アットウィキロゴ

決戦1

ミシディアの魔道士の朝は早い。
「ふああぁぁ……」
寝ぼけ眼をこすり、欠伸をしながらパロムが朝のミシディアを歩く。
「ポロムのやつはもう修行を始めてんだろうな……」
もやっと思考で考える少年
巨人との闘いは終わり、そして世界は平和をとりもどした。
そして戻ってくる日常……
「いつもと変わらない修行の日々……」
ミシディアの長老の元行われている魔法修行。
石化が解けるや否やすぐさま再開されたのだ。
(とはいえだいぶ休んでいたからな……)
ミシディアの魔道士としての修行を怠る気持ちはパロムには当然存在しない。
生真面目なポロムや長老の方針がパロムの性格上、合致しないときがあるだけだ。
「あんちゃん達は今日、出発するんだろうか……おいらも行きたかったんだがな」
戦いは終わった。多くの人間はそう思っていた。
「実際みんなもうあの巨人の後始末を始めてるくらいだしな」
半壊し機能を停止したバブイルの巨人は未だにエブラーナ近辺にたたずんでいる。
しかし、いつまでもそんなものを置いておくほどこの星の人々は悪趣味でない。
各国が躍起になって後始末を始めている。
「本当に戦いは終わった。でも……」
空を見る。既に夜明けを迎えたこの朝日に月は見えない。
「セシルのあんちゃん達は戦いにいくんだ」
月にこの戦いの黒幕のゼムスが眠っている。
この話は多くの人には内密になっていた。実際にパロムも最初は教えてもらえなかった。
偶然にも長老とセシルの会話を聞いてしまったから、知ることができた。
「しっかし本当に行くのかな……」
最初はパロムも自分もいくと我儘を言った、しかしセシルの話を聞いて残ることににした。
「でも……たった3人で……」
いつもなら自分も反対して食い下がっただろう。だがその時のセシルの鬼気迫る表情がパロムの引き下がらせた。
「ローザ、早く早くっ!」
子供であるポロムに負けない無邪気な声。それが一気にパロムを眠気を吹っ飛ばした。
「リディア。そんなに急がなくても」
「駄目駄目っ! そんなんじゃみつかっちゃう!」
まだ活動を完全に始めていない街を勢いよく走る緑髪の少女、それを追いかける一人の女性。
「あれはローザだよな?」
もう一人は――
「パロム!」
先頭を走る少女がポロムの名を呼ぶ
「この事は誰にも内緒だからね!」
念を押すリディアをポロムはただ黙って見送った。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2021年09月19日 20:10
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。