「火刑法廷」読書会ネタバレまとめ1

同じ話題はなるべくまとめてあります。そのためタイムラインの発言とは時系列が変わっております。 (@rufa9)



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感想と新訳について
youmoutei 「それでは、開廷します」
air_doku ということで、第11回エアミス研読書会(ジョン・ディクスン・カー『火刑法廷』)を始めたいと思います。参加者の皆様は、実施要領( http://t.co/LKSO1ggn )に気をつけて、遠慮なく積極的な発言をお願いします。 #air_mys_ken
youmoutei 最初に読んだのは20年くらい前でしたが、恥ずかしながらラストの意味がすぐにはわからなかった記憶がw
bubumitsu 少し遅れてしまったけど、私もミステリを愛してるから…ほんとうに愛してるから…苦しまずに…仲間になれまs…ゲフンゲフン、参加します。よろしくお願いします。
youmoutei bubumitsu ちょwww よろしくお願いします。
youmoutei その後2回読んで、今回は[新約版]を読みましたが、やっぱり傑作ですね。
bubumitsu わたしはカーと乱歩に関しては良い読者ではないのでアレなのですが…高木彬光のオマージュ作品を先に読んでしまったため、ラストの一撃の印象が薄かったです。ただ、再読してみて「どちらとも取れる」というのがやはり巧いと。
youmoutei 私の記憶では、確か2作目のカー(『皇帝のかぎ煙草入れ』の次)だったので、今にして思えばちょっともったいなかったかな、と。
youmoutei bubumitsu しかもそこまでの持っていき方がうまいですよね。
bubumitsu youmouteiミステリ的な方面で見ると「解決編の合理性はあるがどこかあやふや」みたいな印象があるのが巧いですね。「首と体が」発言のほかにも尋問シーンで、ルーシーが絵を見ながらフランス語を口走るシーンなどは「あやふやな怖さ」が際立っていました。
youmoutei bubumitsu そのフランス語のところは、自分で読んだときにはそんなに感じなかったんですが、ブブミツさんのツイートを見てから読み返してみると、じわじわきました。
rufa9 「一人のフォロワが羊毛亭の傍に住んでいた……」 ──これはある未完に終わった物語の好奇心をそそる書き出しである。 こんにちは…… 私は1976年に訳された版を再読してみました。新訳バージョンは読みやすくなっているのでしょうか?
youmoutei rufa9 いらっしゃいませ~。私はどっちも読みにくいとは思わなかったのですが(読みにくいカー作品はもっともっと読みにくいw)、旧訳の方が読みやすいという意見もありましたね。
youmoutei ちなみに、まとめはこちら→ http://togetter.com/li/195393
rufa9 youmoutei いつもまとめをありがとうございます。新訳も読んでみようかしら。羊毛亭さんのカーコレクション(訳違い、版違い)をおうかがいしてみたいです。『かぎ煙草』はすごい種類ありそうですね。
youmoutei rufa9 んじゃ、ちょっと脱線しますが、『皇帝のかぎ煙草入れ』が訳違い×3冊とカバー違い1冊、『白い僧院の殺人』と『孔雀の羽根』がカバー違いで2冊、『帽子収集狂事件』が訳違いで3冊、とか。
youmoutei rufa9 あと『火刑法廷』・『魔女の隠れ家』・『夜歩く』・『死者のノック』・『火よ燃えろ』・『アラビアンナイトの殺人』・『爬虫類館の殺人』・『剣の八』・『パンチとジュディ』・『仮面荘の怪事件』が訳違いで2冊ずつですね。
rufa9 youmoutei うはぁ、そういうお話うかがうとワクワクします! いいねいいねっ! それぞれ再読用・保存用があったり……? 何度も改訳されているというのは、長い間愛されてるんですね。大昔のトンデモ訳とか楽しそうです。
bubumitsu youmoutei rufa9 わたしも訳違いは興味あります。ハヤカワ旧版の解説で松田氏が言われているとおり、カーは密室とオカルトだけではなく見事なストーリーテラーだと思いますので。
rufa9 bubumitsu 松田さんの解説いいですよね! 「読者にサービスしすぎの悪いくせ」……なんて、カーの特色を適切に言い表していて誰うまです。
youmoutei bubumitsu rufa9 ああ、旧訳版の解説は松田道弘氏でしたね。正直、新訳版の解説はちょっと……。
bubumitsu rufa9サービス過剰な部分はありますね。しかもそのサービスが困ったことにおもしろいw『火刑法廷』だと納骨堂のシーン辺りは下手なホラーよりもゾクゾクしました。
rufa9 bubumitsu 読者を怖がらせたり、楽しませたり、エンタテイメントに徹していますね。自分だったら親友の頼みでも、夜中にお墓あばくなんてこわいこといやですよーw
youmoutei ちなみに旧訳版の名台詞「その女の首はぴったり躯にくっついていなかったような気がするんです」は、新訳版では「その女性の首は、完全に胴体とつながっていなかったかもしれない」とされていて、前の方がよかったかな、と。
rufa9 あの台詞はすばらしいゾワゾワポイントでした。プリミティブな表現の方が、雰囲気が伝わってきますね。結末まで読むと、鏡のトリックでも、アレでも、どっちの解釈でもできるあたりがすごいです。youmoutei 旧訳版の名台詞
bubumitsu 旧訳の方が、ギロチンでの断首刑というのがありありと想像できますね。RTyoumoutei 旧訳版の名台詞
bubumitsu あと羊毛亭さんの書評を読んでいて、こんなことをいうのは失礼なのですが、わたしはこの作品、フェル博士かH.M卿最後の事件として発表してほしかったです!
youmoutei うわ、それはすごいですね。それは読んでみたかった。 RT bubumitsu あと羊毛亭さんの書評を読んでいて、こんなことをいうのは失礼なのですが、わたしはこの作品、フェル博士かH.M卿最後の事件として発表してほしかったです!
bubumitsu いや、時代やその他もろもろの諸事情はあったのでしょうが、もしそれをやったらカーは今以上に伝説になったんじゃないかとw
youmoutei bubumitsu 伝説というか、アレがアレなら、下手するとそれまでの 事件が全部ひっくり返りかねないということにw
youmoutei しかし、3年前にサイトに書いた内容をすっかり忘れてる私って……orz
多面的な読み方… とヤンデレについて
bubumitsu youmouteiただまぁ、この作品に関してはサスペンス重視ということで、シリーズ探偵は必要ないかなぁとも…。あ、あとヤスミンの『ロイス殺し』が生まれなくなるので(キリッ
youmoutei bubumitsu シリーズ探偵が出ないわ、代わりに出てくるのがアレだわでw、安心感がないんですよね。それが地味に貢献してると思います。……にしても、「ロイス殺し」もいいですよね。
youmoutei とにかくこの作品は、最初から最後まで雰囲気の作り方や動かし方(?)が絶妙で、「普通ならそんなことしないだろう」という深夜の墓暴きから何から、ありえなさそうなことを飲み込まされてしまう感じです。
bubumitsu 読了後、自分なりに『奇蹟を解く男』のグリーン兄弟につづく、第4の解決も考えたりしていた…が、あいにく本作の登場人物が出てくる『仮面劇場の殺人』が未読という事実。
youmoutei bubumitsu 『仮面劇場の殺人』では、うちのサイトの『火刑法廷』のネタバレ感想で引用したくらいしか言及されてはいないです。
bubumitsu 人物リンクはカーのお遊びと考えて良いみたいですね。RTyoumoutei 『仮面劇場の殺人』では、うちのサイトの『火刑法廷』のネタバレ感想で引用したくらいしか言及されてはいないです。
rufa9 youmoutei 雰囲気作り、読ませ方が抜きんでていますよね。今回再読して、主人公エドワードが出版社のエリートで別荘持ってて美人の奥さんもいて… 32歳という設定にたまげましたw カーもこの作品を書いたとき31歳くらいだったので、ありだったんでしょうね。
bubumitsu エドワード…勝ち組だったのか…。マリーはある意味でヤンデレ(いろいろな意味で)羨ましいw
youmoutei それはwww そう考えると確かにうらやましい……のかw? RT bubumitsu エドワード…勝ち組だったのか…。マリーはある意味でヤンデレ(いろいろな意味で)羨ましいw
rufa9 結末近くのヤンデレ描写はいろんな意味でツボです。
youmoutei そうかヤンデレ(いろいろな意味で)かあ……。そういう読み方をしたことはなかったので、新鮮ですw
bubumitsu なんというか、やはりそっち系の話になってしまって申し訳ないですwあ、ハヤカワ旧訳版p218の「性的に興奮しているようでしたわ」も自分的にはゲフンゲフン!! RT rufa9結末近くのヤンデレ描写はいろんな意味でツボです。 
rufa9 そんなバナナと思って読み返してみたら、あったあったよ○○ータン(←伏せ字になってない)、 こいつはブブミツさんお目が高い!RT bubumitsu ハヤカワ旧訳版p218の「性的に興奮しているようでしたわ」も自分的にはゲフンゲフン!! 
youmoutei そこは新訳版だと「性的興奮を抑えきれない女性のようでした」とされていてw RT bubumitsu なんというか、やはりそっち系の話になってしまって申し訳ないですwあ、ハヤカワ旧訳版p218の「性的に興奮しているようでしたわ」も自分的にはゲフンゲフン!!
bubumitsu youmouteiこう読んでいると、新訳版は読みやすくて、旧訳版は味がある…といったところですねw
youmoutei bubumitsu いやいや、「抑えきれない」もなかなか……w
グリーンとヤスミン
youmoutei bubumitsu そういえば、ダグラス・G・グリーンのあれを「 第三の解決 」というのはどうなのかと前から思っているんですが……グリーンは 作中では超自然的解決が真とされている と考えているんですかね?
bubumitsu 兄の方がhttp://t.co/5j7psO4lと推理しており、弟さんのダグラス本人は羊毛亭さんがいうように作中のアレを信じているっぽいですね。 youmouteiそういえば、ダグラス・G・グリーンのあれを「 第三の解決」
youmoutei でもアレだと、 普通のどんでん返しになっちゃってもったいない(?)ですよね。 RT bubumitsu 兄の方がp.tl/oQhpと推理しており、弟さんのダグラス本人は羊毛亭さんがいうように作中のアレを信じているっぽいですね。
bubumitsu 確かに。この作品の良さはhttp://t.co/bhVeu7kvな部分と思いますからね。 RTyoumouteiでもアレだと、普通のどんでん返しになっちゃってもったいない(?)ですよね。確かに。
bubumitsu あと読み返していて意外だったのが、作中作の存在でしたね。あの中の人物関係が「現実」の登場人物と重なるなど巧妙だなーと。しかもその作中作の『魔術の歴史』までもが本書と同じリドル・ストーリーというのがなんともにくい演出です。
youmoutei しかも著者が「グリモー」てw RT bubumitsu あと読み返していて意外だったのが、作中作の存在でしたね。あの中の人物関係が「現実」の登場人物と重なるなど巧妙だなーと。しかもその作中作の『魔術の歴史』までもが本書と同じリドル・ストーリーというのが//
youmoutei 話は変わりますが、 小林泰三=ゴーダン・クロス説という電波を受信。
bubumitsu ちょwwなるほど、だからヤスミンの作品はあぁいう構造のが多いのかと妙に納得ですwさて、作中の彼が妙なポーズをとるシーンを探す作業に戻るか… RTyoumoutei話は変わりますが、小林泰三=ゴーダン・クロス説という電波を受信。
youmoutei bubumitsu よく考えてみると、「ロイス殺し」でのつじつま合わせ能力はゴーダン・クロスを髣髴とさせるすごいものだと思いますw
bubumitsu youmoute『ロイス殺し』のあれはすごかったですね。よくあれだけの情報からここまでのものがとw あと何気に某神話ネタを挿入していた部分は「らしいなぁ」と思いましたがw
正解のない物語
bubumitsu この物語は決着をつけてはいけない物語なのはわかっているのですが、読み終わった後も、ずっとこの宙ぶらりんな気持ちがうずきだすのですw ただの合理的解決→不合理浮上の物語とは一線を画しているのはその辺りにありますね。
bubumitsu あ、あと本書の「解決編」でのトリックとして使った「鏡」に映った人物自身が魔女というのは考えすぎでしょうか?
youmoutei それは 看護婦(看護師)のことですよね? それは私もちょっと疑ってます。 RT bubumitsu あ、あと本書の「解決編」でのトリックとして使った「鏡」に映った人物自身が魔女というのは考えすぎでしょうか?
bubumitsu youmoutei 犯人たちが使った道具に本物が映ったということですね。なんというか、説明不足で申し訳ないです。
youmoutei ああ、そういうことですか。なるほど。そこまでは考えなかったですね。 RT bubumitsu 犯人たちが使った道具に本物が映ったということですね。なんというか、説明不足で申し訳ないです。
youmoutei どちらでも成立するというより、どちらにしても割り切れない感じが残るようなところでしょうか。 RT bubumitsu //読み終わった後も、ずっとこの宙ぶらりんな気持ちがうずきだすのですw//
bubumitsu まさにそんな感じです。ジャンルが「融合」よりも「対立」していて、その対立具合もあやふや。しかしそれが心地よい RT youmoutei どちらでも成立するというより、 どちらにしても割り切れない感じが残るようなところでしょうか。
youmoutei いい意味での(?)落ち着かなさ、ですかね。 RT bubumitsu まさにそんな感じです。ジャンルが「融合」よりも「対立」していて、その対立具合もあやふや。しかしそれが心地よい
詰めの甘い名探偵
rufa9 この物語で画期的だったのは、探偵に全面的にかばってもらった真犯人が「あんたなんかお呼びじゃないわよ」と探偵をぬっ殺してしまう結末。かなり予想外。でもこれぞ悪女って感じである意味痛快でした。
bubumitsu rufa9 その読み方は新しいですwww…そうか、だからわたしは最後であんなにも興奮したのか。そうか…タイプだったのか。
youmoutei ちょwww それはw RT bubumitsu rufa9 その読み方は新しいですwww…そうか、だからわたしは最後であんなにも興奮したのか。そうか…タイプだったのか。
rufa9 bubumitsu ゴータンはかなり有能な探偵なのに 報われないですね… やはりエドワードは勝ち組。*ただしイケメンに限る、なのでしょうかw
youmoutei rufa9 そういえば、 『黒い仏』の読書会の時に、 (ほんのちょっと『黒い仏』ネタバレ→)http://t.co/yK6uYlEx ということで言及してらっしゃいましたよね。
rufa9 youmoutei 羊毛亭さんの記憶力すごいです(驚 そういった関係性なのに、どちらの物語も、導き出されるであろう『予定調和』におさまっておらず、不穏な予感を残して終わりますね。そこがイイ!
bubumitsu rufa9 youmoutei その読み方も新しいですね。確かに奇妙な操りテーマにも読めます。http://t.co/zHgmvrJN(Sさんのアレ ←殊能将之先生の某作)はそれを極北まで推し進めた感じに思えます。
rufa9 bubumitsu なるほど! Sさんのアレは今回の反対ですね。操りテーマが極北までいってしまうと、一周回って (殊能将之先生の某作のライトなネタバレです→)http://t.co/h42s8PHH
bubumitsu rufa9ゴータン、若い頃の写真は知的とか言われていますが、まぁ、今はアレですからね。・・・どこが良かったんだろうとw
youmoutei ゴータンwww よく考えてみると、ゴータンにはそこはかとなく ロジャー・シェリンガムに通じるものが……w
rufa9 自信満々ドヤ顔なのに、ときどき詰めの甘いあたりが… RT youmoutei ゴータンにはそこはかとなく //
youmoutei rufa9 最大の見せ場でアレですからねえ……w
bubumitsu 正直ゴータンの場合、作中で「彼はこうだ!」って決められていないので、探偵役か、ただの迷探偵か迷うところはありますね。ただ、間違いなく女運は悪いw
youmoutei bubumitsu とはいっても、あのタイミングで出てきますからねえ(しかもあの態度で)。
rufa9 bubumitsu あんなにご奉仕したのにバッサリ切られて不憫なり、ゴータン…
bubumitsu youmouteiカーは案外バークリーの影響があるかもしれませんね。ゴータンの人物造形は羊毛亭さんがいった探偵もそうですが、チタウィック氏にも似ている(一発屋探偵、操り…)的な意味でw
youmoutei bubumitsu ああ、なるほど。そっちもそんな感じですね。
読書会前半お開き
youmoutei おっと、時間になったのでそろそろひとまず締めましょうか。
rufa9 youmoutei bubumitsu はーい、羊毛亭さん、ブブミツさん、どうもありがとうございました。面白かったです!
bubumitsu もう評決の時間ですか。ありがとうございます。これから『火刑法廷』を読むときはゴーダンがゴータンとしか読めないw
rufa9 注:ゴータンの本名はゴータン・クロスではありません。ゴーダン・クロスです。変な呼び方してごめんよゴータン。
youmoutei bubumitsu rufa9 お疲れ様でした~。夜の部でもゴータンて呼びそうですw
bubumitsu カーが生み出した異色作についてここまで語り合えたのは初めてでした。羊毛亭様、琉花様ありがとうございました。夜の部は携帯電話から覗いています。
air_doku それではこの辺で、第11回エアミス研読書会(ジョン・ディクスン・カー『火刑法廷』)を一旦お開きに。参加者の皆様、お疲れ様でした。21:00頃より夜の部を始めますので、参加される方はよろしくお願いします。
youmoutei 「当法廷は、これより評決……もとい、休憩に入ります」

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最終更新:2011年10月02日 19:32