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悪夢の崩壊8

無事小型飛空艇で脱出したセシル達は一直線に月面船へと帰還した。
巨人までに助けてくれた仲間達の感謝の気持ちを述べたい気持ちもあったが
カインを皆の前につれていくことは難しいと思ったからだ。
「やっと自分の心を取り戻すことが出来た……今更許してくれとは言わんが……」
月面船にはセシルとローザ、リディア、そしてエッジと巨人突入メンバーしかいない。
「当たりめーだ! てめえのせいで巨人が現れたも同然だ!」
四人とは対面に立つカインに喰ってかかるのはエッジだ。
彼の言うことはもっともでありそれはカインも否定しないだろう。
またこの反応が普通であることもわかった
(やはり皆のところにカインを連れて行かなくてよかった……)
真っ先に月面船に向かった判断は間違いでなかったようだ。
「やめて!」
そんなエッジを窘めるのはローザだ。
「ローザ……」
エッジからかばうようにカインの前に立つその姿にはカイン自身も驚いているようだ。
「ゴルベーザも正気に戻ったので、術が解けたのよ! カインのせいじゃないわ!」
ここにいるメンバーは巨人内部、ゴルベーザの豹変っぷりをみていた。
ローザの言葉はカイン自体が正気に戻った事への説得力をもたせるには十分であった。
「やはり、ゴルベーザも操られていたのか?」
今度はカインが質問をする。
「カイン知っていたのか?」
「巨人内部のお前たちの会話を聞かせてもらった……聞くつもりはなかったのだが……」
「ゼムスという月の民がゴルベーザの月の民の血を利用していたらしいの……」
「それでゴルベーザはゼムスを倒しに、フースーヤと月に向かったの」
リディアが視線を上向きに挙げる。もっともここからは月を見る事のできないが。
「黒幕はゼムスか……ならば俺もそのゼムスとやらにかりをかえさねばならんようだな」
「カイン!」
その言葉がかつての自分の知るカインである事への確信に変わったのだろう
ローザの表情は明るくなる。
「ゴルベーザはバブイルの次元エレベータを使ったのだろう。この船は月とやらには行けるのか?」
「まーた操られたりしなきけりゃいいんだがな。」
既にゼムスとの闘いへの準備の算段を始めるカインにエッジが皮肉交じりの一言をかえす。
「その時は遠慮なく 俺を斬るがいい!」
そんなエッジのまえに立ち覚悟を見せる。
「なら俺も行くぜ! そいつに、ゼムスに一太刀浴びせなきゃ、気が済まねえ!」
その態度にエッジもカインを認めたのか、共闘の意思を見せる。
「エッジ……」
「行こう……」
二人のやりとりを見てセシル自体にも一つの決意が固まっていく。
「僕も……」
もう一度ゴルベーザに会いに行く。すべての決着をつけにいく。
「カイン、エッジ。僕も……僕も月に行く!」

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最終更新:2021年09月18日 21:29
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