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これって何なの?前編 - (2012/06/30 (土) 21:40:44) のソース
**これって何なの?前編 &sizex(3){雛見沢分校の最年長、そして部活リーダーの園崎魅音} &sizex(3){園崎家の次期頭首でもあり、実質彼女の名前を知らぬ者はいない} &sizex(3){それは興ノ宮でも当然であり、ここでも彼女の顔は広い} &sizex(3){部活において、強引に人を引っ張って行くそのリーダーシップは今日では珍しい} &sizex(3){彼女の部活では最低限のルール…モラルがある} &sizex(3){相手の意志はくんであげる、罰ゲームを嫌がっていてもあくまでこれは悪ふざけだ} &sizex(3){だから前原圭一を部活に誘い、彼が大変なことになっても、妥協しているからたくさん笑いあう} &sizex(3){この部活はみんなの為の部活であり、誰か個人の為という訳ではない} &sizex(3){だから彼女はこのプロジェクトに嫌悪感を示していた} &sizex(3){相手の意志など構いもせず、無理矢理人を集めて勝手なことを言いだした} &sizex(3){挙句には殺し合いをしろ、と} &sizex(3){ただのくだらない自己満足の為の実験にしか過ぎない} &sizex(3){こんな事は彼女にとって許せるはずもなかった} &sizex(3){しかし彼女はあの時動くことはできなかった} &sizex(3){人の首が飛んでしまった} &sizex(3){その光景を見て大勢の人が恐怖の渦に包まれた} &sizex(3){彼女もその一人だ} &sizex(3){許せない、そう思っても行動できなかった。この首輪のせいで} &sizex(3){会場に飛ばされ、しばらくして落ち着きを取り戻し} &sizex(3){彼女は行動を開始した} &sizex(3){はっきりいって何かしたかった訳じゃない} &sizex(3){気分転換のつもりだった。こんな所に連れてこられたら誰だって気が滅入ってしまう} &sizex(3){あの人が何のつもりでこんな事をするのかはわからない} &sizex(3){でもこんな事は許さない} &sizex(3){われらが部活メンバーのやってることに比べたら天国と地獄だ} &sizex(3){「どう……しようか……」} &sizex(3){バックの中の食料を見てもろくな物はなく、量も少ない} &sizex(3){「せいぜい3日ぶんかぁ~」} &sizex(3){もしこんなことが長引けばまず足りはしない} &sizex(3){「武器も……なんかこれ……ふざけてるの?」} &sizex(3){綺麗な色で、一瞬なにかのカードと思っちゃったけど} &sizex(3){……まあいいか} &sizex(3){いわゆるハズレだけど別に武器が欲しかったわけじゃないし……} &sizex(3){「…………とりあえず、なにか探してみよう」} &sizex(3){まず1番は食料、これは絶対} &sizex(3){次は人かな、部活の皆に合流できれば……} &sizex(3){考えながら、名簿と書かれたノートを確かめた} &sizex(3){目を通していると、一人の名前に大きな違和感を感じた} &sizex(3){「えっ悟史!?なんで悟史がここにいるわけ?」} &sizex(3){どうなってるの!?} &sizex(3){………………………………………} &sizex(3){そんな悟史は転校……いや、行方不明になってる筈…………} &sizex(3){もしもこれが私の知ってる悟史じゃないってことも……} &sizex(3){………でもこれはむしのいい発想じゃないだろうか?} &sizex(3){この悟史は沙都子と梨花ちゃんに挟まれている…………………きっと本人だ…} &sizex(3){……沙都子に詩音も……どうするつもり…?} &sizex(3){探し回るに違いない……詩音……} &sizex(3){詩音は悟史の為なら何でもできる} &sizex(3){きっと………人も殺せる………} &sizex(3){私には……そんな事をするための人は………} &sizex(3){「……………圭ちゃん…………」} &sizex(3){………ん………} &sizex(3){今はもう……自分がしなきゃいけない事をしないと} &sizex(3){私はいろいろ悩みながら歩き出す} &sizex(3){これって結構危ないんだけど……そこまで頭は回らなかった} &sizex(3){しばらく自分のいる地帯を歩きまくった} &sizex(3){比較的新しい住居が立ち並んでいて、どれもかなり立派だ} &sizex(3){「こりゃぁ~圭ちゃんとこの前原屋敷と同等だね」} &sizex(3){全体的な感想として、興ノ宮なんて足元にも及ばない規模の町だと思った} &sizex(3){「これが都会ってやつか~」 &sizex(3){……………いけないいけないっ!こんなこと考えてる場合じゃなかった} &sizex(3){目的を思い出すと、一番大きな家の中に入ってみた} &sizex(3){「あれ?なんだろう鍵穴が……?」} &sizex(3){鍵は開いていたが鍵穴は壊れていた……というよりも壊されていた} &sizex(3){「ひょっとして誰かいるの?」} &sizex(3){私は躊躇した。もしかしたら待ち伏せを受けるかもしれない} &sizex(3){でもそれが、私たち部活メンバーの一員なら……} &sizex(3){私は賭けに出てみた。かなり危険な賭けに……} &sizex(3){あくまでも目的は食料の調達……でも警戒は怠らない} &sizex(3){「………………よし!」} &sizex(3){そして私はこの扉を開けた}