| キャスター | というワケで、続いての話題は、 |
| ニューコムのみならず | |
| 他社でも注目の新技術。 | |
| 電脳化(サブリメーション)による人間の意識の複製。 | |
| まずは、実際に現場で指揮をとって | |
| 開発を進めていらっしゃる | |
| ニューコムのサイモン博士と | |
| データースワローで繋がっておりますので、 | |
| そちらから。 | |
| こんにちは。 | |
| あ……もう、しゃべっていい? | |
| じゃ……ま、歴史についてから話そうか。 | |
| まだ政治が権力を握っていた頃の | |
| コンピュータ技術は、 | |
| 人間の道具にすぎなかった。 | |
| そして、私たちはSF小説や映画、 | |
| テレビ・ゲームといった空想の中だけで、 | |
| コンピュータや機械に人格を持たせて | |
| ロボットやサイボーグといった | |
| 夢を見ていた。 | |
| しかし、未だに人間の複雑な感情を持った | |
| 賢いコンピュータや人工生命には | |
| 私、お目にかかった事がない。 | |
| それはなぜか? | |
| もともとの発想が間違ってた。 | |
| ──そう。まだ無から生命を創るのは、 | |
| 神だけが出来る事。 | |
| そうではなく、私たち人間の方が | |
| 機械やコンピュータになるのなら | |
| 可能性がある。 | |
| ──例えばだ。 | |
| 私はメガネをかけていますが、 | |
| これも考え方によっては | |
| 一部を機械化したサイボーグともいえる。 | |
| こうした人間の能力を補う為の機械群。 | |
| その延長にある究極の世界が、 | |
| 人間の脳を構成している人格を | |
| そのままデータとして数値化し | |
| コンピュータ上にコピーする、 | |
| いわば、脳のデッドコピー開発。 | |
| それが私の研究です。 | |
| ──いいですか? | |
| これは、かつての夢物語ではありません。 | |
| 実際、この計画に賛同し、 | |
| 実験参加希望者もニューコムから続々と | |
| 申し出があるくらいで……。 | |
| 一部のマスコミが、私と私の実験の事を | |
| 叩いておりますがね…… | |
| そりゃ昔の人が、飛行機の姿を見て | |
| あんなに重い鉄の塊が空を飛ぶのかと | |
| 非難していたようなもんで | |
| 馬鹿げた臆病者──。 | |
| キャスター | あっ、すいません。 |
| 何か回線の状態が悪いようですね。 | |
| 博士、聞こえますか? | |
| ではここで一度CMに。 |
| シンシア | 割り込みで失礼。 |
| 出動要請です。詳しくはブリーフィングで。 | |
| 新しいRナンバーも配備してあります。 | |
| 自分にあったコフィンを見つける為にも | |
| 色々と試して。 | |
| では、上空(ウエ)で会いましょう。 |
| 我々ニューコムが進めている |
| 宇宙開発計画用のスペースシャトルが帰還します。 |
| しかし、これをゼネラルリソースが |
| 妨害しようとしている情報をキャッチしました。 |
| 無事にスペースシャトルが着陸できるように、 |
| 護衛してください。 |
| CYNTHIA | シャトルには当然、武器がないので |
| 我々が盾になるつもりで。 | |
| 出ます! | |
| FIONA | 横にだけじゃなくて、 |
| 縦にも展開して護衛しましょ。 | |
| 行きます! |
| CLEARED FOR TAKE OFF |
| INTERCEPT |
| CYNTHIA | 後ろ!気をつけて! |
| CYNTHIA | シャトルを肉眼でも確認。 |
| FIONA | あっちのお出迎えも上がってきた! |
| R-808 | 大至急、救援を請うっ! |
| R-808 | エンジン部直撃! |
| 着陸不能、墜落するぅっ! | |
| CYNTHIA | 盾になると言ったでしょう! |
| ※ミッション失敗 |
| MISSION ACCOMPLISHED |
| CYNTHIA | 任務完了。我々も帰還する。 |
| NEU | 護衛に成功しました。 |
| 引き続き残存兵力を掃討してください。 |
| UPDATE TARGET |
| ※二次ターゲット出現 |
| CYNTHIA | さぁ、でしゃばりどもの始末! |
| FIONA | 後は蹴散らすだけ! |
| MISSION OVER |
| CYNTHIA | 任務完了。我々も帰還する。 |
| FIONA | シャトルに続いて着陸。 |
| LANDING |
| スペースシャトルは貴君の護衛により |
| 無事、着陸する事が出来ました。 |
| シンシア | まず、このメールは個人的なものです。 |
| で……そうそう、 | |
| シャトルの連中も感謝してた。 | |
| 宇宙での実験結果も無駄にならなかったし。 | |
| 私もキミがニューコムに来てくれた事を | |
| 感謝してる。 | |
| その腕があれば、 | |
| きっとどんな新しいRナンバーとも | |
| シンクロ出来るはず。 | |
| まるで翼の先でも | |
| 風を感じてるみたいだって思った。 | |
| ──それだけです。 | |
| じゃ……。 |
| フィー | 今日、あれから |
| シャトルの人たちと会いました。 | |
| 宇宙から空に降りてくる時の感じって、 | |
| 肉体で知る重力の再発見だって | |
| 言ってました。 | |
| 私たちは空より上には | |
| 上がれないんだって事…… | |
| 彼らと会って感じました。 | |
| こういう人たちとの出会いがあると | |
| ニューコムの新しさにも | |
| 慣れる事ができそう。 | |
| キミはどうですか? | |
| もう慣れましたか? | |
| ──フィーでした。 |
| シンシア | まだ、帰ってませんか。 |
| シャトルの件…… | |
| 何とか彼らが降りられてよかった。 | |
| これでニューコムが続けてきた | |
| 宇宙での実験は無駄にならなかったし、 | |
| ただゼネラルの始末にちょっと | |
| モタついたのは、残念。 | |
| 今日のフライト・データを私なりに考えて | |
| 今度、伝えます。 | |
| 次の出撃時に参考にして。 |
| THE PRIZEへ |