畳み込みとは、関数f,gに対して次式のように定義される。
積分範囲は、

とする場合もあるが、畳み込みをする関数が有限長である場合、
- f,gを周期関数とみなして積分する → 循環畳み込み
- 定義域外を0とみなして積分する → 線形畳み込み
といわれる。
畳み込みの性質
積分演算に由来する性質として、
交換律、
結合律、
分配律、
スカラー倍、などが成り立つ。詳しくはWikipedia:
畳み込みを参照するとよい。
重要な性質として、畳み込み定理という次式の法則は、音響学上重要である。
つまり畳み込みは、フーリエ変換、ラプラス変換、
z変換では積に変換される。
証明
フーリエ変換の畳み込み定理を証明したが、ラプラス変換、z変換でも同様に証明される。
畳み込みの使用例
音響学の分野においては、ある
線形時不変システムの出力

を、
インパルス応答
と入力

の畳み込みによって求めることは特記すべきである。この場合特に、畳み込み定理を適用することによって積の演算に変換されるので、
- 連続時間システム:インパルス応答
をラプラス変換 → 伝達関数 
- 離散時間システム:インパルス応答
をz変換 → システム関数 
に変換し、
として求める形式が多く用いられる。
参考文献
- ディジタル信号処理 (森北出版)
- 畳み込み— Wikipedia
最終更新:2009年01月22日 00:07