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「闇にありし怨恨の魂よ、 此処に集結せよ・・・ 虎鉄!」
バシュバシュバシュ     ウォーン
「"引き出す"は使えるな!」
「ええ。魔法AT依存ですが、武器さえ変えればサポートもできますし」
「でもアグリアス様。私、以前から疑問に思っていた事があるんです」
「ん…何だ?」
「刀って全部にハズレなく魂が込められてますよね」
「あぁ・・・そうだな」
「しかも店売りもしてる量産品。それに魂込めてる人ってどんな方なんですかね?」
「―――」
「―――」

この世界には不思議な事が沢山ある。
今、それらを暴こうと異端者一行が動き出す!


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     世界の謎にせまろうよっ!~刀編~
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「――で、ここはどこですか?」
「良い質問だラムザ。これが何だか判るか?」
「村正ですね。それより質問に答えてください」
「まぁそう急かすな。ここはイヴァリース中で使われている村正―その刀鍛冶が住む村だ」
「へー。さすがアグリアスさん博識ですね」
「はっはっはっ。照れるじゃないかラムザ」
(本当は武器屋の店主を脅して聞いたんですけどね)
(えぇ。あの時のアグリアス様は…目が本気でした)
「ラヴィアン・アリシア。何か言ったカ?」 チャキ
「い、いえ、何も!」
「そ、そうですよ!暴力反対!!」
「ったく」
「で、その刀鍛冶はどこに居るんですか?」
「む…流石にそれは判らん。まぁ聞いてみれば判るだろ」
「なら村長に聞いた方が早そうですね」
「あ、村人発見!いってきまーす」
「アリシアだけだと心配なので私も聞いてきますね」
「ああ。頼む」
「アリシアって時々、子供みたいですよね」
「騎士団の時はああじゃなかったんだがな…」
「まぁ、あれはあれで可愛いですよ?」
「なに?」  チャキ
「お願いですから刀から手を離してください。危ないです」


「ただいま戻りましたー」
「村長はあの少し大きめの家にいるようですよ」
「早かったな」
「そりゃ私とラヴィアンが一緒ですもん!男なんてイチコロですよ」
「それで靡かない奴はこう…サクッっと――」
「こら、ラヴィアン。不穏当な行動は慎めよ」
「は!」  ビシッ
「…」

「とうとう刀のヒミツとご対面ですか」
「ワクワクしますね~♪」
「ん―この気配は――」
「どうしました、アグリアスさん?」
コンコン
「失礼しま――」

ドンドコドンドコドンドコドンドコドンドコドンドコ
『キェーーーーーイッッ!』
「うわっ!何あの爺サマ!!」
『ムッ!何奴!!』
「あの…ここって村長さんのお家では――」
『寄ルナ!寄ラバ切ルゥゥゥーーーッッ!!』
「うわ・・・完全にイッちゃってるよ」
「というか人間!?あの黒いオーラはいったい―」
「やはりルカヴィか!」
「ルカヴィ!?そんな―」
『ぶるぁぁぁぁぁッッ!』
バシュー
刀身に黒いオーラが集まっていく
「ふぅ…これで今月の出荷分は終了じゃな。―何じゃ、お主ら?」



「失礼した。旅のお嬢さん方。今月の出荷分に手間取っての」
「あの、ここって村長さんのお家ですよね」
「いかにも」
「え…じゃ、貴方が村長…さん?」
「うむ」
「村長殿が刀に魂を込めていらっしゃるのか」
「うむ。儂がこの村の村長にして、刀鍛冶をまとめる刀匠じゃぁ!」 クワッ
「どっちかっていうと村長より戦士って感じですね。筋肉ムキムキだし」
「はっはっはっ。刀匠としての嗜みでの」 ムキッ
「あんっ…イイ男」
(アグリアスさん。ラヴィアンのタイプなんですか?)
(判らん。だが、ラムザも見習ってアレくらい筋骨隆々の体を作らないとな)
(――無理です。僕は人間なので)



「で、何用かの?」
「あ…刀に魂を込める所を見たくて」
「おぉ、そうであったか!」
「刀匠殿。先ほどのが魂を込める――?」
「さよう。我が一族に伝わる入魂法じゃ」
「刀って作るの大変なんだな」
(あれが…ルカヴィが乗り移ったかと思った)
「久々の来客じゃ。なんなら一本入魂をしてみようかの」
「お!見せてくれるんですか?」
「うむ。ちょっと待っておれ」 トコトコトコ
「大丈夫かアリシア?危険じゃないか?」
「ダイジョーブですよアグリアス様。ここで入魂法さえ覚えちゃえば武器の強化にもなります」
「まぁ、それもそうだが」
「そんなに簡単に覚えられるものなのかな…」
「私を甘く見ないでくださいラムザ隊長。今まで隠してましたが、実は盗み見・盗み聞きは得意分野!」
「―うん。わりと知ってる」
「この間だって夜中にアグリアス様が」
「刀に宿りし幾千の亡霊の呼びて いざ抜か」
「美しい寝息を立てていらして…ドウシマシタ、アグリアス様?」
「フフフ――余計な事を言うと命が無くなルゾ?」

「まず、入魂前の刀を持つ」
「フムフム」
「次にこう構える」
「ホゥホゥ」
「こぅ…自分の内にある貪瞋痴を呼びだすのじゃ」
「貪瞋痴?」
「その全てを呼び出し――グヴァーー!!』  ドンドコドンドコドンドコ
「きゃー!また出たっ!ルカヴィ!!」
『ソシテ、三毒ヲ スベテテ刀ニ 集中サセルッ!!』
バシュー
「…」
「これで完成じゃ」
「―――アリシア…判ったか?」
「申し訳ありません…判りませんでした……」
「やれやれ」
「ムッ…じゃあ、アグリアス様は判ったんですか!」
「判らん」
「同じじゃないですか」
「こういうのは見て覚えるよりやって覚えるものだ」
「お主。やってみるか?」
「できれば」
「ならばこれを着るがよい」 バサッ
「…白装束?」
「うむ。刀匠見習いはみなそれを着る」



――おぃ、刀匠!
「何じゃ?」
――これを着ないと駄目なのか!?
「精神を集中させるため、見習いはそれを着る」
「でも、刀匠は着てないですね」
「むしろ裸……あぁん、イイ男」
「ラヴィアン」
「ハッ…失礼しました」 ゴシゴシ
――本当にこれを着ないと駄目なのか!?
「駄目じゃ」
――ほ、本当に、本当にか?
「ええぃ!つべこべ言わずさっさと着てこんかー!!」
――くっ
ガチャ
「…着て来たぞ」
「まぁ!」
「きゃ」
「うわっ」
「こ、こっち見るな!特にラムザっ!」
「ちょっと小さい見たいですね」
「えぇい、さっさと終わらせるぞ。刀匠!」
「うむ。では刀を持って、構えるのじゃ」
「ハッ!」  キリッ
「全精神を集中させイヴァリース中に蠢く貪瞋痴を呼び出せ」
「―貪瞋痴って何だ?」
「簡単にいえば人間の暗黒面みたいなモンじゃ。特に怒り!村正では怒りを重視せよ!!」
「怒りか。よしっ!!」 キリリッ

~10分後~

「くっ…やはり無理なのか」
「そうそう簡単に出来るもじゃないですよ」
「そうですよ。アグリアス様、あまり無理はなさらないでください」
「っ…なんだかクラクラするな」
「ただの力み過ぎじゃ。見習いはよくなる」 
バッシャーン
「!」
「な、何してんですか!!」
「クラクラした時は水を掛けて頭を冷やす。これが刀匠の育て方じゃよ」
「…確かに眩暈は治ったが、私は刀匠になる訳じゃないぞ」
「む…そうであった。失敬失敬」
「あ、ああ――」
「ん?どうしたラムザ」
「あ、アグリアスさん――」
「きゃ!隊長、大胆!!」
「これは眼福。眼福」
「?」


あえて説明はしないが、白装束に水を掛ければどうなるか判るだろう!


「!!!!!!!」
「ウッ…」 ポタポタ
「ラムザ隊、長大丈夫ですか?」
「さ、アグリアス様も早く着替えて――ってアグリアス様?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
「こ、これは伝説の塵地螺鈿飾剣の入魂法!?」
『赤き五月雨地を染めろ 火喰い刀!』
ズシャズシャズシャ!!!
「肌にピッタリと張り付いてて…」  ウォーン
「むぅぅぅ!!まさに鬼神…」  ウォーン
「きゃー、助け…」  ウォーン
「うわぁ、落ち着いて…」  ウォーン



それからしばらくの間、
イヴァリース全土の武器屋で村正が品薄状態になったとかならないとか


おわり
最終更新:2010年05月28日 21:34