発生年月日 2009/3/23
発生地 日本・成田空港
機体 MD-11
機体記号 N526FE
乗員乗客数 乗員2
死亡者数 2(全員)
事案 着陸失敗
原因 複数の原因による



フェデックス・エクスプレス80便は強風の中成田空港へ着陸しようとした。
とくに問題はなく滑走路へ侵入したかに見えたが、ハードランディングを起こしてしまい、2回バウンドした。そしてバランスを崩して左主翼が地面に設置・発火し、ひっくり返って芝生の上で爆発・炎上した。

原因として考えれるものは複数ある。
一つは乗員の不適切な操縦である。
80便が滑走路に侵入した際、操縦桿がおおきく前方へ倒された。すると勿論機首が急激に降下し、前輪が地面に強く接地した。そしてバウンド。この結果、「ポーポイズ現象」と呼ばれる、接地⇔縦揺れを繰り返す状態に陥った。2回目のバウンドのちの接地時、左主脚から左主翼構造へ伝わった荷重が、非常に強いものとなり主翼の破損につながった。
二つは、一つ目の原因に繋がるところもあるが、乗員の疲労である。
機長・副機長ともに睡眠時間が少なく、満足な休息も取れていない状態だった。それゆえ、不適切な操作を行ってしまったとも言われる。
三つは、そもそもMD-11が事故を起こしやすい機体だったということである。
機体は非常に安定性が悪く、バランスをとるのが難しい機体としても知られる。その構造的問題から、事故に間接的に繋がったという話も存在するのだ。また、非常に事故の発生率が高かったのも事実である。
四つ、ウィンドシアーの発生である。
この日、東京都各地では強風が観測されており、直前に着陸した機体も「ウィンドシアーに遭った」と報告していた。

千葉県警は機長と副操縦士を被疑者死亡として業務上過失致死傷罪などで書類送検した。

この事故は成田空港開港以来初の死亡事故だった。


最終更新:2020年11月22日 23:58