視聴制限とは、文字通り視聴する人を配信者が制限する機能です。
まずは、配信者はなるべく多くの人に見てもらいたいとは思っているが故に、制限をかけていることを理解しましょう。
PeerCast はリレー方式であるがゆえに、回線に問題がある人がリレー傘下に入ってしまうと、そこから先のリレー(後続する視聴者)が参加できなかったり、接続できてもコマ切れの配信になってしまうことが良くあります。
このように回線に問題がある視聴者ばかりが集まってしまうと、配信データは劣化したものしか広まっていかないことになってしまうので、そのまま見続けようとする視聴者はほとんどいなくなってしまうでしょう。
配信者から見れば、このような配信データの劣化/終端を招くリレー参加者を排除していくことこそが、より多くの視聴者を迎えられることになります。
このための制限なのです。
下記では制限の回避方法について述べます。
制限の種類
配信者が設定できる視聴制限には、大きく分けて2種類あります。
イエローページによる制限と改造版PeerCast本体による制限です。
イエローページで制限をかける
イエローページによっては配信者情報を登録するときに、制限の有無を決定できます。
配信者がイエローページ登録時に下記の項目を有効にしていると、制限が発動します。
ポートチェック
ポートチェックでは、ルーターのポート設定が正しく行われているかどうかが判定され、正しくない場合には視聴することが出来ない、またはその視聴者にそもそも番組情報を表示させないように自動でイエローページ側で制限されます。
ポートチェックの制限を回避するには、ルーターのポート設定をしなければなりません。
ルーターを元々使用していない場合にはこの制限は関係なく、チェックに引っかかりません。
帯域チェック
帯域とは回線の太さのことで、回線が細過ぎる視聴者がリレーに混じっているとその回線が細い視聴者より下流には、十分な配信データが送信できなくなるので、下流の人は動画がこま切れになってしまいます。
この帯域チェックの制限を回避するには、配信者が登録しているイエローページにアクセスして「帯域チェック」のテストを受けて、テストに合格する必要があります。
PCYP2を導入しているのであれば、情報一覧の下のほうに各イエローページの帯域チェック用URLと、現在のチェック状態が表示されていますので確認してみましょう。
帯域チェックを1回やっておけば、PeerCastを起動している限り視聴している番組を変更しても、同じイエローページならば2度目の帯域チェックは必要ありません。
帯域チェックのテストを受けるためには、これらの「コンタクトURL」を開き、それぞれのイエローページ用の帯域チェックページを訪れて、指示に従ってボタンを押せばOKです。
数秒でチェックが行われ、あなたの帯域が表示されるようになり、帯域制限の数値を超えていれば合格と判定され、視聴可能になります。
自分の帯域が、見たい番組の帯域制限より低かった場合は、視聴することが出来ません。
ちょっと面倒な帯域チェックですが、今のところ自動化することは出来ません。
改造版PeerCast本体による制限
ここでの改造版本体とは、当サイトでも紹介しているPeerCast_VP版のことです。
(他の改造版本体では、これら以外にも制限をかけることが出来るかもしれませんが、混乱を招くと思われるのでここでは紹介しません。)
PeerCast_VP版には、ポート未設定者を弾く機能と、同VP版本体利用者のみ下流に接続を許可するという、2つの制限機能があります。
ポート未設定者を弾く機能は、配信者がイエローページで簡単に設定できますし、VP版限定機能は良質な配信をたくさんの人に提供するという思想に反しますから、これら2つの機能はあまり使われること(配信者が設定すること)は無いと思いますが念のため、こういう制限があるとだけ頭の隅にでも入れておいてもらえればOKです。
ポートが未設定の場合には、設定してください。
VP版しか下流に受け付けない機能が有効な場合には、自分のPeerCast本体をVP版にするしかありません。
VP版が本家に劣る部分は特に無いと思いますので、おとなしくVP版を導入しましょう。