523 名前: 本当にあった怖い名無し [sage] 投稿日: 2007/06/04(月) 10:49:51 ID:EFCrSrKK0
随分昔の話だけど、私の兄が大学に通う為に一人暮らしを始めた時のことです。

築ウン十年といった感じの、古い木造。
アパートの入り口に玄関があり、そこで靴を脱いで脇の下駄箱または、自室に持ち帰るといった
映画にでも出てきそうなアパートでした。
兄の部屋は、二階の階段の直ぐ前でした。
二階の階段脇には半軒ほどのスペースがあり、ドアが付いていました。

引っ越してきた時は 大家さんも来てくれて、ゴミ出しの事とか、炊事場の利用の事とか
説明をしてくれていました。
一通りの説明を聞いた後、兄は大家さんに「あのドアは何ですか?物置?」と聞いていました。
「え?あぁ…まぁ…そんなところです。色々な物がね。」と 大家さんは、言葉を濁していました。

片付けが一通り終わると、私はその半軒ほどのスペースが気になり ドアの前で
明けようかどうしようか迷っていました。
すると、兄の斜向かいの部屋から一人の男の人が出てきて、私を見て凄く驚いた様子で
また 部屋の中に入っていってしまいました。
こっちも その驚きようにビックリしていると、部屋から兄が出てきて
「挨拶周りするから…」と言っていると、斜向かいの部屋のドアが、少しだけ開いて
こちらの様子を伺っていました。
「今度 この部屋に越して来た○○です。」と兄がその人に声を掛けると
ほっとした表情で出てきて挨拶を交わしました。
その人は、挨拶の後「いやぁービックリしたよ。そのドアの向こうね。
以前あの角部屋に住んでいた女の人の荷物が入っているんだよね。
男に捨てられたのか なんだか知らないけど、自殺だって。
大家さんが身内に連絡しようにも 連絡が付かないとかで、そこにしまってあるんだよね。
妹さんが、そこでボーっとしているから、化けてでたのかと思った。」
と言っていました。
以前は、住人の物置として使われていたそうですが、それ以来そこは開かずの部屋になって
いるようです。
最終更新:2008年01月24日 23:25