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バレンタイン・デイは憂鬱だ。
何故か?
そこには悲愴なドラマがあったのだ。

「へーい、マイハニー! 明日は何の日か知ってるかい?」
「もちろんよマイダーリン! 明日は宝瓶の月26日(太陽暦2月14日)じゃない!」
「だったら僕の言いたい事は解るよね!」
「とびっきりなのを用意しちゃうから覚悟して待っててね!」

しかしその日、獅子戦争が始まった。
そして彼女のいた街は戦果に飲まれ……約束の日、約束の場所に、彼女は来なかった。
その理由を想像して、彼は夜が明けるまで泣き続けた。
いつしか彼は、恋人を奪った戦場に身を置くようになった。
この戦争を一刻も早く終わらせるために、彼は剣を手に取ったのだ。
幾つかの戦場を渡り歩き、異端者と呼ばれる者達と遭遇し、剣を交え、
当事話術士だったラムザに勧誘され、戦争を裏で操る巨悪の存在を知り、
共に戦う事を誓って今、ここにいる。
戦争を終わらせ、愛しい彼女の魂に安らぎを与えるために。

「というエピソードがありましてね」
と、バレンタイン(汎用ユニット)は語った。
それを聞いた面々の反応は様々。
ラムザはつらそうな表情をして押し黙り、ムスタディオは号泣。
ラッドはどうでもいいとばかりにタバコを咥えたが上下逆さまだった。
マラークはどう反応すればいいのか解らずおろおろしている。
「という訳で、僕はバレンタインになると憂鬱なんです。
 ですから明日のバレンタインは中止という事でお願いします」
「OK解ったぜブラザー! 明日のバレンタインは中止だ!
 チョコレートを受け取った奴は処刑だ! チョコレートを受け取った奴は処刑だ!」
確かに悲愴なお話だったけど、そこに同意するのはどうだろうと男性陣は思ったが、
生まれてこの方チョコレートをもらった事がないムスタ君は諸手を挙げて賛成した。
こうしてラムザ達男性陣の間に、チョコレート禁止令が敷かれたのだった。
バレンタイン・デイは憂鬱だ。
何故か?
そこには悲愴なドラマがあったのだ。

「ちちうえー」
「何だい我が愛しいアグリアスよ」
「ちちうえ、ばれんたいんおめでとうございます!」
「おお、これはチョコレート! しかしこのいびつな形は……」
「りょーりちょーにおねがいしてキッチンをかしてもらいました!」
「手作り! これはもうパパ感動だね今日死んでもいいくらい」
「たべてー! わたしのチョコレートたべてー!」
「ははは! じゃーパパ食べちゃうぞー! 愛娘のチョコレート食べちゃうぞー!
 パク、モグモグ、ゲフッ、ゴフッ、ガハッ、グゴゴゴゴ……ウボァー」
「ちちうえ? ちちうえぇぇぇっ!!」

「という事があってな。バレンタインになると憂鬱なのだ……」
語り終えるアグリアス。つらい思い出のためか、その瞳にはうっすらと涙が。
しかし聞き手の反応は、全員腹を抱えたり口元を押さえたりして震えていた。
こらえているのだ笑うのを。
最初に我慢できなくなったのはラヴィアンだった。
「アグリアス様、いったいどんな殺人チョコを作ったんですか」
「庭に生えてたおいしそうなキノコを入れて……後でモスフングスだと知った」
「モスフングスとか。モスフングスとかー! これは笑うしかないでしょう」
大爆笑するラヴィアンを無双稲妻突きで沈黙にして黙らせるアグリアス。
アリシアもラファも笑う訳にはいかぬと必死に耐えた。
だがいい加減何か言わねば気まずい雰囲気。意を決してアリシアが問う。
「ではアグリアス様、ラムザさんにチョコレートは贈らないのですか?」
「贈る」
ついに、ついに、ついに訪れたその日の名は、バレンタイン・デイと呼ばれる日。
宝瓶の月26日当日は、世界の過半数の男の子を絶望に陥れる魔の一日。
しかし、だがしかし、一部の男の子はスーパーハッピー・デイとなる。
けれども、ああ、けれども、バレンタインのせいでチョコレートは禁止されている。
どうする!? 男性諸君!!

「という訳でケーキでも食いに行こうぜ」
とラッドは言いました。
「チョコレートケーキも駄目?」
「駄目だ。バレンタインの奴、血走った眼で黒い鎧を着込んで街を駆け巡ってるから」
「見つかったら……という訳ね。まあいいわ、バレンタインって元々、
 男女関係無く贈り物をする日なんだし。イチゴの乗ったケーキを食べよう」
「そうだな」
と、ラッドはアリシアを連れて街へと消えた。
否、消えようとした。

「この世にバレンタインを楽しもうという不届き者が在る限り。
 我は必ず降臨する」
屋根の上から黒い影が飛び降り、ラッドとアリシアの前に立ちふさがる。
何者か!? それは!
「天哭星ハーピーのバレンタイン! 243年振りに冥衣装着!!
 喰らえ、グリード・ザ・ライブ!!」
グリード・ザ・ライブ――両手を頭上に掲げ小宇宙を放ちダメージを与える。

残念! ラッドのバレンタイン・デイはここで終わってしまった!
一方――アグリアス。
「完璧だ」
その手に掲げるは勝利のチケット、本命チョコ。
殺人チョコを作り続けたアグリアスの、究極の本気の結晶である。
「――という訳で店員、このチョコレートを買うぞ」
「合計2000ギルになります。ありがとうございましたー」
そう、既製品を金で買う。完璧である。
「そして! 本命チョコの他に義理チョコも用意しておいた!
 隊の邪魔者に絡まれても、これをやれば容易に追い払えよう!
 用意をしただけに容易にな! ファファファファファ!!」
テンションのおかしいアグリアスは、
早速チョコレートを持って宿屋に戻りました。
ラムザは部屋にいるだろうか? 一人でいてくれたら、チャンスだ。
そんな淡い期待を胸にラムザの部屋に突入ー!

「わっ、急に開けるなよ」
「何だムスタディオだけか」
そう、いたのはムスタディオ唯一人。
しかもこの男、バレンタイン・デイだというのに、一人さみしく銃を磨いている。
――哀れ。哀れである。
「何だとは何だ」
「ラムザがどこにいるか知らんか?」
「あぁ、えーと、確か広場にある雑貨屋に行っつってた」
「そうか。解った、ありがとう、これはその礼だ」
と、アグリアスは義理チョコをひとつ、ムスタディオ目掛けて放った。
「こ、これは……チヨコレイトウ!!」
初めて女の子からチョコをもらったムスタディオ。
そりゃあ発音も変になりますとも!
「では邪魔したな」
アグリアスが出て行くと、ムスタディオは感涙しながらチョコを掲げた。
「苦節××年……ついに、ようやく、俺もチヨコレイトウを!!」
この瞬間――彼は忘れていた。
先日、友と果たした約束を。

――OK解ったぜブラザー! 明日のバレンタインは中止だ!
――チョコレートを受け取った奴は処刑だ! チョコレートを受け取った奴は処刑だ!

「そう、処刑と言い出したのはお前だムスタディオ」
窓の外から、声。
振り返る、ムスタディオ。
刹那、窓ガラスを割って放たれた拳がムスタディオのチヨコレイトウを砕く。
「チヨコレイトウー!! な、何をするだァー! 許さん!」
怒りに銃が火を吹いたが、弾丸は窓からの侵入者が着ている鎧に弾かれる。
「な、何ぃ!?」
「裏切り者のムスタディオ……死という制裁をくれてやろう」
「お前はバレンタイン! た、たかが義理チョコで仲間を討つというのか!」
「愚問! 氷地獄へ堕ちるがよい! グリード・ザ・ライブ!」

残念! ムスタディオのバレンタイン・デイはここで終わってしまった!
雑貨屋に向かうアグリアスは浮き足立っていた。
今年こそ、まともなバレンタイン・デイをすごせるに違いないと。
今まで懲りずに手作りチョコを作り続け、その数だけ悲劇があった。
明らかな失敗作を食べてくれた父上。
外見だけ成功したとは知らずに食べてくれた近衛騎士団長。
娘がお世話になりますと挨拶に来たラヴィアンとアリシアの父親達。
オーボンヌ修道院でお世話になったシモン先生。
皆――バレンタイン・デイという悲劇を送った人々である。
「だが今年は、今年こそは! 私もまともなバレンタイン・デイを送るのだ!
 この既製品のチョコレートによって!
 そう、私はプライドを捨てた。挫折という嘆きの壁に屈したのだ。
 敗北を認めた。
 だが、それは前進である!
 敗北を認めた時! 人は成長する! そして、私は気づいたのだ!
 大事なのは手作りかどうかではない……。
 大切なのはそう、気持ち! そして共に幸福なバレンタイン・デイをすごす事!
 例え既製品のチョコレートであろうとも、私の愛は本物だ。
 だから愛を込めて贈れば、例え既製品でも、手作りに勝る。勝るのだ!!
 ああ、私は何をムキになって手作りに拘っていたのだろう!
 手作りに拘ったとて、結果、相手を病院送りにして何がバレンタイン・デイか!
 今日! 今日という日は記念日となる。愛の勝利者という栄光を得る!
 そしてすごすのだ! 長年の夢! 愛しい殿方との! 愛しい殿方……つまりは!
 ラムザとの、甘く、切なく、とろけるような……バレンタイン・デイ」

天下の往来で妄想を高らかに演説するアグリアス・オークス。
行きかう人々は目を合わせないよう早足に立ち去っている。
が、立ち止まっている人物が一人。

「あんた……ド恥ずかしい事をこんなところで」
我々はこの男を知っている! この男のチョコレートのような肌を知っている!
「あぐっ!? ま、マラーク! なぜここに」
「バレンタイン・デイ禁止令が出てるから、暇潰しに散歩してんだけど……」
「バレ……禁止令? そんなもの誰が出した」
「えーと、ムスタとバレ……」
「ムスタディオだと? せっかく義理チョコをくれてやったというのに」
「え、あちゃー……あいつにバレたらどうなるやら」
「まったく、禁止令などとたわけた事をやっている暇があったら、
 ラファをどこかに連れてってやるとか色々あるだろ。これ、コレやるから」
「あ」
「ではな」
こうしてアグリアスはマラークにも義理チョコを渡し、雑貨屋へと急いだ。
マラークはというと、禁止令なんて本当は嫌だったので、
バレンタインにバレないうちに食べちゃえばいいやとか考えて、
路地裏という非常にデンジャラスイベントが置きやすい場所へ隠れた。
「ったく、バレンタインの野郎……何が禁止令だ、俺を巻き込むなっての」
「ブルータス、お前もか」
「え」
ブルータスと呼ばれたマラークは、声のした方角、頭上を見た。
そこにはハートを背負う人影が落下中。何事?
直後、マラークの眼前に立つ天哭星ハーピーの男。
「ブルータスって誰!?」
「裏切り者の代名詞ッ! 喰らえグリード・ザ・ライブ!」

残念! マラークのバレンタイン・デイはここで終わってしまった!

「フォォオ……冥闘士として覚醒した俺に敵はいない。
 そしてどうしても禁止令の誓いを破るというのなら……ラムザをも倒す!」
男性はターゲットにしても女性はターゲットにしない男、バレンタイン!
そこには優しさではなく下心があるとかないとか!
雑貨屋ではラムザが黄色く透けるくしを手に取っていた。
「これは……すごいな、綺麗だ。何でできているんだろう? 鉱石?
 え~と、鼈甲? 値段はちょっと高いけど、う~ん……いいなぁ……」
それを棚の陰から見つめるは、バレンタイン・デイという聖戦に挑む勇者アグリアス。
「あ、あれは……もしや……」
アグリアスは確信した。

私がラムザにバレンタイン・チョコを渡す訳だ。
そうするとラムザはお礼にあのくしをプレゼントしてくれる訳だ。
そしてあのくしで私の髪を梳いてくれる訳だ。
優しく丁寧に愛でながら。

「完璧だッ!!」
「あれ? その声はアグリアスさん、どうしてこんな所に」
見つかってしまったアグリアス。大声なんか出すからである。
ラムザはとっくに買い物をすませていて、小さな買い物袋をぶら下げている。

勝負の舞台は、整った。
(チャンスだ! 適当にラムザを誘って、いい雰囲気になったところでチョコを――!)
(見える! 僕にも死亡フラグが見える! バレンタイン・デイ禁止令を破ったら……!)
「ら、ラムザ。ここで会ったのも何かの縁、ちょっと一緒に街を見て回らないか?」
「い、いえ今日はちょっと疲れているので一日中寝てようかなーなんて思ってます」
(一日中……ベッド・イン! 求めているのか!? チョコだけでなく、私の操を!)
(部屋に戻ればラッドやムスタ、この際マラークだけでも、邪魔者さえいれば護身完了!)
「そ、そうか。では宿に戻ろうか」
「え、ええそうしましょう。速やかに戻って、ああ早く休みたい」
(ハッ!? そ、そういえば宿で致すという事は、ラドムスマラに邪魔されるのでは!?)
(ハッ!? しかし宿に着けば皆がいる事は彼女も承知している。帰り道で渡される!?)

雑貨屋を出て、宿へと歩く二人。
肩が触れ合いそうで触れない距離を左右に保ちながら、思考が激しく渦巻く。

(ならば! 今、この場でチョコレートを渡したほうがいいやもしれぬ)
(ならば! さり気なく『チョコは要りません』と言って予防線を引けば)
(いやしかしここはまだ人気が多い。他人とはいえ人に見られるのは、やはり……)
(しかしいったいどう言えばいいんだ。甘党の僕が今更チョコを要らないなど説得力が……)
(いや! ラドムスマラやラヴィアリラファに見られるよりは……いざッ!!)
(いや! 何としても断らねば、背後から尾行する黒い影に……殺られるッ!!)
その時、一陣の風。
合図ではなかった、だがそれがきっかけだった、故に同時に。
「ラムザ! 私の愛のこもった本命チョコレートを受け取ってくれ!」
「アグリアスさん! 実は僕急性発疹チョコレートアレルギー症候群に感染してしまって!」
ラムザは拒否の意を示すために手のひらを突き出した。
が、丁度そこにアグリアスの差し出したチョコがピンポイント直撃。
反射的に、それを掴んでしまって。

「天哭星ハーピーのバレンタイン! 燃え上がれ、俺の小宇宙!
 一時的にとはいえ究極にまで高まった俺の小宇宙は、拳を光速の域に到達させた!!」

一筋の閃光が、アグリアスのチョコレートをぶち抜いた。

両の目から炎をメラメラと燃やしながら、アグリアスは振り向く。
漆黒の冥衣を着たバレンタインが、こちらに向けて拳を向けていた。
「貴様……よくも、よくも私の……私の……!!」
その時、アグリアスから金色のオーラが立ち上る。
「おおっ! こ、この究極にまで高まった小宇宙はまさしく小宇宙の真髄!
 第七感…… セ ン ブ セ ン シ ズ !!」
下から風に吹き上げられているかのように金の髪がなびかせながら、
アグリアスは天空を指差して叫んだ。

「ここへ来て私の身体を覆え! 我が聖衣よ!」
ビュン、と音を立てて飛んできた黄金の矢がアグリアスの足元に突き刺さった。
しかも文が結ばれている。何事か?
アグリアスは早速矢文を読んだ。

『現在蟹座の黄金聖衣は別の方が着用されています。
 もうしばらくお待ちの上、改めて呼び出してください』

「そんな馬鹿なッ!!」
「命運尽きたなッ! バレンタイン・デイに終止符を打つ!」

バレンタイン必殺の拳がラムザに向けて放たれようとした、その瞬間。
それは現れた。

「バレンタイン!」
「な、何ィ!? そ、その声は……」
驚愕し振り向くバレンタイン。その先には一人の女性の姿が!

「マイハニー、エヴァ! 馬鹿な、君は一年前のバレンタイン・デイの日、死んだはず……」
「違うのよマイダーリン、バレンタイン!
 私は去年のあの日からずっと、待ち合わせの場所を探していたの。
 でも、行けなかった、たどり着けなかった。なぜなら……」
「なぜなら何だい?」
「私、方向音痴なの……」
「そ、そうか……それで……」
「でも今年のバレンタイン・デイで再会すべく、私は有名な占星術士に占ってもらったの。
 蟹座の黄金聖衣を着た占星術士様は私が迷わぬようにと、
 あなたがバレンタイン・デイの日に訪れるこの街まで案内してくださった。
 さあ受け取ってバレンタイン! 私からのチョコレートを!」
「いいですとも!」
こうしてバレンタインは恋人と再会し、甘く切ないバレンタイン・デイを送った。
――とは問屋が卸さない。

エヴァと仲睦まじくすごそうとするバレンタインの前に現れる黄金の影が三つ!

「山羊座の黄金聖闘士ラッド!」
「天秤座の黄金聖闘士ムスタディオ!」
「双子座の黄金聖闘士マラーク!」
『アジョラエクスクラメーション!』

こうしてバレンタインもろとも街は崩壊した。

「で、こうして瓦礫の山の上で途方に暮れている訳だが」
アグリアスとラムザは、瓦礫の頂上に腰掛けながら夕焼けを見ていた。
二人とも酷く疲れた様子で、周囲にはアグリアス達に救出された人々が倒れている。
「ああ、お腹空きましたねぇ」
ラムザがぼやくと、アグリアスは鼻っぱしらを赤くしながら、
懐から小さな包みを取り出した。
「まあ、何だ。チョコでもどうだ」
「え、まだあったんですか?」
「一応人数分買ってあったからな。
 これはラッドへの義理チョコだったので、申し訳ないのだが……」
クスクスとラムザは笑う。
「じゃあ、僕に渡そうとしたあの大きなチョコは、やっぱり」
「さ、早く食べよう。開けるぞ。さあ、食せ」
「うん。とろけるような甘さが最高です、アグリアスさん」
後日談
「ラムザがあの櫛をプレゼントしてくれない。何故だか知らんか? ラッド」
「あの櫛は自分用だとさ。アホ毛の手入れに使うって言ってたぜ」

後日談2
「貿易都市にしか売ってないアイテムがあるよ」
「……バレンタイン。貿易都市が瓦礫の山と化した後、なぜそんな話を?」
「いや、オンラインヘルプのメッセージなんだけど、言うタイミングを逃して……」
「なるほど、それで今回の舞台は貿易都市だったのか」
「貿易歳らしさを見せるため鼈甲の櫛を買ったラムザ隊長に乾杯」
「あの櫛、5万ギルもすんのに経費で買いやがって。
 俺も経費で何か買ってやる! 買ってやるぞー!!」
「ところで、その後エヴァって彼女とはどうなったんだ?」
「それがね、聞いてくれよムスタディオ。
 ホワイトデーには30倍返しが基本なんだって!
 だから俺と協力してホワイトデーぶち壊し計画を実行しよう!」
「懲りない奴」

後日談3
「ラムザです。そしてこちらはエヴァ。
 バレンタインの恋人で、今日からみんなの仲間になります」
「エヴァです、よろしくお願いします。
 得意なジョブはアサシンとアルテマデーモンです」
「セリアとレディのネタバレしちゃったぁぁぁッ!?」
後日談4
「さて、突然ですが僕の首にかかった賞金が五倍になりました。
 理由は貿易都市壊滅が僕の責任になったからです。
 よってラッド、ムスタディオ、マラーク、バレンタイン。
 この四名には今後半年、お小遣い抜きを命じます!」
「そ、それではどうホワイトデーを乗り越えろと言うのだ!
 俺はアリシアにシルクのスカーフを買ってやると約束したんだ!」
「ラッド、君なら簡単に解決させる方法を知っているだろう?
 盗んできなさいそのスカーフ」
「いかん、このラムザ俺よりずっと腹黒だ」
「ムスタとマラークもアグリアスさんに何かお返しするように。
 ただし小遣いは出しませんし自腹です。資金は各自で用意!
 そしてバレンタインは僕への本命チョコを砕いてくれたお礼に、
 一人でディープダンジョンのレアアイテム全部集めてきて」
「マジ堪忍」

後日談5
「ら、ラムザ! その鼈甲の櫛で、髪の梳きっこをさせてくれ!」
「……は? 梳きっこ、ですか?」
「ラムザの髪はふわふわで気持ちいいなぁ」
「アグリアスさんの髪もふわふわで……ふわぁっ」
「あくび? 眠いのか?」
「いえ、そんな事は…………すや、すや」
「やれやれ、可愛い寝顔だ。こんな可愛い寝顔にはほっぺにちゅーしてもバチは当たらないな」
「実は寝たフリでしたー。さあアグリアスさん、ほっぺに一発お願いします」
「あぐっ……………………………………ちゅっ……」

   THE END
最終更新:2010年03月26日 15:54