音声信号において観測される、エネルギー集中による振幅の山のことを指す。その山となっている部分の中心周波数のことをフォルマント周波数といい、低い者から順に第1フォルマント、第2フォルマント、…という。
フォルマントは特に母音においてはっきりと観測され、特に第1〜第3フォルマントが音韻決定上で重要になってくる。
フォルマント周波数は、必ずしも声道の共振周波数と一致する訳ではない。これは、声門から発せられる音源波の高調波成分が、かならずしも声道の共振周波数に一致する訳ではないことに由来している。したがって、フォルマント解析によって導かれた共振周波数による声道モデルから発せられる音声信号のもつフォルマントは、近似されたフォルマントであることに注意する。
最終更新:2009年01月23日 01:55