コインランドリー

ぐるぐる回る洗濯機を前に、あなたはいつも背筋を伸ばして文庫本を読んでいる。
視線はまっすぐページに注がれ、並ぶ丸椅子の一番端に座る俺には気付いていない。
ジーンズの裾から覗くくるぶしがやけに白い。
乾燥終了のアラームが鳴る。
蓋を開けると熱気の中にカラカラに乾いた衣服があったが、俺はもう一度ドアを閉めて財布を取り出した。



10分100円の追加料金で買える、週に二回の貧乏学生の幸せ。


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最終更新:2013年08月09日 01:28