文化部対運動部

文化部対運動部と聞いて思い出した萌えがあった。
ので、それを語ってみたいと思います。

普段、文化部と運動部が勝負をすることはない。勝負以前に接点がない。
(まあ、文化部同士または運動部同士が勝負をすることも無いっちゃ無いが)

だが、自分が通っていた学校にはその勝負の場があった。
それは体育祭。
プログラムの中に「部活対抗リレー」なる競技があったのである。
その名のとおり、クラブごとに分かれて勝敗を競うリレーだ。

『リレー対決じゃ運動部の方が有利じゃないか』そう思われた方もいるだろう。
しかしそれは違う。
なぜなら、このリレーは「各部の特色を出して走らなければならない」のである。

つまり。

サッカー部は二人一組でリフティング・パスをしながらトラックを走り、
野球部は二人一組でキャッチボールをしながらトラックを走り、
柔道部は二人一組で投げあいをしながらトラックを走り(畳を置いてその上で)、
卓球部は四人一組で移動黒板を使ってラリーをしながらトラックを走り(二人は台持ちである)、
吹奏楽部は楽器を演奏しながらトラックを走り(確か、ファゴットもいた)、
美術部は二人一組でお互いの似顔絵を描きながらトラックを走り(途中で観客席に向かってお披露目)、
理科部はペットボトルロケットを飛ばしながらトラックを走り(後半の走者はロケット回収係)、
文芸部は薪を背負って本を読みながらトラックを走るのだ。

勿論、各部ともユニフォーム着用、理科部に至っては白衣着用である。
普段一堂に会することがない人間たちが、「これぞ○○部」という格好で
グラウンドの中に勢ぞろいしているわけだ。揃い踏みである。

ある意味お祭り的な競技なのだが、それでも一応勝負は勝負であり
殆どの部が「いかに観客および他部の連中にウケて、勝つか」で頑張った。

リレーの本家・陸上部なんか普通に走ればダントツで勝てそうなものだが、
なぜかトレーニングの「腿上げ走り」でトラック半周を走っていた。
(だから陸上部より文芸部の方が速かった)

当時、このお祭りに萌えて燃えていたのは自分だけではない筈だ。多分。
今思えばある意味目の保養になる光景だった。
もう十年以上前、懐かしい学生時代の思い出。


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最終更新:2013年08月08日 05:05