七つの秘館
【ななつのひかん】
ジャンル |
謎ベンチャー |
機種 |
プレイステーション |
発売元 |
ヒューマン |
発売日 |
1996/08/09 |
メディア |
CD-ROM3枚 |
プレイ状況 |
6の館で力尽きた |
総合評価 |
F
|
物語は今、闇より姿を現す。
主人公・一平は伯父からの依頼を受けて、彼女・玲奈とともに一族が所有している七つの館の謎を解くことに。
断崖絶壁に立ち並ぶそれぞれの館に秘められた謎とはなんなのか?
システム
基本はコマンド式のAVG。
プレイヤーは一平を操作し、各館の謎を解き明かす。
キャラの台詞が文字で表示されないので、スキップ不可。
問題点
当時としては画期的なゲームだったんだろうな…ってのが感想。
ポリゴンばりばり使っててすごい。映画みたいなゲームっていうだろうか、最先端技術というか最新ハードの性能を活かして、今まで実現不可能だったことをやってみたい!系の意気込みは感じる。
しかし、いかんせん古すぎる。
時というのは残酷で、当時は画期的だったであろう映像美も、どこに何があるのか分かりづらいポリゴンにしか過ぎなくなってしまう。と、いうかぶっちゃけ3D酔いする。
視点変更不自由だし読み込みも遅く、シナリオも館も見事なまでの一本道。
そう、困ったことにこのゲームは、映像の綺麗さ、凄さ(当時比)を除くと何も残らないのである。よって現在プレイすると、ポリゴンを駆使した洋館の中を、謎解きしながらさまようだけの古臭いコマンド式アドベンチャーとしか感じられない。当然そこに感動はない。
大体なんなんだ「謎ベンチャー」って。
かつては最先端で、こんなにたくさんのことが出来てすごい!ってゲームだったのだろう。それが現在から見ると…。
兵どもが夢の跡というか、時の流れの無常さというか…そういう廃墟を鑑賞するような侘びさびを感じる楽しみかたもあるような…ないような…うーん。やっぱりないわ。
最大の問題点は、脚本が作家の志茂田景樹だということではないだろうか。なんというかダイナミックと言おうかトンでも展開と言おうか突込みどころ満載と言おうか。話は極単純で「恋人がさらわれたから追っかける」っていう単純なもの。哀れにもガチの推理アドベンチャーを期待して買ったプレイヤーがいるとしたら感想を聞きたい。
大体、いくつもある館全部が仕掛けだらけの即死トラップだらけってなんなんだ。家にスムーズに入れないし、そもそも居住にまったく適してない。主人公はこんな館を欲しいのだろうか…。というか、なぜすぐに帰ろうとしないのだろう。
また、館のあちこちで主人公の祖父の亡霊?として、あの凄い髪形で有名な志茂田景樹さんが飛ばせないムービー付きでヒントをくれる。ギャグとしか…。
評価点
要所要所でムービーで出てくる作家の志茂田景樹ぐらい。90年代くらいにはTVでよく見かけた方だと思う。奇抜というか過激なファッションで覚えている方も多いのでは。
超展開。
某名作アドベンチャー、オホーツク(伏せてない)のような「部屋に入ったらナイフが飛んできて死亡ゲームオーバー」をリスペクトしたような超展開が多い。間違えたら呪われてダメージとか、部屋に入ったら水死とか、畳が抜けて穴に落ちて即死とか、何を言っているのか分からねーと思うが、俺も(以下ポルナレフ)
という即死もしくはノーヒントダメージが異常に多い。
声優だけは豪華。緑川に國府田に天野ともう大盤振る舞い。
そして主人公の頭がヤバい。
ちょっと前に知人の幽霊っぽいものを見かけてその幽霊と会話までしたのに、そいつの死体らしきものをみても誰だかわからない有様。
コマンド式だから、額とか絵とかにも話しかけちゃうフリーダムさ。「返事がないようだ」って当然だ。そして極たまに絵に祖父の亡霊(志茂田景樹)がいたりして主人公と会話が始まったりする。
プレイヤーの中にお医者様はいらっしゃいませんかー!?
総評
これほどのクソゲーにしてバカゲーがなぜ埋もれてしまったのか。
と、いうよりどうしてこんなスゴイシナリオのゲームが発売されてしまったのか。
評価?Fランク以外どうしろと。
一本道シナリオで超展開、かつ主人公は無能!!
これらのやばさを楽しむ余裕と暇があるクソゲーマーならば、プレイしても宜しいのではないでしょうか。
こんなトンでもゲーを見逃す手はありませんよ!
ちなみに、DCで続編「旋律の微笑」があるが、なぜかバイオ風ゲームに成り果てている。それの評価が散々だからか知らないが、こちらは相対的に高く評価されがちのよう。
うん、これ、単品で評価してもしなくても、素晴らしいバカゲー&クソゲーだから!!
最終更新:2012年02月26日 20:29