最初で最期の恋

和幸へ
手紙を書くのは初めてだね。
君に言いたい事があってペンをとらせてもらった。
長くなるが聞いて欲しい。

君を好きになったのは中学1年の夏だった。
夢も希望も持てなかった僕に君は生きる意味を教えてくれたんだよ。
君が笑うから馬鹿げた冗談を言うようになった。
君が怒るから不良の真似事をして吸っていたタバコをやめた。
君が泣くから生きたくないと言わなくなった。
君が喜ぶから色々な場所に案内した。
僕のすべてが君だったんだよ。
初めて愛しいと思えたのが同性で正直戸惑ったよ。
悩んだ挙げ句、君に気持ちをつたえたけど君も驚いて困っていたね。
でも僕を愛してくれた。
本当に感謝してるんだよ。
15歳までしか生きれないと医者に言われていた僕が5年も延命出来たのは君がいたからなんだ。
だからどうか泣かないで欲しい。
僕は幸せだよ。
君に恋をするために僕は生まれてきたんだと思ってるんだ。
だって今でもこんなにも君が恋しいから。
そしてそれが嬉しいから。
こんな僕に愛を教えてくれてありがとう。
最初で最後の恋をさせてくれてありがとう。

最後に我儘を言わせてくれないかい?
君は幸せになってくれ。
どうか、どうか、心から願うよ。
愛を込めて春樹より


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最終更新:2012年09月09日 23:57