エアミス研読書会
第1回 麻耶雄嵩『夏と冬の奏鳴曲』 (2010-09-05 15:00頃~20:30頃)
はじめに
エアミス研の記念すべき第1回読書会に、いきなり問題作かつ品切れ中の作品を取り上げてしまってすみません。たまたまTL上で最近読了した方が何人か目についたこと、適度に話が紛糾しそうな内容であることから、試しにやってみることにしました。(SAKATAM;
@youmoutei)
作品紹介
1993年講談社ノベルス → 1998年講談社文庫
首なし死体が発見されたのは、雪が降り積もった夏の朝だった! 20年前に死んだはずの美少女、和音(かずね)の影がすべてを支配する不思議な和音島。なにもかもがミステリアスな孤島で起きた惨劇の真相とは? メルカトル鮎の一言がすべてを解決する。新本格長編ミステリーの世界に、またひとつ驚愕の名作が誕生!
(講談社文庫版カバー裏紹介文)
本書は麻耶雄嵩(→
Wikipedia)の第2長編で、デビュー作『翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件』に輪をかけた問題作として知られています。
本書の問題作たる所以は、予想を裏切る終盤の“超展開”と読者を突き放したような結末にありますが、その本質は“ミステリとアンチミステリの同居”、あるいは“アンチミステリに偽装したミステリ”といえるのではないかと考えます。
いずれにしても、何から何まで懇切丁寧に説明してくれる“親切な”ミステリではなく、読者がそれぞれに考えをめぐらせる余地を多く残した、歯ごたえのある作品であることは間違いありません。
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疑問点(ネタバレ注意) |
疑問点
- 雪密室のトリックはあれでいいのか?
- メルカトル鮎による解決――烏有が口にした名前は?
- “真宮和音”の正体は?
- 映画『春と秋の奏鳴曲』とは何だったのか?
- “舞奈桐璃”の正体は?
- 冒頭の“黄色がかった瞳の少女”は?
- 鈴の意味は?
- 『黙示録』とは何だったのか?
- 猫の色は?
- 「閉幕」の際に何が起こったのか?
- 巻頭に若山牧水の歌が引用されているのは?
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参考リンク
すべてネタバレありなのでご注意下さい。
まとめ
2010-09-05 20:30頃、無事に終了しました。参加者の皆様、お疲れ様でした。
最終更新:2011年06月04日 15:18