ちゃん、買物って何を買うの?」

純「テパにいた時に話した、例の物だよ♪」


ペルポイの町

武器屋「ゴールドカードを持っているから、16,250ゴールド割引きしておいたよ」

純「やったー!ついにミンクのコートをゲットだ!これで私もセレブの仲間入り!」

憂「純ちゃん、そのコートすごいね。高いだけあって、全然印象が違うよ」

梓「……プッ!」

純「なーに、梓。似合わないって言いたいの?」


ルビスのほこら B7F

憂「ここのほこらってすごいよね。階ごとに海水が壁になってて、滝のように下に流れてるよ」

梓「ここだけ海がさえぎられて、深く掘られているような感じだね」

憂「あの十字架に囲まれた中央の場所に行けばいいんでしょ」

純「そうだよ。あそこに立つと、精霊ルビスの声が聞こえるんだよ」

憂「わ!十字架に火が灯った…」

ルビス「私を呼ぶのは誰です?私は大地の精霊ルビス……。おや?貴女方はロトの子孫達

    ですね?私には分かります。はるか昔、私が勇者ロトと交わした約束…。その約束を

    果たす時が来たようです。さあ……、私の守りをあなた方に授けましょう。いつか邪悪な

    幻に迷い戸惑った時は、これを使いなさい。必ずや、貴女方の助けになるでしょう。

    さあ、お行きなさい。ロトの子孫達よ。私はいつも貴女方を見守っています…」

憂「あれれ?いつの間にか手に握られてるよ。これがルビスの守りなのかな?」

純「コマンドで見たらルビスの守りってなってるから、間違いないよ」

梓「はるか昔交わした約束…。何だろう?純、わかる?」

純「これはドラクエⅢの話とつながるのよ。大魔王を倒したら、いつかその恩返しをするっていう」


ハーゴンの神殿前

梓「とうとう着いたね、ハーゴンの本拠地。ムーンブルクの人々のためにも、何としても倒さないと」

憂「梓ちゃん、すっかりムーンブルクの王女になりきってるね」

純「そうだね。やっぱりムーンブルクは梓に適任だったんじゃないのかな」

梓「うん……なんか、プレイしているうちに、ムーンブルクの立場がどんどん自分のことのように

  思えてきてたからね。じゃあ憂、純、行こう!」


ローレシア城

兵士「ようこそ、ローレシアの城へ!あっ、これは憂王女様、お帰りなさいませ!」

憂「あれっ?なんでここがローレシア城なの」

梓「ほんとだ。ローレシア城だよね」

純「ところが、これが全て幻なんだなー。道具屋とか宿屋も利用できるんだけど、実際に幻から

  覚めたら、何も利用できていない状態なのよ」

憂「幻から抜け出すには、さっきのルビスの守りが必要なんだね」

純「そういうこと」

憂はルビスの守りを抱き、天に祈った!


ルビス「憂よ、騙されてはなりませぬ……。これは全て幻。さあ、しっかりと目を開き、

    自分の目で見るのです……」

梓「うわっ!光った!」


ハーゴンの神殿 1F

憂「全然違う建物になったね。中庭で魂が動いているよ…」

純「これが本物のハーゴンの神殿だよ」

魂「ここは、ローレシアの城です………」

梓「さっき私達は、この魂と会話してたってことなんだね」


憂「奥の部屋、バリアの床で張り巡らされてるけど、ちょうど十字架の形にバリアが

  張っていないところがあるね」

純「ここが、上の階への入り口だよ」

梓「入口なの?入口っていっても、階段も何も無いよ。どうやって上の階に行くの?」

憂「純ちゃん、それはひょっとして、こうすればいいの?」

憂は邪神の像を高く捧げた。


ハーゴンの神殿 2F

梓「あっ!上の階に出た!」

純「憂、大正解。よくわかったね。こんな感じで上るのよ。あとの階は全部階段があるから大丈夫」


ハーゴンの神殿 4F

憂「ハーゴンの神殿って言っても、そんなに迷路みたいな感じじゃないんだね」

純「ここは作りがシンプルだからね。そのかわり、ここからボス戦が続くんだよ」

梓「ボス戦が続く?ハーゴン以外に?」

純「そうなの。ハーゴンを守る3幹部のうちの1匹ずつが、階段近くで行く手を阻むのよ」

憂「階段が見えたね。ってことはここで出現?」

アトラスがあらわれた!

純「さあ来たよ。アトラスは攻撃のみだけど2回集中攻撃が強力だからね。梓、呪文はマヌーサと

  ルカナンしか効かないから。私はスクルトで守りを固める。あとは憂、よろしく!」

憂「わかったよ!梓ちゃんはルカナンをお願いね!」


アトラスをやっつけた!

梓「よーし、1匹目をクリアだね」


ハーゴンの神殿 5F

憂「同じような部屋6つがあるね。どれが正しい入口なのかな?」

純「北側の一番奥のはずだよ。今度出てくるのは、バズズっていう呪文を色々使うモンスターで、

  ベホマやザラキ、メガンテもしてくるよ」


バズズがあらわれた!

梓「純、マホトーンは効く?」

純「無理!でもラリホーはボチボチ効くから試してみて!私は運次第だけど、これでいってみる」

純はザラキを唱えた!バズズの息の根を止めた!

バズズを倒した!

純「よし!」

憂「あれれっ!?あっけなく倒れちゃった!」

梓「ボスレベルなのにザラキが効くんだね。ビックリだよ」


ハーゴンの神殿 6F

梓「ここでも壁の無い通路があるんだね。高いなー」

純「一本道だからなんてこと無いよ」

憂「純ちゃん、次のボス戦はどんな感じなの」

純「ベリアルっていう、アークデーモンを強力にしたモンスター。ベホマまでするの」

梓「こっちの呪文は効くの?」

純「マヌーサが1/3、イオナズンが1/2ってところかな?」


ベリアルがあらわれた!

梓「それなら、イオナズンを数打つしか無いね。純はスクルトをお願い!」


ベリアルをやっつけた。

憂「これで3匹目もクリアだね。ここまで何度も危なくなったけど、結局誰も死んでいないんだよね」

純「それがすごいのよ。これは奇跡的だと思う。モンスターの強さはwiiの時と変わらないのにね」


ハーゴンの神殿 7F

梓「なにこれ、外の壁の代わりに何かの像見たいなので囲ってある。一面バリアだし」

純「トラマナ!ここがハーゴンのいる7F。あの壁のある部屋の中に、ハーゴンがいるのよ」

憂「純ちゃん、ハーゴンの特徴は?」

純「2回攻撃、甘い息、イオナズン、燃え盛る火炎ってところかな。こっちの呪文はマホトーンが

  何とか効くかもってレベル。イオナズンは効かないときもあるね」


ハーゴン「誰じゃ?私の祈りを邪魔する者は?」

憂「私たち、ロトの子孫だよ!」

ハーゴン「愚か者め!私を大神官ハーゴンと知っての行いか!?」

梓「もちろん!ムーンブルクのみんなの仇を取りに来たのよ!」

ハーゴン「ならば許せぬ!己の愚かさを思い知るがよい!」


ハーゴンがあらわれた!

純「ハーゴンは素早いから、間違いなく先制されると思ってね」


直「ついにボスのハーゴン戦。先輩方の戦いっぷりがすごいですね。平沢先輩は相変わらず、

  会心の一撃を連発してます」

菫「先輩方、すっかりこのゲームのプレイに馴染んでますね」

SE「それにしても、プレイ中の役割分担が面白いですね。フィールドではⅡに詳しいサマルトリア

  の人が中心にアドバイスを出して進んでいるようですけど、戦闘になったらお互いがお互いに

  指示を出しあっていて、それで上手く回っている。このお3人方は元々仲が良いんでしょうけど、

  こんなに上手く連携し合っているとは。能力はそれぞれですが、コンビネーションが絶妙です」

さわ子「この子達は、常日頃から一緒に音を出している仲間同士ですからね。このゲームで、もし

    軽音部員5人全員でパーティーを組んでも、同じように連携していけると思いますわ。私、

    この子達の顧問として、これは自信を持って言えます」

菫・直「えっ!?」

SE「そうですか。いい部活なんですね。斉藤さん達がうらやましいです」


ハーゴンをやっつけた!

梓「思ったより早く倒せたね」

純「そうだね。にしても、憂の会心の一撃2連発には痺れたね」

憂「えへへ…」

ハーゴン「お、おのれ、くちおしや……。このハーゴン様がお前らごときにやられるとは。

      しかし、私を倒してももはや世界を救えまい!我が破壊の神、シドーよ!今ここに

      いけにえを捧ぐ!ぐふっ!」

憂「シドー?ってことは、もう一回戦うの?」

純「そう。次こそ正真正銘のラスボス戦だよ。今のうちにHPとMPを回復しておこう」

梓「ベホマ!…ねえ、これって退散しようとしたら、ラスボスが現れるってパターン?」

憂「そうかもしれないね…わっ!床から炎が上がって目の前がふさがれた!」

梓「こっち側もだ!どうなってるの」

憂「わわわっ!周りの床があちこち砕けてってるよ!」


シドーがあらわれた!


憂「うわー!おっきーい!」

純「いかにもラスボスって感じだね。梓、私達は回復を主にするけど、隙を見てラリホーを打って」

梓「純、ラスボスなのにラリホーって効くの?」

純「1/5の低確率だけど効くよ。マヌーサも1/3の確率で効くの。私も隙を見て光の剣を使うから」


純は光の剣を天にかざした!剣から眩い光がほとばしる!

シドーは幻に包まれた!

純「OK!遅くなったけど、次のターンから私も攻撃に加わるよ」


純はザラキを唱えた!

シドーに254ポイントのダメージ!

憂「純ちゃん、すごーい!」

梓「え!?ザラキなのにダメージ?どうなってんの?」

純「ドラクエⅡのバグ仕様なのよ。マヌーサがかかったらザラキが必中になって、モンスターの

  残りHPが255以上だったら、254ポイントの固定ダメージをあたえるのよ」


シドーをやっつけた!

ルビス「破壊の神、シドーは滅びました。これで再び平和が訪れるでしょう」

憂「ルビスさんの声だ!」

ルビス「私はいつまでも貴女達を見守っています…。おお、全ての命を司る神よ!私のかわいい

    子孫達に光あれ!さあ、お行きなさい」


ハーゴン神殿前

純「さっ、これでクエストは終了だね。あとはエンディングだよ。せっかくだから世界中を色々回って

  みない?セリフが色々変わるから、聞いてて面白いよ」

ピロロロローン ピロロロローン

SE「みなさん、クリアおめでとうございます」

憂「あっ!SEさんの声だ!」

SE「せっかく勝利の余韻に浸っているところを申し訳ないのですが、あと15分ほどで機器搬出の

  予定の時刻となります。みなさん各地のエンディングシーンを見たいでしょうけれども、時間が

  残り少ないので、2・3ヶ所程度にとどめていただき、あとは速やかにローレシア城に帰還して、

  エンディングを迎えていただきたいのです」


純「惜しいなぁ。クリア後はいろいろ面白いセリフも聞けるんだけど、時間だから仕方ないね」

憂「じゃあ、ここだけはどうしてもって所にだけ、行ったらいいんじゃないかな?」

梓「憂、純、ゴメン。私、どうしてもムーンブルク城には行きたいのよ…」


ムーンブルク城 玉座の間

梓「王様の魂が玉座の上にいるよ!…王様、聞こえますか?梓です」

ムーンブルク王の魂
  「わしはムーンブルク王の魂じゃ…。わしに話しかけるのは誰じゃ?」

梓「王様!私です!梓です!」

ムーンブルク王の魂
  「気のせいか、懐かしい声が聞こえるような……。しかし、そんなはずは……」

憂「えっ…うそ!魂が王様に変わったよ!!」

ムーンブルク王
  「ま、まさか……!?見える!見えるぞ!お前は王女梓!」

梓「王様!!」

ムーンブルク王
  「おうおう、そんな立派な姿になって……。そなたたちの働きは、魂となったこのわしにも

  感じることができた」


ムーンブルク王
  「本当に良くやったな。これで、何も思い残すことなく、この世を去れるわい」

梓「王様…、私…」

ムーンブルク王
  「悲しむでない。王女梓よ。お前はこんなに立派なことを成し遂げたのだからな。それに、

  力強い仲間もいるではないか!憂どの。純どの。これからも梓のことをよろしく頼みますぞ」

憂・純「はい!」

ムーンブルク王
  「さあ、わしは行かなくては…。せっかく見えた天国への扉が閉じてしまうわい」

梓「王様…、私…」

ムーンブルク王
  「わかっとるよ。お前はわしの娘じゃ。頑張るのだぞ。わしはいつも天国から見守っておるからな」

梓「グス……王様…」

ムーンブルク王
  「では、お別れじゃ。おお、見える見える…。あれは天国への扉」

梓「……グス」

ムーンブルク王
  「ありがとう。ありがとう。どうか元気でな……」


ローレシア城 2F

ローレシア王
  「王女憂よ!さすが我が娘!勇者ロトの血を引きし者!そなたのような娘を持って、わしは

  誇らしいぞ!まことによくやった。どうやら、そろそろ新しい時代が始まる時が来たようじゃな…。

  憂王女!今こそお前に王位を譲ろうぞ!引き受けてくれるな?」

憂「えーっ!?そんな、王位なんてとんでもないです…」

ローレシア王
  「これ!わがまま言うでない!今こそお前に王位を譲ろうぞ!引き受けてくれるな?」

純「憂、ゲームなんだから謙遜せずに、はいって言っちゃいなって」

梓「そうだよ。ほらっ、憂」

憂「そうだね…。はい!お引き受けします!」

ローレシア王
  「そうか!よく決心した。皆の者も聞いたな!?ローレシアの新しい女王の誕生じゃ!

  さあ、純王女も梓王女もこちらへ!」

ローレシア王
  「これからも、3人で力を合わせ、平和を守ってくれい!」

兵士「新しい女王様、ばんざーい!憂女王、ばんざーい!」


琴吹家別荘前

SE「機器の搬出も無事完了しましたので、私はこのトラックで一緒に弊社の研究所まで戻ります」

さわ子「本日はお世話になりました」

SE「先生もご協力ありがとうございました。それでは、みなさんによろしくお伝え下さい。斉藤さん、

  また後日お屋敷で」

菫「お疲れ様でした。お気をつけて」


別荘 リビング

ガチャッ

さわ子「梓ちゃん、憂ちゃん、純ちゃん、今日は本当に…」

直「しーっ!」

梓「スースー」

憂「スヤスヤ…」

純「zzz…」

菫「先輩方、寝ちゃってますね」

さわ子「…うふふ。すっかり疲れちゃったのね。あれだけ頑張ったんだもの」


以上で終わりです。


最終更新:2013年02月23日 22:12