異国人同士、
まったく言葉が通じない二人


「10日間って早ぇな…」
「アー…ンー?」
「カレンダー見ろ。いいか?この日、お前、来た日。分かるか?」
「(頷く)」
「で、明日。えーっと…あ、ほらお前の国の国旗。明日、お前これの国に帰る。分かる?」
「ンー!」
「楽しかったよ。ってのは…握手、しとけば伝わるか?」
「~♪」
「お前、この国旗の国に帰る、と、淋しい、ほらしくしく、分かる?淋しく、なる。」
「ン…」
「俺、お前の国、うんそうこの国旗…の言葉、勉強して、遊びに、行くから。」
「ンーフー?」
「そうだよお前んとこ」
「…!」
「その表情はOKって事で良いんだな?
あとごめんな、言葉、分かってやれなくて」
「?」
「言葉。んー…口を指すだけじゃ分かりづらいか?」
「ンー…」
「どうすりゃ分かるかな、言葉、言葉…」
「……Σ(゚∀゚)!」

「違っ!口を指したのはキスしろって意味じゃなくて!」
「?」
「俺はただ言葉って伝えようと!大体俺は男で!あーもう泣きそうな顔すんな!別に嫌だったとかじゃなくて!」


こんなしどろもどろな日本語奴には理解できないだろうから説明するのはいつかまた会う時にしよう。
いつか、そうだな。
奴の国の言葉で『好きだ』が言えるようになったら。



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最終更新:2014年01月26日 08:00