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七夕=短冊=願い事
「――という訳で今日は短冊に願い事を書いてもらいます」
とラムザは言いました。
「七夕とは何だ?」
説明するラムザ。実は彼もつい先日七夕という風習を知ったばかりである。
受け売りの知識を軽やかに語るラムザ。
願い事が本当にかなうかどうか疑わしいが、
殺伐とした異端者生活に潤いをもたらすためにはいいものかもしれない。
そんな訳で、みんな特に疑問もなく願い事を書きました。

酒池肉林――ラッド
もっと強い銃が欲しい――ムスタディオ
モルボルグレイトの蜂蜜漬けが食べたい――アリシア
もっと酒を――ラヴィアン
みんなが健康でありますように――ラファ
幸せになりたい――マラーク
ふんぐるい むぐるうなふ くとぅるふ るるいえ うが=なぐる ふたぐん――オルランドゥ
打倒父上――メリアドール
オヴェリア様がご無事でありますように――アグリアス

「ちっがぁぁぁぁぁぁうッ!!」
怒鳴った。みんなの願い事をチェックしたラムザが怒鳴り散らした。
「な、何か作法を間違えてしまったか?」
みんなを代表してアグリアスが問うと、ラムザは拳を掲げて熱弁した。
「正直さが足りない! みんな、これが、本当に、一番の願い事ですか!?
 ええ、確かに嘘はついていないかもしれませんでも! 真実でもない!
 もっと正直に! 欲望をさらけ出して! 願い事を書かねばなりません!
 何ですかこの『他の人に見られてもいい当たり障りの無い願い事』は!!」
ラッド挙手。
「俺は本気だ」
「うん、ラッドは解る。合格」
アリシアも挙手。
「私も今一番食べたい物は短冊に書いた通りですよ?」
「うん、アリシアも合格。実に欲望に忠実でよろしい、明日は湿原です」
ラファが挙手。
「わ、私も正直に……」
「はい、嘘。遠慮とかしないで心を全裸にする勢いで願い事を書いてね」
オルランドゥが挙手。
「私も本気だ」
「以上の合格者以外は書き直しを命令します!
 どーしても他人に見られるのが恥ずかしいというなら、
 自分の部屋でもいいから短冊を飾りなさい! 笹を折って持っていっていいから!
 ちゃんと天地神明に誓って真の願い事を書いてもらいます!」
アグリアスが怒鳴る。
「待て! オルランドゥ伯は合格なのか不合格なのか!?」
「いいですかアグリアスさん、オヴェリア様の無事を願うのもいいでしょう!
 その気持ちに偽りはないと信じています! しかし!
 七夕の短冊に書く願いは『人に見せられないような願い』を書くと決まっています!
 それは……太古の昔より……はるかなる未来まで!
 平和なる時も……混乱の世にも! あらゆる場所! あらゆる時代に!!
 人間が存在する限りとして永遠に続く『絶対不変の掟』なのです……!!」
そんな大袈裟なものであるはずがない、とアグリアス達は思った。
でもラムザのテンションがおかしい。逆らうのは得策ではなさそうだ。
「……解った。後でちゃんと別の願い事を書くから、静まれラムザ」
「はぁーっ、はぁーっ……解っていただけましたか」
こうして不合格となった皆々は、笹と短冊を持って各々の部屋に戻りましたとさ。
そして深夜。
「どうもラムザです。忍びの衣で透明になってます。
 さらにテレポをセットして扉の鍵なんきゃへいちゃらさ!」
そう、ラムザの真の目的は、仲間が心から思っている事を知りたかったのだ。
もし短冊に自分の悪口や隊の悪口が書いてあったらお仕置きだ!
「ふっふっふっ、ではさっそくムスタディオの部屋にテレポ!」

軍資金5万ギルの使い込みがバレませんよーに――ムスタディオ

スヤスヤと眠るムスタディオの横で、三日月のような笑みを浮かべるラムザ。
「軍資金……何か足りないなーと思ったら、ムスタ君のせいだったんですねぇ。
 むむっ! これはティンカーリップ!
 こんな高い買い物をお小遣いだけでできるはずが……ハッ!
 これが横領してまで買った品か!! スルメと入れ替えておこう」
ラムザはティンカーリップを手に入れた!
「次はラヴィアンの部屋です、とう!」

私もみんなと星座の相性がよくなりたい――ラヴィアン

「これは悲しい。確かにアグリアスさんと相性悪いしなぁ。
 僕とラッドとメリアとも相性悪いし、」
ラムザはついホロリと涙してしまいました。
「そんな彼女には唯一パーティー内で相性最高の、
 天秤座ムスタディオの写真と、ムスタディオ愛用の縦笛をプレゼント」
※ベイオも天秤座だが現時点では仲間になっておらず。
「幸せにおなり……ラヴィアン」
「う~ん……うぅ~ん……」
なぜか物凄い勢いでうなされだしたけど気にしない!
次行ってみよう!
男の人達が持ってるエッチな本が撲滅されますように――ラファ

「やあやあ、これがかなっては困ってしまう。ファイア」
残念! ラファの短冊は灰になってしまった!
「じゃ、次はマラークね」

アグリアスのおっぱいに顔を沈めてグリングリンしたい――マラーク

「バリカンでー、マラークの髪ー、丸坊主ー。
 ツンツルテンでー、ざまあさんさん。
 さて次だ」

ラムザと結ばれたい――メリアドール

「脱衣完了! ふぅ~……メリアがまさかそういう気持ちだったとは。
 気づかなくてゴメンよ! いざ! 尋常に! 勝負!!」
壁がぶち破られた。
「な、何事!?」
飛び起きたメリアドールはセイブザクィーンを握りしめる。
そして、ぶち破られた壁の向こうには、ディフェンダーを握った夜叉の姿。
「ラムザ~……そんな大声を出して気づかれないとでもおもったか」
返事が無い。
全裸で壁の破片を喰らったラムザは、ケツ丸出しでぶっ倒れていた。
一方メリアドールはというと。
「せっかくのチャンスを、よくも!」
「何がチャンスだ! 勝負下着なんぞで寝たフリなどしおって!
 それでも神に仕える神殿騎士か!」
「それはそれ、これはこれよ!
 アグリアスこそこんな時間まで何で起きてるのよ!
 やけに可愛らしいパジャマなんか着ちゃって!」
「ううう、うるさい! 今日は七夕というロマンチックな日だから、
 彦星と織姫の無事を祈って、ちょっとオシャレしただけだ!」
「あんたもラムザが短冊を見に忍び込んでくるって踏んでたんでしょ!
 今更カマトトぶってんじゃないわよ、このむっつりスケベ!」
「抜かしたなメリア! おのれこの剣の錆にしてくれる!!」

こうしてアグリアスの放った無双稲妻突きの影響で空は曇り出し、
彦星と織姫が会えるのは来年となってしまいましたとさ。



ラムザのアホ毛を撫で撫でして、ラムザにも私の髪を撫でてもらいたい――アグリアス

Fin

追記、オルランドゥ伯が行方不明になりました。
最終更新:2010年03月28日 16:34