781 :名無しさん@秘密の花園 2010/11/17(水) 00:59:23 ID:e/GJfBM9


新しいパーティーゲームにとあずにゃんが持ってきた
ツイスターゲームでにゃんにゃんしてる間にそんな差が

782 :名無しさん@秘密の花園 2010/11/17(水) 19:30:14 ID:YlNo2DdN


>>781を見て思い付いた

ムギの家

梓「パーティーゲーム持ってきました!早速やりましょう!」

紬「わーわー」パチパチ

梓「ここを、こう繋いで・・・っと」カチャカチャ

紬「梓ちゃんすごい!」

梓「ふ、普通ですよ・・・///」

紬「だって私は出来ないから、すごいなって・・・ふふ♪」

梓「う・・・あぁ・・・/// ほ、ほら!接続できましたから!これコントローラーです!」

紬「えっ?私だけやるの?」

梓「ムギ先輩は初めてですから、ちょっとやってみて慣れたほうが良いですよ」

紬「うん、じゃあやってみるわね。えい!えい!」ブン!ブン!

梓「(か、かわいい・・・)あの、コントローラーは振り回さなくても出来ますよ・・・?」

紬「えっ?あ、あはは・・・/// あっ、負けちゃった・・・ここ、どうやるの?」

梓「はい、これはですね・・・こうして・・・よ、っと・・・」ヒョイヒョイ

紬「梓ちゃんすごいすごーい!!」

梓「いや・・・それほどでも・・・///」

紬「・・・♪」ニコニコ


783 :782 2010/11/17(水) 19:32:29 ID:YlNo2DdN


紬「・・・♪」ジー

梓「・・・? ムギ先輩、やらないんですか?」

紬「うん、梓ちゃんの方が上手だから、見てるだけでいいわ♪」ニコニコ

梓「だ、ダメですよっ!」

紬「きゃっ」

梓「あ、すいません、いきなり大声出して」

紬「う、うん、大丈夫」

梓「・・・協力プレイがありますから、そっちをやりましょう」

紬「二人で協力して出来るの?」

梓「はい、チームを組んでCPUと競うんです」

紬「愛の共同作業ね♪」

梓「んにゃぁ!?///」

紬「ふふふ♪」

梓「む、ムギ先輩いきなり何を・・・!?」

紬「だってホントのことでしょ~?それとも、梓ちゃんは私とじゃ・・・イヤ?」

梓「そ、そんなワケないじゃないですか・・・ずるいですよ、そんな言い方・・・」

紬「ふふ、それじゃあ、がんばっていきましょう♪」

梓「はいっ!」

梓(あれ?途中まで私に主導権があったよね・・・?)


788 :782 2010/11/19(金) 01:05:38 ID:m3j9pJZz


紬「えいっ!えいっ!」

梓(かわいいなぁムギ先輩)ニコニコ

紬「あ、記録更新したみたい」

梓「えっ!?」

紬「ちょっとコツがつかめてきたかも~」

梓「つ、次、私にやらせてください!」

紬「は~い、梓ちゃんがんばってね♪」ニコニコ

梓「っく・・・!っと・・・!ここでっ・・・!」

紬「フレーフレー梓ちゃーん♪」

梓「で、できたぁ!!」

紬「ホント!?梓ちゃんすごいすごーい!」キャッキャッ

梓「ムギ先輩ってば・・・///(自分のことのように喜んじゃって・・・)」

紬「流石梓ちゃんねっ!ホントすごいわっ!」

梓「あ・・・(ムギ先輩は私が記録更新してこんなに喜んでくれてるのに、私はムギ先輩の時に祝ってあげられなかった・・・)」シュン

紬「あら?どうしたの梓ちゃん」

梓「いえ・・・私、ムギ先輩が記録更新した時、ムギ先輩が私にしてくれたみたいに喜んであげられなくて・・・」

紬「梓ちゃん・・・」

梓「自分のことばっかりで・・・イヤな子ですね・・・ハハハ」

789 :782 2010/11/19(金) 01:06:23 ID:m3j9pJZz


紬「・・・コラ、梓ちゃん」コツン

梓「ぁたっ」

紬「いくら梓ちゃんでも、私の大事な人をけなすのは許せないわ」プンプン

梓「む、ムギ先輩・・・///(ジーン)・・・で、でもっ」

紬「負けず嫌いなのは、梓ちゃんのいいところだと思うの」

梓「え・・・?」

紬「私に記録を抜かれて、悔しくて記録更新をし直そうって思うのは、向上心のあらわれでしょ?」

梓「そ、そうなんでしょうか・・・」

紬「そうなの」

梓「は、はいっ」

紬「だから、梓ちゃんらしくてていいの♪それに・・・」

梓「・・・それに?」

紬「梓ちゃんが『どうしてもかなわないっ!』って思ってから、一緒に喜んでくれればいいから♪」

梓「えっ?あっ・・・えぇっ!?」


梓(拝啓、お父さん、お母さん、私はとんでもない人を好きになってしまいました)

867 :名無しさん@秘密の花園 2011/02/11(金) 23:32:25 ID:zRb4LxoM


なんだか最近元気があるみたいなんで
久しぶりに数レス借りてSSでも投下させてもらいます。



――――

「はぁ……寒いなぁ……」

2月も半ばにさしかかろうかというある日。
そろそろ暖かくなってもいいだろうとは思うものの。
いつにも増してしんしんと冷える朝の空気は
まだ春は遠いんだよと、嫌らしいほどに主張している。

「なにもこんな寒い日になくしちゃうなんて…」
「…最悪」

昨日までは確かにあったそれは。
いつのまにやら私の記憶からさっぱり抜け落ちていて。

手袋一つ無いだけで。たったそれだけなのに。
手が冷える。それにつられて心も冷える。気分は最低だ。

「今月ピンチなのになぁ……」
「新しい手袋…どうしようかな」

お小遣いの日まであと数日。
とはいえ今の私は100円ですら節約したい状態だった。

「……あと数日は我慢か」
「はぁ…」

真っ白なため息。
それは寒さを強調するものでしかなくて。

もう、朝から全てが悪循環だ。

868 :名無しさん@秘密の花園 2011/02/11(金) 23:32:49 ID:zRb4LxoM


「あーずさちゃん!」

不意に、私の名前を呼ぶ声がしました。

澄んだよく通る声。
でもそれには冬の空気のような冷たさはなくて。
むしろ春のような温かい柔らかさがありました。

「…ムギ先輩!おはようございます」
「おはよう梓ちゃん。珍しいね。朝一緒になるなんて」
「そうですね」
「一緒に行ってもいいかしら?」
「はい。もちろん!」

ムギ先輩の電車の時間上、私たちは登校中あまり一緒になることがありません。
…せっかく同じ道を通ってるのに、ちょっと残念。

「たしか普段はもっと早く出てるのよね?今日はどうしたの?」
「ええ。ちょっと探しものしてて……」

そう言いつつ、冷たくなった手を少しでもあっためようと。
すりすりとこすり合わせる。無駄な努力かもしれないけど。

「…手袋、無くしちゃったの?」
「あ、はい。…すいません。みっともなくて」
「ううん。そんなことないわ。寒いしね、今日」
「そうですね。早く暖かくなるといいんですけどね」

869 :名無しさん@秘密の花園 2011/02/11(金) 23:33:31 ID:zRb4LxoM


「そうだ!いいこと思いついたわ!」
「いいこと、ですか?」
「はい。これ使って」

ムギ先輩は付けていた手袋の片方を差し出してきました。

「でも、それじゃあムギ先輩が…」

それに、片方だけっていうのも……。なんで?

「いいからいいから!」
「はぁ。そこまでいうなら」
「はい。それじゃあ、もう片方の手はこうしまーす!」

ぎゅっ、っと。
ムギ先輩は空いていた方の手を握ってきました。

以前にもムギ先輩の手を握ったことがありました。
その時と全く変わらず。先輩の手はとっても暖かかった。

「ね。これでふたりとも寒くないわ」
「は、はい。そうですね。ありがとうございます」
「…私の手、冷たくない?大丈夫かな?」
「そんな。とっても暖かいです」
「むしろ私の手のほうが冷たいんじゃないかと……」
「ふふ、そうね。ちょっと冷たい…かな?」
「ああ、ごめんなさい!」

反射的にムギ先輩の手を離そうとしてしまいました。
でも。それを見越していたかのように。

私の手が離れないように、ぎゅっと握りしめてきました。

870 :名無しさん@秘密の花園 2011/02/11(金) 23:33:58 ID:zRb4LxoM


「離しちゃだーめ」
「でも、冷たいんじゃ……」
「離したら、もっと冷たくなっちゃうから」

ちょっとだけ、悪戯っぽく笑う先輩。
その笑顔だけで、何だか暖かくなるような。
不思議な気分を覚えます。

「ごめんね。ちょっと意地悪しちゃった」
「もう…。びっくりしましたよ」
「…怒った?」
「まさか」

私からも、ぎゅっと。先輩の手を握り返します。

「…ほんとに暖かいですね」
「手が暖かい人は心が……」
「ムギ先輩は手も心もみんな温かいですよ」
「…ふふ。唯ちゃんにも言われたっけ」
「私もそう思ってますよ」

そんなやり取りをして、二人で笑い合っていると。
それだけで、いつの間にか寒さなんて感じなくなっているみたい。

871 :名無しさん@秘密の花園 2011/02/11(金) 23:34:28 ID:zRb4LxoM


「手袋、どうするの?」
「あと何日かでお小遣いが入るので、そうしたら買おうかと」
「うーん。それじゃあさ…」

「その手袋、それまで貸してあげる」
「でもそれじゃあ、ムギ先輩が…」
「だから、そのかわり」

「それまでの間、こうして一緒に行きましょう?」
「こんな風に手をつないで学校に行くの、夢だったの~」
「…ふふ。相変わらず面白い夢ですね」

手も、心も。何だかすっかり暖かくなっていて。

「いいですよ。ムギ先輩さえよければ」
「私から誘ったんだもの。いいに決まってるわ」

さっきまでの憂鬱な気分も、どこかに行っちゃって。

「じゃあ、明日もこのくらいの時間に」
「ええ。先に行っちゃいやよ?」
「まさか。待ってますよ。先輩こそ、置いてかないでくださいよ」
「もちろん。ちゃーんとまってるわよ」

明日の朝も寒いだろうに。
その朝が何だか待ち遠しくなって。

暖かくなってからも、もう少し家を遅く出ようかな、なんて。
そんなことを考えているのでした。

872 :名無しさん@秘密の花園 2011/02/11(金) 23:36:54 ID:zRb4LxoM


おしまいです。

荊の城クロスは面白そうですねぇ!
書きたいなぁなんて思ったけど原作を読んだことがないので
>>856さんに期待してます!


中野 梓 × 琴吹 紬 6

最終更新:2012年02月01日 23:34