『おとなのあすかえ。いましあわせですか。しんじくんとけっこんしてますか。にじゅねんごのきょうのやくそくはちゃんとまもりましたか』
約束?日記帳の日付は…今日!
なによ約束って…
約束…約束…分かんない!
私は必死に思い出した。けど全然思い出せない…時間だけが過ぎていく。
「ただいま~」
「あっ…おかえりなさい」
「お腹空いたよ
アスカ」
「ごめんシンジ…夕飯の支度してない」
私は『約束』が気になって夕飯の支度をすっかり忘れていた。私は急いで台所へ向かう。
「すぐに簡単な物作るから待ってて」
「いいよ。アスカそれより…」
「今日は『約束』の日だったね。ごめん忘れてた。」
嘘。シンジは分かってるの?二十年前の約束…
「行こうか。二人の秘密基地に…」
「…思い出した…」
幼い頃遊んだ自然公園の林の中、目印の木は大きく成長していた。この土の下に…
「あった…」
「凄い…昔埋めたまんまだ」
「開けるよアスカ」
「うん」
中にはボロボロの紙に…
『けっこんおめでとう
シンジ
あすか』
そして…玩具の指輪が…
シンジが指輪を掴み私に渡す。
「流石に小さいから填められないね」
シンジは私の正面に立ち
「アスカさん僕と結婚してくれますか?」
そう言ってシンジはまた私にプロポーズしてくれた。
「はい…シンジさん…大好きです」
私は泣きながら指輪を握り締める。今幸せだよ…シンジと結婚出来たよ…素敵な指輪ありがとう…
「しんじくんあたしのことすき?」
「うん。あすかちゃんすきだよ」
「じゃあ、いまけっこんしてくれる?」
「けっこんはむりだよ。おとなになってから」
「おとな?おとなっていつ?」
「ん~…にじゅうねんご!」
「じゃあ、にじゅうねんごね!」
「やくそくよ」
【終り】
最終更新:2007年05月14日 13:22