第1章 SeeD-60

「第1章 SeeD-60」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

第1章 SeeD-60」(2007/12/13 (木) 06:26:03) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

「…………」 しかし、俺の嫌味とも言えるその言葉をうけても、キスティス先生は無言を続けていた。 「おいっ――」 少し、むっとした俺が何か言葉に出そうとした瞬間―― 「宣誓っ! 告白しますっ!!」 俺のむすっとした低い声色を打ち消す程の大きな声。 「私、キスティス・トゥリープはただ今をもって教官じゃなくなりました! 事情は様々あれど、指導力不足! それが一番の原因です」 俺は慌てて辺りを――周りに散在する集団グループを見渡した。 幸いというか、何処も俺たち二人を見ていない。それに、よくよく冷静に考えれば、 辺りの喧噪もかなりのものだ。あの程度なら気付かないのであろう。 「ええっと……それだから今日からは私もあなたと同じSEEDです。これからは 一緒に仕事をする事になるかもね!」 そう言って、よろしくといわんばかりに手を差し出す。握手でもしようとしてるのか? 「そうか……」 俺は手を差し出さずに、無愛想に返す。 「それだけ?」 ノリの悪い俺に、不満といった様子だ。 「そう決まったんだろ。なら仕方ないんじゃないのか。ガーデンでの決まり事なら 従うしかないんだろ?」 正論だろう。キスティス先生――いや、もう先生ではないのだが――はしばらく黙りこんだ。 「第一……何故此処に来たんだ……それに何故俺も……」 「したかったの……して……たかったのよ……」 瞬く程の瞬間に俺の放った一人事が、沈黙を打ち消した。

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。