[MI作戦の作戦日程] (『戦史叢書(43)ミッドウェー海戦』p85、p164)
<先遣部隊>潜水艦部隊
・第三潜水戦隊(伊174、175、169、171潜)は、ハワイ西方500浬に
甲散開線を構築する。伊168はミッドウェー島偵察
・第五潜水戦隊(伊157、158、162、165、166潜)は、ハワイ北西500浬に
乙散開線を構築する。
・N-5日(6月2日)までに配置予定だったが、出撃準備が遅れ、6月4日になった。
・第十三潜水隊(伊121、122、123潜)は、伊121潜と伊123潜の2隻が、
第二次K作戦協力のため、5月30日にフレンチフリゲート礁へ、伊122潜は、
6月4日レイサン島沖に到着
<攻略部隊>
・攻略船団は、5月27日にサイパン出撃
・護衛隊(第二水雷戦隊)、5月28日にサイパン出撃、船団を直接護衛
・航空隊(十一航戦:水上機母艦千歳、神川丸)、5月28日にサイパン出撃、船団を直接護衛
・支援隊(第七戦隊)、5月28日にグアム出撃、船団を直接支援
・攻略部隊本隊(第二艦隊)、5月29日に内地出撃、船団の北西方を間接護衛
<機動部隊>
5月27日(N-11日)
第一機動部隊、柱島を出撃
対潜警戒を厳にしつつ、第一航路(資料無し)を採って進出する。
6月4日(N-3日)
第二機動部隊、ダッチハーバー空襲
機動部隊、攻略部隊、ともに敵哨戒圏(600浬)内に突入
6月5日(N-2日)
第一機動部隊、黎明にミッドウェーの北西250浬付近に進出し、
ミッドウェー攻撃隊を発進させて同島を奇襲し、所在の敵機、防備施設等を撃滅する。
情況により、同島の北方から攻撃することがある。
情況により、同日再度ミッドウェーを攻撃することがある。
索敵はミッドウェー付近の広範囲を行い、警戒を厳にする。
ミッドウェー島攻撃の間、母艦搭載機の半数は敵艦隊の出現に備えて艦上待機を行う。
6月6日(N-1日)
第一機動部隊、敵情に変化なければ敵艦隊の出撃に備えつつ、ミッドウェー島攻撃を続行
6月7日(N日)
攻略部隊、上陸開始
第一機動部隊、敵情に変化なければ敵艦隊の出撃に備えつつ、ミッドウェー上陸作戦に
協力の後、同島北方400浬付近に進出し、敵艦隊の出現に備う
同島の基地使用可能の報を得ば、各空母に搭載中の基地航空部隊の戦闘機を同島に進出させる。
6月14日(N+7日)
爾後、N+7日まで付近海面を機宜行動し敵艦隊の出現に備え、
N+7日以後、命により同海面を離れトラックに向かう
(註)第一機動部隊のミッドウェー島空襲は、当初N-3日の予定だったが、
出撃が遅れたためN-2日となった。
[攻略期日を6月7日に決定した理由]p68
・敵機動部隊の蠢動を、一日も早く押さえる要がある。
・ミッドウェー上陸作戦は、月出が現地時間午前零時ころの7日が最適である。
すなわちミッドウェーは、環礁を越えて礁湖を渡って上陸するので、前夜半
着きが無いことが絶対に必要である。月齢22.9
・ミッドウェー方面の風の状況は、6月最も静穏である。
・アリューシャン方面は、7月に入ると霧が多発して気象条件が悪く、作戦実施が
困難になる。
・ミッドウェー島の干満の差は極めて少ない。
(参考)
・6月7日の満潮時刻0850時/1955時、潮高0.24メートル
干潮時刻0155時/1435時、潮高0.08メートル
・潮流は、島南方は2ノット以下、南流
中部は2~6ノット
ウイルス港はごくわずか