検証・赤穂事件 忠臣蔵

【けんしょう・あこうじけん ちゅうしんぐら】
ジャンル 歴史アドベンチャー
機種 プレイステーション
発売元 東映ビデオ
発売日 1998/01/29
メディア CD-ROM1枚
プレイ状況 序盤で挫折
総合評価 D

吉良上野介を殺したのは誰だ?

単に忠臣蔵を体験するのではなく、選択によっては「幕府陰謀説」など諸説様々の忠臣蔵へと分岐する。
主人公は四十八人目の赤穂浪士として、歴史の波に翻弄されていく。

システム

コマンド選択式のアドベンチャー。
行き先や行動選択によりシナリオ分岐あり。


評価点

  • シナリオ
歴史小説や様々な説を元に、シナリオが練られている。会話なども臨場感があり、文保もしっかりしている。某大奥のようなとんでも言語はなく安心出来る。とある屋敷に赴いた際にちらりと陰謀説を連想させる密談を耳にした時は心躍ったし、赤穂藩終了のお知らせ後も何も知らない市民なんかに話しかけられた日にはいたたまれなくて仕方ない。

  • キャラクター
キャラデザがさいとう・たかをでゴージャス。


問題点

あらゆる点で人を選ぶゲーム(後述)。

  • システム
全てが不親切。操作性やゲームシステムは間違い無くクソ。
マルチエンディングのクセに達成率表示もないし、エンディングリストもない。
チャート?人物リスト?あると思うか?ゲーム全体もなんとなくもっさりした動き。セーブロードも快適とは言い難い。

  • キャラクター
キャラデザがさいとう・たかをなので、表紙絵からしてちょんまげ結った量産型ゴルゴがずらりでシブい。可愛いおなごなんか絶対でてこなさそうな感じ満々。そう、このゲームのキャラデザは、かの「ゴルゴ13」で名高いさいとう・たかを先生なのである。だから眉間にしわよったおっさんしかいない。忠臣蔵というゲームである以上ネコミミ美少女やナイスバディ美女は臨むべくもないのはわかっているので、せめて美青年を投入して欲しい…。画面が実に地味である。

総評

総合評価、D。
忠臣蔵は、幼稚園くらいのころから毎年年末のドラマ見てるくらいには好きなのでとりあえずプレイしてみた。
主人公は松の廊下事件発生時には江戸の屋敷に詰めている。そしてなんか起こったらしいということを知り、色々聞きまわるうちに殿がご乱心ですでに切腹したと知る。そして瑤泉院に報告。
場面は変わり、赤穂に帰った主人公は城を明け渡す旨を知り、復讐か、再就職か…今後の身の振り方を考えるために、色々と同僚の家や城下町を回る。
ここまでで行き詰まった(ごめんなさい)

しかしこのゲーム、プレイしていてまったく楽しくない。なぜなら何をどうしたらいいのかわからないから。ゲームとしてはこれだけ困る事も無い。説明書を見ても要領を得ない。自分が江戸にいる赤穂藩士なのはわかる。だが、「だから」何をしたらいいのかノーヒント過ぎる。どうしたら一日が終了するのかわからないまま城下の飲み屋で途方にくれてしまった。「自由度が高い」と言うのとはまた違う。あえて言うなら放置プレイ。
具体的には「今自分に命令してるこいつはだれ?」「なんかドサクサまぎれに藩の金持ち逃げしたドカスがいるんだけど何?」「どこに行けば先に進めるの?」「何を選べばフラグ立つの?」と混乱するばかり。
つまんない&わかんない一番大きな原因が「主要登場人物しかわからない」にあるのだから、せめてスパロボなんかにある「登場人物図鑑」が搭載されていれば、忠臣蔵初級者でも、もう少し楽しめたであろうものを…。

結論。つまりこのゲームは「やっていればドラマで見てるくらいには好き」程度の人間が手を出してはいけないゲームだったのだ!玄人専用ゲームなのだ!そうに違いない!
具体的には「忠臣蔵が好きでとても詳しく、ウホッ!ゴルゴだらけの忠臣蔵☆に耐えられ、PS1のゲームでもイラつかずプレイできる」人間だ。狭き門である。
決してクソゲーの類ではなく、シナリオはよく練られているような感触はあったので、上記の条件をクリアーできる玄人ならプレイしてみてはいかがだろうか。
最終更新:2012年02月26日 20:23