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1.「共同して」に含まれる事業者の範囲


カルテルとは?

ソニーのウォークマンとアップルのiPod、同じような商品の価格が全く変わらない。
→これはカルテルだ!とすぐ分かる。

缶入りの清涼飲料水はどれも120円だったりする
→当たり前のように思えるけど、言われてみれば…?

何故あるものについては競争が起きているのに、特定のモノについては競合が発生しないのか。これは当該商品の属する市場の構造によるものである。

寡占市場であるが故、自然に価格が一定の範囲内におさまる事が良くありますが(exビール)これはカルテル的ではあるが、カルテルではない。
他の同一市場の企業と「話し合って」初めてカルテルと判断することが出来るわけである。

新聞販路協定事件

公正取引委員会に高裁が投げた強烈なつぶて。

新聞というのは我々の感覚では定価販売に限りなく近いモノのように思える。しかしながら本来ならばそれの販売に当たっては価格競争があっても良いはず。

戦後、価格競争を避けるため、新聞発行5社は傘下の販売店につき、その販売エリアを区分けし、1エリア1点の地盤制を取り入れた。


2~3.新聞販路協定事件*取引段階*

ここでは
新聞発行社
新聞販売社
それぞれにおいて競争関係が発生している。

高裁は事業者の定義について




というように判示している。
垂直的な関係にあたるばあいは「共同行為」にはならないよ、というわけ。極めて杓子定規ではありませんか。


4.新聞販路協定事件*東京高裁の判断*

ここで問題となっているのは新聞社間ではなく、販売転換での地割行為である。
→「本社は共同行為に加功してはいるけど…」
だから何なのって感じだよね。こんなイカれた判決が出てくる原因は前述の「定義」のせい。相互拘束という文言をそのまま当てはめればこうなるけどさー、頭固いよね。

生きた形で法を運用するという考え方がこの国の法曹界にはねーよなー。やだやだ。


6.縦のカルテル(ex製造業者と販売業者が一緒に実施したカルテル)

現行法下では、取引段階に応じてカルテルの構成員を区分し、それぞれ別個に構成しなくちゃならなくなった。

共同ボイコット(ex.メーカーが販売店に対して、「あまりにも値引き幅が大きいから」と共同で卸を取りやめること。消費者の総スカンを食らうだろうから現在はやらないだろうけどね。)も極めて重要な行為なんだけど、日本では殆ど適用されていません。なぜか?
例によって「定義」があるからですよ。

面白い戦いは資生堂VS安売店。
資生堂は片っ端から安売り店を潰しにかかっているけど、これらの店舗はどうにか独禁法によって生き長らえている感じ。

現在の日本はアメリカに匹敵するような消費者国家。だからみんなハッピーになれるはずなんだけど、独禁法のシステムはかなーり微妙。ここまで物価が下がってきた(共同ボイコットのリスクがなくなった)のはひとえに市場が頑張ってくれたから、だね。(だってキムラヤやドンキなんて昔はバッタ屋扱いで白眼視されてたんだぜー)。やだやだw

7.新聞販路協定事件に対する批判

学説は大抵批判的。
cf.日米構造協議&「流通・取引慣行ガイドライン」>お前の所は市場の構造に問題があるから直せコラ。JPバッシング
先述の共同ボイコットの影響を被っているのは輸入商社。だから外国製品が入って来づらくて内外格差が拡大している。これにぶち切れたアメリカが無理矢理結ばせたのが日米構造協議。

8.目隠しシール談合

本当に新聞販路協定事件のように杓子定規な適用だけで大丈夫なのか?という問題が顕在化した事件。

目隠しシールってなんなんじゃい。>DMなどの個人情報を保護するシール。
中通し事業者とは?>レジュメで言う、日立情報。受注・談合には携わっていない、実質的な交渉・営業活動を委任された企業。実は、印刷会社三社が落札した仕事は、日立情報に必ず発注することにしていた。

日立情報の主張>入札業者ではないので、(形式的には)競争関係にある事業者ではない。

しかしながら日立情報は実質的には競争関係にある事業者であると判断された。

10.不当な取引制限における事業社性の判断


今日の通説
事業者は「同質的競争関係にある」に限られない

縦のカルテルから逃げるためには、「市場画定の範囲」を争点にするとどうにかなっちゃう事も多い。
ex.セロハンの市場では独占状態でも、ラッピングマテリアルには色々な材料がある。となるとこの会社のラッピングマテリアル市場でのシェアは10%くらいだから、実は大したことないんじゃない?
というような理論構成ね。

共同性について考えておいてもらいたい点がいくつか。
明示の意思と黙示の意思の連絡。
これを必ずしも証明できないときどうするのか?
何らかの形で推定する必要がある。
アメリカでは経済学的な要素も盛り込んで立証させられる。
日本はその一歩手前って感じ。

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最終更新:2007年04月16日 16:10