紬が百合ノートをまとめているようです内検索 / 「憂「お姉ちゃんと二人乗り」 1」で検索した結果

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  • 憂「お姉ちゃんと二人乗り」 1
     秋の風が、おだやかに唯たちのそばを流れる。  ペダルをキコキコと踏む音が、たえず憂の耳に届いている。  ゆらゆら揺れる自転車の後輪の上、憂は姉を抱いていた。  交差点に差し掛かり、ブレーキの悲鳴が響く。  見えない力がはたらいて、憂は唯の背中になお強く押しつけられる。  必要以上の安心感が、かえって憂の胸を潰していった。  唯がペダルを逆回りに踏みつける。  空転し、頂点にやってきた右のペダルに足をのせる。  やがて信号が青色を灯して、再び自転車が進み出す。  きぃこ、きぃこ、きこ、きこ。  重たげな歩調から、徐々に駆けるように。  姉と引き離されるような感覚がして、憂は姉の腹に回した腕に力を込めた。  走り出せば離れゆく。  止まれば胸が潰れる。  憂は、姉をきつく抱きし...
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