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メリアドール
「最近、あの子たちずいぶん生意気じゃない。たった二人の部下も掌握できないなんて、聖近衛騎士団の隊長様もたいしたことないのね」
アグリアス
「……私個人を批判するのはかまわんが、私の同輩を貶めるなら、その口、永遠にふさがれることになるぞ」
メリ「あら、ごめんなさい。他の人なんて知らないものね。私の知っている、部下に舐められっぱなしの聖近衛騎士団の隊長様といったら、目の前のあなたしかいないもの」
アグ「確かに最近は以前ほど厳しく叱りつけることもなくなっている。調子づいているのかもしれないな」
メリ「なによ」
アグ「なんだ」
メリ「ずいぶん素直じゃないの」
アグ「腹の立たないわけではないが、自覚のあることを指摘されていきりたつほど私も狭量ではない」
メリ「ふうん。で、どうするの。ここらで昔の厳格さを取り戻すために、思いきりしごいてやったら? 血尿垂れ流して泣いて謝るぐらいやれば少しは改めるでしょ」
アグ「それも悪くないがな……しかしあの二人の態度は、逆にいえば、上官であろうと臆せずに言いたいことを言っている、ということにもなるだろう」
メリ「なにそれ。部下に媚びていいことなんてなにもないわ」
アグ「そうではない。私はこれでも、国の看板を背負って戦っているつもりだ。戦場に限らず、あらゆる場面で私の言動がアトカーシャ王家の威信を高めも貶めもするものと思っている。
大げさかもしれないが、騎士である以上、だれもが少なからず抱く感情であるはずだ」
メリ「私が仕えてるのは主神ファーラムだけどね」
アグ「しかし、信念は固くとも、万事道を誤らずというわけにはいかない。特に、神ならぬ私のような未熟ものではな。
だから私が誤った選択をしそうになったとき、あの二人には私を恐れずに諫言して欲しいと思っているのだ。それが出来る二人であるはずだし、おもねるだけの部下ならば私には必要ない」
メリ「へえ。それなりに考えてたのね。意外にも。剣のことしか頭にないと思ってたわ」
アグ「ふん。リオファネスではおまえも部下を連れていたな。どうせ威張り散らすだけで、人望などこれっぽっちもなかったのだろう」
メリ「おあいにくさま。私は部下の人望なんてこれっぽっちも必要としてないの。へんに懐かれてもうっとうしいとしか思わないわ」
アグ「だから私達にあっさり負けたのだな」
メリ「なんですって」
アグ「事実を言ったまでだろう」
メリ「じゃあ聞くけど、あなた自分には人望あるって思ってるわけ? わたしには部下にコケにされてる哀れな上官にしか見えないんだけど」
アグ「わたしはあの二人を信じてる。ふざけてばかりいるようでも、いざとなれば私の為に私の敵と戦ってくれると」
メリ「まっ先に逃げ出すような気もするけどね」
アグ「……言ったはずだ。私の同輩を貶めるなら、その口を永遠に塞ぐと。これに私の部下も含めよう」
メリ「言うじゃない。あなたにできるかしら?」

(一触即発の空気。二人、剣の柄に手をかける)

アリシア&ラヴィ「隊長ぉぉぉぉぉぉぉ!」
アグ「おわっ! おまえたち!?」

(物陰から走ってくるアリシアとラヴィアン。身を投げ出してアグリアスの腰にすがりつき、声をあげて泣き出す)

アリシア&ラヴィ「生意気してごめんなさい!」「わたし、隊長の信頼にこたえられるよう一生懸命がんばります!」
アグ「おまえたち……聞いていたのか」
メリ「なに、この安っぽいメロドラマ」
アグ「こら! ふたりして抱きつくんじゃない! 暑苦しいだろうが!」
メリ「付き合ってられないわ。じゃあね。部下に恵まれないかわいそうな隊長様」
アグ「待て、メリアドール! おまえたち、だからそう思いきり抱きつくなと言っているッ! 苦しい! 暑苦しい! 鼻水をつけるな!」

メリ「まったく。ほんとバカみたい」

あとがき:アグリアスの語る理想論は、理想家であるラムザに感化されたものであり、正規の軍隊ではメリアドールのいうようにダメ隊長でしかないだろう。
最終更新:2010年03月30日 20:43