ガ/チ/ャ/ピ/ン/×ム/ッ/ク(中の方でも…)

「が茶ピーン! あーさでーすぞー!」
ムッ苦はふさふさの赤毛を揺らしながら駆けてきた。
「うん。ボクも起きてるから、朝だってコトは判るよ…?」
「やや! 確か、に」
ぺちん、と額をたたいたつもりなんだろうが、彼の桃色の手はふさっと毛にうまってしまう。
ボクは、それがいつもおかしくて、見ていて笑いがこぼれてしまうんだ。
「さ、今日は一緒に何をしてあそびましょうかな?」
「ゴメン。今日はボク、スカイダイビングの収録があるんだ。晴れて良かったよ」
「…ガ茶ピンはいつも忙しいですな…」
仕方がないけれど。と付け加えたものの、ムッ苦の気持ちはすぐわかる。
生来判りやすい空気をまとっているし、それ以前に、ボクはムッ苦がスキだから。
でも、ムッ苦は絶対次にヘタな笑顔を作ってこう言うんだ。
「私はが茶ピンが世界中のちびっこに愛されてて嬉しいですぞ」

そういってくれるから、ぼくは色々挑戦できるんだ。
海にもぐって魚を見るよ。キミみたいなイソギンチャクが居るんだ。
次は雪だ。ジャンプだけでも人は飛べるんだよ。
宇宙なんかも行っちゃうよ。大きくて何も考えられなくなっちゃう。
…そして、たまには一緒に、縄跳びなんてしようか。
すごいですなあ。とキミがほころぶ度に、ボクは次のことへと挑戦できる。
無邪気なちびっこに妬いてくれる、キミがいるからさ。

「さ、もうすぐ時間なのでは? ガ茶ピン、支度のお手伝いをいたしますぞ」
「…ううん。今日は昼からなんだ。…まだ時間あるからさ」

昔、のッ/ぽさんに教えてもらった大きい紙飛行機を作ろう。
それで、ボクが飛んでる間に、キミはそれをとばしてくれよ。
今日は二人で一緒にとぼうよね。


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最終更新:2009年04月04日 18:47