第67話 神のセキュリティホール

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そして、ルチ将軍の演説に呼応するように、008沖に待機していた高倉長官も遂に動きだした…。

高倉「始まったな…全艦、浮上せよ!!」
オペレーター「イエッサー!メインバラストタンク、ブロー!ネオマキシマ・オーバードライブ、最大出力…!」
オペレーター達がジャンボーの動力に火を入れる。そしてバラストタンクから海水を強制排出して、ジャンボーの艦体を海上に浮上させる…。

艦内放送「ジャンボー浮上開始!強襲部隊転送揚陸準備!!」
ドクターQ「始まったな…」
真剣な顔つきでドクターQが正面を見つめる。
その後ろにはシルビアとリタ、アイアンクローにハスラー教授、ドクトルオーバーの6名と、
ブライゾンガーとゴールデンモンスに率いられた新型デスターロボ軍団と侵略ロボット軍団の面々がいた。
高倉長官の副官である天海山3兄弟は既に008市内に侵入し、ギルハカイダーはジャイアント・デビルで既にジャンボーを発っており、海中から侵攻中であった。

「海面浮上、10秒前!」
「9」「8」「7」「6」「5」「4」「3」「2」「1」
「艦体、海面浮上!」

高倉「ジャンボー、発進!」
高倉長官の掛け声と共に、メインエンジンが唸りを上げた。
そして、海面を突き破るようにジャンボーは離水して空にへと舞い上がった。

高倉「コースセット、目標008市内!目的は…皆殺しだ!!」
『イエッサー!』
ブリッジに一斉に声が響く。

「強襲部隊、転送準備!!」
ブリッジのオペレーターが、転送室にて待機中のドクターQ一味を008地下エリアに転送する準備を整える。

オペレーター「転送準備完了!」
高倉「よし、ドクターQ殿の部隊をAPPLE日本支部に突入させろ!!」
オペレーター「イエッサー!」
その途端、転送室が光に包まれた。

鉄の爪「突入開始じゃな…!」
ハスラー教授「ワシはワンセブンを探し出し、この手で破壊してやる!ドクターQ、貴様は手を出すなよ…!」
ドクターQ「判った、好きにしろ…!」
そう言いながらドクターQ一味は、転送機によってジャンボーから008地下エリアにへと転送されて行った…。

その様子を異次元から見ていたヤプールも、同時に動き始めていた。

ヤプール「マザロン…貴様にブロッケンとザイゴン、サボテンダーを任せる…!」
マザロン人「ははっ!」
ヤプール「それとアンチラ星人…今度こそしくじるなよ…」
アンチラ星人「判りました、静止軌道上の失態は必ず返上いたします…。」
ヤプール「既に高倉が天海山3兄弟とか言う殺し屋を送っている…。奴らと合流し、必ず北斗星司と南夕子を殺すのだ…!もし手ぶらで戻ってきた場合は、即刻貴様は処刑だ!!判ったな」
アンチラ星人「はっ!」
冷や汗の思いでアンチラ星人が頭を垂れる。
ヤプール「行け!マザロンにアンチラ星人よ!北斗星司と南夕子を殺し、あの空中都市を完全に破壊し尽くすのだ!!」
そう言うとヤプールは、マザロン人率いる3体の超獣を008市内に空間転移させた。同時にアンチラ星人も、高倉長官の指定した合流ポイントに空間転移する。

竜天丸「貴様か?ヤプールの殺し屋と言うのは…」
アンチラ星人「すると、貴様達が天海山3兄弟か…?」
竜天丸「そうだ、俺の名は竜天丸。こっちは竜海丸と竜山丸だ…」
アンチラ星人「奴らは…北斗星司と南夕子は何処にいる?!」
竜海丸「慌てなさるなアンチラ星人殿…我々が調べた所あの2人は、ムーンタウンから脱出した奴らと共にスカイ総合病院と言う所に入院している…」
竜海丸がアンチラ星人に電子手帳のようなものを見せる。そこには超時空ネットワーク作動以前に天海山3兄弟が、008の公衆ネットターミナルからダウンロードした市街地図が映っていた。

アンチラ星人「すると、奴らはここなのか?」
竜山丸「うむ、あと一人同じ病室にオルフェノクの患者がいるらしいが、そいつは灰化寸前だ。無視して構わない…」
竜海丸「それに、病院にいる奴らをどれだけ殺せるか競争してみないか?」
竜天丸「それはいい!アンチラ星人殿もどうだ?」
アンチラ星人「人間狩りゲームか…面白そうだな…」
殺意がこもった声でアンチラ星人が言う。
そして、その後方で巨大な爆発音が響いた。ヤプールの超獣が008市内で破壊活動を開始し始めた音であった…。

竜天丸「ゲームの始まりだ!行くぞ、兄弟達!!」
竜海丸&竜山丸「おう!!」
四人の暗殺者達も、殺戮ゲームのステージに向かい始めた。スカイ総合病院と言うステージに…。


ブルックリン「あれは…、ヤプールの超獣って奴なのか?」
ガンヘッド507『そうです。市内を荒し回っているのはザイゴン、ブロッケン、サボテンダーの3体です…』
ブルックリン「その後ろにいる鬼モドキは?」
ガンヘッド507『後ろにいる奴はマザロン、ヤプールの副官格です…』
丁度その頃、ブルックリンとガンヘッド部隊は地上基地にて待機中であった。
先の都市管理センターの攻防でジャンボーの侵入を許した事もあってか、会議のため地下エリアに出向いた宝忍ジャンヌを除いて地上警備に付いていたのだ。

勿論ガンヘッド部隊のガンヘッドたちは、超時空ネットワークの影響で一切の通信がマヒしていたので、都市管理センターのメインコンピューターともデータ共有が不可能な状態であった。
外部の情報は完全に遮断され、ガンヘッドたちのデータベースには電波ジャック前の情報しかメモリーされていなかった。

ブルックリン「出撃するぞ、ガンヘッド…」
ガンヘッド507『無茶です…データ共有も不可能で、しかもSS-17ともコンタクトが取れない状態で…』
ブルックリン「頭を使え…!通信の手段はいくらでもあるだろうが…狼煙とか、手旗信号とか…」

その時、ブルックリンの蛇足とも言える詞にガンヘッド507が何かに閃いた。

ガンヘッド507『狼煙…、それです!』
ブルックリン「正解…」
ニヤけながらブルックリンが言う。

ブルックリン「正確には狼煙と言うよりは、点滅信号だ…。モールス符号、覚えているだろう?」
ガンヘッド507『モールス符号ですか…それなら全てのガンヘッドが覚えています!!』
ブルックリン「そして交信はモールス符号の点滅信号にて行う…。これだったらルチ将軍と言う奴が得体の知れない方法で、2年前カイロンがやろうとしていた事と同じ状況下でもガンヘッド同士で交信が可能になる…」
ガンヘッド507『原始的な方法ですね…』
ブルックリン「そう言う事、原始的な所が盲点なのさ…」
笑いながらブルックリンは自分のガンヘッド=ガンヘッド507に乗り込む。
そして、拡声器用のマイクを使って全てのガンヘッドたちに指示し始めた。

ブルックリン「いいか?現在の状況は通信回線が完全に麻痺状態にある…既存通信回線は全てルチ将軍と言う奴に乗っ取られ、特殊通信回線も使用不可の状態だ…!」
その途端、周りに待機している殆どのガンヘッドたちが電子音を立てながら騒ぎ始めた。
例外はマルハチことガンヘッド808と、マルキューこと809の2機だけであった。

ブルックリン「よってこれから、以後の交信は点滅信号によるものとする!各自は点滅信号に従いながら独自の行動を取り、
008市民の安全の確保と超獣の足止め、そして敵の万能戦艦の爆撃に対処する…!異存はあるか?」
ガンヘッドA『ブルックリン隊長…、異存はありません』
ガンヘッドB『自分も、仮面ライダーギャレンと言う人間に負けはしませんよ…!』
ガンヘッドC『ブルックリン隊長も507殿も、不可能を可能にしてきたんです…!』
ガンヘッドD『今度は、我々の番です…!』
ガンヘッドたちの詞に、思わずブルックリンが涙ぐむ。

ブルックリン「死ぬかもしれないんだぞ…」
ガンヘッドE『いえ、私たちはガンヘッド部隊です…』
ガンヘッドF『確率などクソ食らえが、俺達の信条ですぜ…!』
ガンヘッド507『どうやら決まったようですね…』
静かな声でガンヘッド507が言う。

ブルックリン「ああ…」
ガンヘッド808『ブルックリンチーフ…』
ブルックリン「何だ?マルハチ…」
ガンヘッド808『僕達はマルキューと一緒にジャンヌさんと合流したいんです…』
ブルックリン「ジャンヌさんと?」
ガンヘッド809『ええ、ジャンヌさんの心の波動が呼んでいるんです…』
その詞を聞くとブルックリンはふと思い出した。

ブルックリン「そっか、お前達はテレパシー通信対応型だったんだっけ?」
ガンヘッド808『ええ、僕達の力を久しぶりに見せる時が来ました…』
ガンヘッド809『それに、僕のマスターになってくれる人の波動も感じているんです…』
ブルックリン「なら、お前達はジャンヌさんと合流してくれ…但し、奴らに撃ち殺されるなよ…!」
808&809『判りました!』
その返事を聴いたブルックリンは、決意を秘めながらガンヘッドを始動させた。

ブルックリン「テキスメキシウムジェネレーター始動、全武装オンライン…」
ガンヘッド507『了解、頭部ガトリングレールガン並びに後部ウェポンラックプラズマビーム砲、三連メーサー砲、セイフティロック解除…』
メインジェネレーターを冷却するコンプレッサーの音が甲高く響いた。
そして、ガンヘッド507に続いて全てのガンヘッドの動力に火が入る…。

確かにこの戦いの勝率は、限りなくゼロに等しかったが、このまま指をくわえて008がバダムと、バダムに与する裏切り者どもの理不尽な攻撃を受けるつもりなど無かったのだ。
あの仮面ライダーギャレンも、絶望的な状況下でいくつもの奇跡を起こしてきたのだ。

そして自分も、自分の相棒にして親友である「彼」も…。

ブルックリン「パーティやろうか?ガンヘッド…」
ガンヘッド507『ええ、奴らを盛大に出迎えましょう…』


008地下エリアでは、ルチ将軍の宣戦布告と同時に、水野兄弟と青山ミドリ、宝忍ジャンヌの4名が何かを感じ取ったかのように立ち上がった。

ゼネラル藤井「どうしたのかね?君たち…」
拳「デスターが来ます…」
銀次郎「奴ら、あのジャンボーと言う艦からテレポートしてきます…!」
ミドリ「それに、子供たちや地上のみんなの声が聞こえてくるんです…!」
ジャンヌ「『助けて』『殺さないで』『超獣が来た』…」
天田「なんだって?」
超時空ネットワークで地上の情報がルチ将軍からの一方通行と言う環境の中で、先の4人は地上で起こりつつある惨劇をテレパシーで感じ取っていたのだ。
バイクロッサーである水野兄弟はともかくとして、青山ミドリとジャンヌが水野兄弟よりも強く感じ取っていた事に、天田隊長は驚きを見せた。

ジャンヌ「天田キャプテン、私を地上に行かせてください…!」
天田「何故だ?外は超獣とジャンボーの攻撃で大混乱だぞ?!」
ジャンヌ「星司さんと夕子さんがピンチなんです!それに、星夫君と月子ちゃんと冴子さんたちも…それと…」
番場「それと?」
ジャンヌ「仮面ライダーがピンチなんです!!」
番場「仮面ライダー…乾巧君だな」
番場の詞にジャンヌが頷く。どうやらジャンヌは星司と夕子に、乾巧に危機が迫っている事を予知していたようであった…。

モチロン(おい、ゼネラルってお偉いさんに伝えろ!今から俺がヤプールの奴らを食い止めに行く…!)
その時モチロンがテレパシーで怒鳴りつけた。

拳「ゼネラル、モチロンが迎え撃つって言ってきてます!」
ゼネラル藤井「しかし、相手は超獣だ…超獣に勝てる怪獣は数えるほどしかいないはずだぞ?!」
モチロン「(何しているんだ!今すぐハッチを開けないと、天井をブチ破るぞ!!)」
銀次郎「どうするんです?ゼネラル!!」
ゼネラルに詰め寄る拳と銀次郎。

するとその時、超獣軍団とジャンボーに挑もうとするガンヘッド部隊の映像が映った。
ブルックリンが意を決して出撃させたものである。
ルチ将軍としてはいいカモなのかもしれないのだが、ガンヘッド部隊は果敢にも008の市民達を護りながら、強力な力を持った超獣軍団とジャンボーに反撃を加えている所であった。
が、相手の力の差の前には多勢に無勢に近かった。ガンヘッド部隊が押され気味だったのだ…。

ゼネラル藤井「ブルックリン君…」
ゼネラルは思い出していた。2年前の8JO島消滅事件がカイロンの逆襲と知った時、その幕を引いたのがブルックリンとガンヘッド507だったと言う事を…。
絶望的な戦いに勝利し、APPLEとガンヘッド部隊の初戦敗北と言う汚名を返上したガンヘッド507の記憶を…である。

そして、ゼネラルは意を決した。

ゼネラル藤井「判った、これよりAPPLEは総力を上げて、008総攻撃をかけてきたルチ将軍一党を迎撃する!」
天田「ゼネラル…」
ゼネラル藤井「判っている…ルチ将軍の電波ジャックでモチロンを出すのも、そしてマイティ号を出すのもマニュアルになるが…」
天田「それは自分がやります。マイティ号には今井隊員と源田隊員、江村隊員の3名が待機中です…。
ですからマイティ号のドックには自分が出向き、マニュアルコントロールでマイティ号の発進操作を行います…」
大原博士「私はワンセブンの格納庫に出向き、モチロンを外に出します。それと、一か八かですがこれを使ってみます…」
そう言って大原博士は、ハスラー教授の捨てていった超時空ネットワーク通信機をポケットから出した。

シグ「超時空ネットワーク…」
大原博士「付け焼き刃かもしれませんが、格納庫にあるコンピューターをスタンドアロン状態にしてこれを接続し、システムの接続が上手くいったら始動させます…。
効果は判りませんが、上手くいけば一時的に奴らの電波ジャックに対するカウンターになるかもしれません…」
三郎「大原博士、僕も手伝います…!」
大原博士「三郎君…」
三郎「こう言う時のためにブルースワットの厳しい訓練を受けてきましたし、それにワンセブンを護りたいんです…!」
ガンテツ「ワシも同行させてくれ…コンピューターはチンプンカンプンかもしれへんが、三郎君と博士とワンセブンはワシが護ります…」
三郎もガンテツも覚悟を決めている。

ゼネラル藤井「よし、マイティ号の件は天田君に一任する…。大原博士、超時空ネットワークの件はよろしくお願いします…。それとジャンヌさん、どうしても地上に出るのですか…?」
ゼネラルの問いにジャンヌが頷く。

拳「だったらゼネラル…ジャンヌさんは僕達が地上に送り届けます…」
銀次郎「僕達の力なら、異次元空間を伝ってジャンヌさんと一緒に今すぐにでも地上に出向けます…」
ゼネラル藤井「だが、デスターの連中は? 」
シグ「それは私たちが何とか食い止めます…」
その時シグが言う。

ゼネラル藤井「シグ君…」
シグ「私とザジ、ショウとサラだけでも時間稼ぎにはなります…」
拳「シグさん…」
シグ「大丈夫です…貴方達が戻ってくるまでは何とか食い止めておきます…。それに、ジャッカー電撃隊のみなさんもいますし…」
悲壮な決意でシグが言う。

ミドリ「私は…」
番場「ドリちゃんはここに残るんだ…」
ミドリ「え?」
番場「いいか?君はこの戦いのカギとなる重要な役割なんだ。だからシグや桜井達と、一緒に居てやってくれ…」
ミドリの目線にしゃがみ込んだ番場が、肩を抱きながらミドリに言う。
ミドリ「番場さん…」
番場「シグさん…ドリちゃんを頼みます…」
立ち上がりながら番場がシグに言う。

シグ「番場さんは?」
番場「ちょっとこれからヤボ用があってね…行かなければならないんだ…」
銀次郎「ヤボ用?」
この非常時に「ヤボ用」と言った事に、銀次郎は目を丸くした。

しかし、ゼネラルは番場の行動を知ってかこう答えた。

ゼネラル藤井「判った、番場君の別件行動を許可しよう…」
拳「別件行動って…何でです?」
番場「詮索はするな…それに君たちはジャンヌさんの事を意地でも護れよ…!」
そう言うと番場はステッキを構えて一目散に消えて行った…。

銀次郎「ゼネラル…!」
ゼネラル藤井「大丈夫だ、番場君は必ず戻ってくる…」
天田「ああ、彼が独自に行動する時は、何かあっての事だからな…」
天田隊長とゼネラルが、水野兄弟を諫めるように言う。

ゼネラル藤井「それでは、各自自分の持ち場にて行動を開始する!」
一同が頷く。
そして、改めてゼネラルがシグに向き直った。

ゼネラル藤井「シグ君、私も君達に同行しよう…」
シグ「ゼネラル…」
ゼネラル藤井「私だってAPPLEの軍人だ…君たちと彼女を守る義務がある…」
そう言ってミドリの肩に両手を触れながらゼネラルが言う。

拳「ゼネラル、これから僕達はジャンヌさんを連れて北斗さんたちを救出してきます…!」
ゼネラル藤井「頼むぞ、バイクロッサー…」
そう言うと水野兄弟は左右からジャンヌを抱き抱える。
すると、水野兄弟とジャンヌの3人が光に包まれた…。

水野兄弟は、テレパシーを使って異次元空間を出入りする事が出来る…。
その中で二人は、バイクロッサーに変身するのだ。
バイクロッサーに変身した拳と銀次郎は、殆ど瞬時に008の地上エリア…人工地盤の上の市街地に飛び出した…。

ケン「街が燃えている…」
ギン「兄さん…」
バイクロッサーが008の街を蹂躙するマザロン人と3体の超獣、そして万能戦艦ジャンボーの姿を見て改めて闘志を燃やす。

ジャンヌ「急いで!スカイ総合病院が危ないわ!」
ケン「判った、ジャンヌさんはケンローダーに乗って…!」
そう言うとバイクロッサー・ケンはジャンヌを、すぐ脇に出現したケンローダーに乗せた。そしてバイクロッサー・ギンもギンクロンに跨がる…。

ギン「行こう、兄さん!」
ケン「おう!」
バイクロッサーがケンローダーとギンクロンを走らせる。彼らもまた、わずか1%に満たない奇跡を信じて戦いに赴くのだ…。


舞台は変わって、南太平洋…。

ハラッパ国。
ここは日本やアメリカ、メルカ共和国と並んでロボット製造分野では最先端を行く島国である…。
事、ロボット分野では日本と互角の技術を持ち、ワンダータイプと呼ばれる動物型から人型に変形する、ビーロボによく似たシステムのロボットを輩出している事でも知られる国であった。
日本との関係も深く、ガンヘッド計画においてはAIの開発にも参加していたほどであるし、ワンダータイプのロボットが日本で活躍していた事もあったりもした…。
そして、日本が誇るロボット開発メーカー「RNMX」社との完全提携も行われているほどである。

しかし、大いなる意思の影響はここにも出ていた。
と言うのも、このハラッパ国が日本と、バダム帝国軍本部となったTAC南太平洋国際本部を挟んで反対側に位置していたからであった…。

今、ハラッパ国国際空港はAPPLE北米支部所属の超大型輸送機で殆どが占められていた。
バダムによるバルカンベース襲撃や、ルチ将軍が行った008襲撃に備えて、008の姉妹都市であるアメリカの未来科学都市003に配属されているガンヘッド部隊が60機近く、ハラッパ国に移動していたのだ…。
それらのガンヘッドはRNMX社の協力により強化改造の作業が行われていた。

「今、我々が出向いたら恐らく、あの男は核弾頭を全世界に向けるでしょう…」
「済まない、ブラッドレー博士…ワシの兄のせいであなた方の友人を危機に晒してしまって…」
「謝る事はありません、ミスター高倉。人間は復讐に駆られると見境が無くなり、善と悪の区別がつかなくなってしまうのです…。
あのミスターKもそうでしたし…、私の知る限りの例外は恐らく、ズバットことミスター早川位でしょう…」

空港の外で話をしていた人物は、003の技術顧問でAPPLE北米支部のゼネラルであるブラッドレー博士と、宇宙パトロール隊MACの司令長官であった。
奇しくもMACの長官は、今やバダム帝国軍の走狗となったTACの高倉長官の実弟であったのだ。
彼は、MACステーションが壊滅した時、脱出用のシャトルでハラッパ国に降り立ち、ブラッドレー博士から今回の一部始終を聴いて愕然としたのだ…。

「もし、ワシの兄があなたの友人…。大原博士を殺すような事があれば、ワシがこの手で兄を殺めるつもりです…」
「後悔する事も、覚悟の上でですか…」
ブラッドレー博士の詞に高倉長官は頷く。

「だが、タイミングが問題です。どのようにしてバルカンベースに知らせるか…?」
「我々が下手に動いたら、ルチ将軍が核弾頭を爆発させる…」
「殆ど瞬間的に、バルカンベースの兵力と我々のガンヘッド部隊で挟撃できれば…」
「今ならルチ将軍の目が008に釘付けですから、絶好のチャンスなのですが…」
「確かに、あの男は知能指数1300の並外れた頭脳の持ち主です…。そうでなければあのような大それた事は出来ません…しかし…」
ブラッドレー博士が何かを言いかけた。

「しかし?」
「どんな天才も、必ずミスは起こす。コンピューターのOSにセキュリティホールが有るように、天才の頭脳にもセキュリティホールはあります…」
奇しくも、メルカ共和国のグルジェフがデビラーとミスターKに警告した事と同じ事を、ブラッドレー博士が高倉長官に言ったのである。

「事、ルチ将軍のような神同然の天才の場合は…。そのセキュリティホールが致命傷となるのです…」
「ブラッドレー博士…」
「今は、そのセキュリティホールがどのような形で出てくるか、待つしかありません…」
ブラッドレー博士は静かに言った。


一方、衛星軌道上では…。

ブルースワットの…否、バダムと戦う全てのヒーロー達の戦略監視衛星となったSS-17は、
センサーが検出した時空震動波のデータを元にルチ将軍の居場所がTAC南太平洋国際本部である事を突き止めていた…。
が、直後の大規模電波ジャックの影響で特殊通信回線がダウンしてしまったため、008にもバルカンベースにも知らせる事が出来なかったのだ…。

が、その時太陽フレアが地球と月に降り注いだ…冴島長官の野望の原動力である太陽フレアがである…。

そして太陽フレアは、超時空ネットワークの時空震動波に一時的ではあるが、タキオン波の「窓」を作ったのである…。
すかさずSS-17のAIは、その事を008とバルカンベース、そして全世界のAPPLEの拠点とハラッパ国駐留のガンヘッド部隊に送信したのであった…。
そしてその「窓」が太陽フレアによって持続する事と、東京都庁周辺の異常なエネルギー反応の情報も送信したのであった…。

隊員「ブラッドレー博士、SS-17からの信号がキャッチされました!」
ブラッドレー「本当か?!」
隊員「はい!太陽フレアが特殊通信回線の『窓』を作った模様で、それで我々の方の通信回線が一時的に回復した模様です…!」
ブラッドレー「そうか。なら、一刻も早くバルカンベースに知らせるんだ!
我々を含むAPPLEは、その指揮権を大いなる意思打倒の為バルカンベースに移管し、連絡があり次第行動に移ると、そう伝えてくれ…!」
隊員「了解です!」
その隊員はブラッドレー博士と高倉長官に敬礼すると、すぐさま輸送機に駆け込んだ。

「博士…」
「これは、もしかしたら我々にとって恵みの太陽フレアかもしれません…」
燐とした表情でブラッドレー博士が言う。
「ですが、これは本当のワンチャンスです…」
「逃したら、我々が破滅する時です…」
「それとミスター高倉…、貴方に我々のガンヘッド部隊をお任せします…」
「ワシが…ですか?」
高倉長官の問いに、ブラッドレー博士が頷く。

「この国にはRNMX社の『奥の手』もありますので安心してください。だから、お受け願いますか…?」
「身内に恥を持った男でよろしければ…」
そう言うと高倉長官は、ブラッドレー博士と固い握手を交わしたのであった。


東京郊外に設立された宇宙パトロール隊MACの地上駐留基地であるMAC東京支部。
昨日のバラノイアによってMAC本部の宇宙ステーションを壊滅させられたが、宇宙船救助のプロフェッショナルであるCRによって救助された隊員たちは一旦この東京支部に身を寄せていた。

「全面核爆破だって!」
「くそぅ、俺たちには何も出来ないのか…」
ルチ将軍の演説が行われており、008が攻撃される事を聞いてMACの隊員たちも怒り動揺を隠せなかった。

そこに幼い男の子を連れた若い女性がやって来た。
佐藤大介隊員がその女性に声をかける。
「あなたは、千葉京子さんでしたよね」
「はい…」
その女性はCRの千葉創介の妻、千葉京子と息子の創平であった。
東京支部には多くの一般人も避難しており彼女らも昨日のバラノイアの攻撃で避難した身であった。

「どうしてこの場所に…」
「詳しい事はよくわかりませんがここに私の夫が入ってくるのを見て」
「旦那さんが…」
「はい、夫は五年前に宇宙船事故で行方不明になっていて夫の友達が私を気遣って毎日連絡を入れていました」
京子は佐藤隊員に作戦室へ入った理由を話した。
どうやら京子には創介の姿が見えたらしく、それを追ってきたのだという。
創介自身は1年前に南條ら89師団により救出された事を妻子に伝えないまま、リハビリを行っていたのだが京子が創介に会いたいという想いが幻覚になったのであろう。

その時、画面がルチ将軍から別の人物に変わった。
「長官!」
「無事だったのですか!」
その以外な人物はアジア支部の最高責任者である高倉長官であった。
「君たちに迷惑をかけてすまなかった。私は今、ハラッパ国にいるが、ここであのルチ将軍を倒すチャンスができた」
長官はルチ将軍を倒す手立てを隊員たちに話し始めた。

「ルチ将軍は今、超時空ネットワークなる特殊回線を使って他の通信網を遮断したが、その回線には大きな落とし穴がある」
「落とし穴?」
隊員の一人、白土隊員が言う。
「宇宙パトロール隊である君たちなら数え切れぬ程経験しているあの太陽フレアだ」
「その回線と太陽フレアは何の関係があるのですか?」
白土隊員の横にいた梶田隊員が長官に聞く。
「その太陽フレアの電磁波の影響で我々の通信網が一時的に回復したので君たちに連絡が取れた」
「一時的?どういう事でしょうか?」
松木隊員が長官に聞きつける。
「太陽フレアが修まればまた通信網は遮断される、本当にわずかな時間だ。君たちに頼みがある…」
長官は重々しい表情で話し始めた。

「ルチ将軍は今、TAC南太平洋国際本部にいる、君たちにそこへ向かって欲しい」
「了解!」
「頼むぞ、みんな…」
隊員たちの声と共にモニターは再びルチ将軍の演説となり隊員たちは決意を固めた。

「千葉さん、我々は今からTAC本部に向かいます」
「もし、私の夫にあったら待っているって言ってください」
「わかりました、我々は必ず戻ってきます」
佐藤隊員は京子にTAC本部に向かう事を話した。

「よし、我々はTAC本部に向かう、基地は破壊せず、ルチ将軍を見つけ出すだけだ」
「了解!」
佐藤隊員が作戦の説明をした後、隊員たちは作戦室を後にした。


医師「急いでください!」
看護婦「患者さんを連れてシェルターへ!!」

スカイ総合病院は、今や怒号と悲鳴の場であった。
星司と夕子は、大原家の人々やジュリー、ネムリンとマコ、梅津姉弟とミーン、
そして啓太郎と真理に抱き抱えられている巧、それを見守る木場とミナを伴いながらシェルターに通じるエレベーターに向かっていた…。
ぬいぐるみサイズのネムリンも含めて16名、しかも虫の息でいつ死んでもおかしくないような巧もいるためか、彼らの移動速度は普通に歩く程度のペースであった…。

星司「何てこった…TACの司令官にあんな奴が居座っていたなんて…」
夕子「元アクタ共和国総帥のルチ将軍…」
ダン「何で、あんな奴がTACを指揮するんだ?!」
テレビでルチ将軍のバダム帝国軍宣言で、元在籍していたTACがバダムの傘下に入っていた事を知った星司と夕子は激しいショックに襲われていた。
そして 星司を兄と慕うダンも、同様のショックに襲われていた。
ルチ将軍の言う事を真に受ければ、富士山麓にいる竜隊長がバダムとして自分たちに銃を向ける事になるのかと、そんな事が星司の脳裏を支配していた…。
しかも星司の頭の中には、常に「助けてくれ」「殺さないで」「何とかして」等々…、人々の嘆きと悲しみの心の声ばかりが響いていた。
それは夕子もダンも、そして巧もそうであった。

巧「あんたらの中に、裏切り者がいたのかも知れないな…」
啓太郎「たっくん、喋っちゃダメ!!」
息も切れ切れで巧が星司と夕子に言う。しかも巧の顔はうっすらと灰化しており、その命は最早風前の灯火とも言えた…。

星司「裏切り者…」
思い当たりそうな節を、星司は辿ろうとする。

『ワァーッ!』
『キャーッ!!』
その時、マシンガンの音が病院中に響き、悲鳴が辺りを包んだ。

星司「まさかバダムの奴らが…!?」
夕子「急ぎましょう…!」
急いでエレベーターホールにへと向かう星司と夕子達。しかしなおも続くマシンガンの銃声。

そして、星司と夕子達がエレベーターホールに到着した時、不意にマシンガンの銃声が止まったのであった…。

星司「止まった?」
夕子「何故かしら?」
殺意の気配を感じ取る星司と夕子。その横で木場がエレベーターのボタンを押して、1階ロビーに下りるエレベーターを呼び出した。

木場「速く行きましょう…!」
一同は木場に案内されるようにエレベーターに乗り込む。
大原家の人々、ジュリーら女性と子供と、巧を抱き抱えた啓太郎と真理を先に乗せ、星司と夕子と木場が彼らをガードするように前に乗り込んだ…。
全員が乗り込んだのを確認すると、木場はすかさずドアを閉め、1階のボタンを押す。

星夫「さっき、乾さんが『裏切り者』って言ってたよね?」
夕子「裏切り者…ね」
星夫と夕子が相談している内に、エレベーターは1階ホールに到着する。

『!』

エレベーターを降りるや否や、星司と夕子達は詞を失った…。

1階ホールはマシンガンとレーザーで撃ち殺された医師や看護婦、そして患者や一般の見舞い客の死体が累々と連なっていたのであった。
しかもその表情は恐怖に引きつったまま命を絶たれており、その凄惨な光景に一同は吐き気を催してしまう…。

「フフフフ…退屈していたぞ!北斗星司と南夕子よ…!」

星司「その声は!?」
夕子「アンチラ星人!?」
星司と夕子の目の前に、ウルトラレーザーを構えたアンチラ星人が姿を現す。
さらに3人の、杖を構えた人相の悪い男達が背後に控えている。

木場「貴様達が病院の人達を…!」
怒りの余りホースオルフェノクに変身する木場。

アンチラ星人「それに、スマートブレインとやらから賞金がかけられている裏切り者のオルフェノクが2匹か…!」
すかさずアンチラ星人がウルトラレーザーを撃つ。そのレーザーをホースオルフェノクの剣が受け止める。

「貴様達が来るのが遅かったから、退屈しのぎにどれだけの人数を殺せるかゲームをしていたのよ!」
人相の悪い男の一人が、楽しそうに吠える。

星司「何だと…、貴様達は!」
怒りに震える星司に答えるかのように、3人が名乗りを上げる!

「俺の名は竜天丸!」
「竜海丸!」
「竜山丸!」

「天!」
「海!」
「山!」
『我等、3兄弟!!』
杖を構え、身構える天海山3兄弟。

『バダム帝国軍総司令官ルチ将軍の命により、貴様達を殺しに来た!!』
最悪の形の会合であった…。
退屈しのぎで病院中の人々を殺しまくり、そして今や星司と夕子達をも殺そうとする天海山3兄弟とアンチラ星人…。
そして、星司と夕子とホースオルフェノクの後ろには、戦う術を持たぬ者達が13人…。

最早、彼らから逃れる術は無かった。


大原博士「本当ですか?ブラッドレー博士…!」
ブラッドレー「ああ、太陽フレアの強烈な電磁場が、奴らの超時空ネットワークをかき乱したらしい…」
ワンセブンの格納庫に辿り着いた大原博士は、コンピューターを起動した時にルチ将軍の顔の代わりにハラッパ国に待機中のブラッドレー博士の顔が出てきた事に驚いていた。

ブラッドレー「だが、知っての通り太陽フレアの持続時間は限られている。
今、MACがルチ将軍の拠点のあるTAC南太平洋国際本部に向かっているところだ…」
大原博士「南太平洋国際本部ですか?!」
ブラッドレー「ああ、こちらもMACの長官にガンヘッド部隊を預けて、連絡在り次第発進する予定だ」
大原博士「判りました…ルチ将軍の件はよろしくお願いします…」
ブラッドレー「大原博士も…必ず生きて、勝利してください…!」
そう言って大原博士が、ブラッドレー博士からの通信を切る。

三郎「博士…!」
大原博士「どうやら、大自然が我々に味方してくれたようだ。自然は、まだ計り知れない力を持っていると言う事だ…」
大原博士は、改めて自然の力の偉大さを思い知ったのであった。
職業柄「自然に挑む」事の多い大原博士であるのだが、それでもまだまだ自然界は人間の及ばないものが沢山有ると言う事を肌で感じる力は残っていた。

モチロン「大原博士!出撃するぜ…!!」
大原博士「判った、今外に出す!」
三郎「頼むぞ、モチロン!!」
大原博士と三郎に見送られ、モチロンが大型リフトで地上エリアに出て行く。
そして三郎は、その横に静かにたたずんでいる、胸に「17」の数字が刻まれている巨大なロボットに目をやった。

三郎「ワンセブン…」
それはまさしく、超巨大電子頭脳「ブレイン」から人類を救った大鉄人ワンセブンであった。
今、修復作業を終え、後は起動するだけであったのだが、何故か電子頭脳だけが起動せず、実質的に冬眠状態であった。

ガンテツ「博士、三郎君!」
その時、ガンテツの大声が格納庫に響いた。ガンテツは格納庫の入り口を護っていたようであった。

三郎「どうしたんですか、ガンテツさん?」
ガンテツ「ゼネラルとシグどんと、ドリちゃんがこっちに来ますで!!」
そう言ってガンテツが入り口を指さす。
すると、ブルースワットの戦闘服に身を包んだシグと、背広の上に防弾チョッキを着て、ディクテイターを構えているゼネラル、そして2人に護られているミドリの3人が駆け込んできた。

シグ「皆さん、ショウとジャッカーの皆さんが奴らに苦戦中です…!」
大原博士「何だって?!」
ゼネラル藤井「デスターの連中が、強力な戦闘ロボットの大部隊でショウ君達を追い込んでいる…」
三郎「それほど強力なんですか?」
ミドリ「そうよ!まるで、悪魔にでも乗り移っているみたいに…」
ミドリがそう言いかけた時、すぐ真横の格納庫の壁が爆発した。
そして、吹き飛ばされるように入ってきたショウ、サラ、ザジの3人のブルースワットと、強化カプセルに入り変身済みのジャッカーの4人が倒れ込んできた…。

ミドリ「ショウさん!」
ショウ「来るな!来たら殺されるぞ…」
スペードエース「奴ら、俺達の戦った侵略ロボットと全く違う…」
必死に叫ぶショウとスペードエース。

そして、7人を襲った問題の敵の集団が、煙の中から赤い眼を不気味に光らせながら現れた…。

シグ「ゴールデンモンス…」
大原博士「それに、その横にいるのはバイクロッサーが言っていた…」
大原博士が言いかけた時、ゴールデンモンスの横にいる怪ロボットが不気味な声を上げる。

ブライゾンガー「その通りだ。ワシの名はブライゾンガー…貴様達を地獄に送りにやってきた…」
Gモンス「今の我々は、貴様達に負ける事は無い…」
ゴールデンモンスが声を上げる。しかし、その声は何故か都市管理センターで遭遇した時とは声のトーンが違っていた。

その時、ゴールデンモンスの声の異変にミドリがいち早く気付いた。

ミドリ「まさか貴方…魔神ゴーラなの?!」
シグ「何ですって?」
思わずゴールデンモンスを見つめるシグ。

Gモンス「小娘…私の正体に気付くとは。どうやらお前は『光を導く者』のようだな…?」
ゴールデンモンスが赤い眼をギラつかせる。しかも、その身体は何故かダイヤモンドの輝きを帯びていた。

ショウ「気をつけろ!奴の身体は特殊なダイヤモンドで覆われている!ディクテイターもジャッカーコバックも通用しない…!!」
シグ「特殊なダイヤモンド…すると貴様は…!」
Gモンス「その通りだ…こいつの身体と電子頭脳はもう手遅れだった。だからブライゾンガーは私の魂をこいつの身体に移植して、見事復活を遂げたと言う事なのだよ…」
ゴールデンモンス…いや、魔神ゴーラは一同に言う。
今のゴールデンモンスは、身体こそゴールデンモンスであるのだが、魂は魔神ゴーラそのものだった。むしろ「ゴーラモンス」とでも言うべき存在になっていたのであった。

Gモンス「本当ならドクターQ如き俗物に手を貸すのは気が進まないが、ブライゾンガーの面子もある…大いなる意思の命により、貴様達と『光を導く者』の全てを殺してくれる…!!」
ゴールデンモンスが吠える。その後ろから次々と、デスターロボと侵略ロボットの群れ、さらにドクターQ、シルビア、リタ、アイアンクロー、ハスラー教授、ドクトルオーバーが入ってくる…。

ドクターQ(プロフェッサーK…ゴールデンモンスを頼むと言うのはこの事だったのか?!)
プロフェッサーKが別れ際に言った事を、改めてドクターQは思い出した。
既にプロフェッサーKは、自分の用心棒に異変が起きていたのを見抜いていたのだ。

ハスラー教授「いたな、ワンセブン!!」
目の前にたたずんでいるワンセブンを睨み返しているハスラー教授。

ハスラー教授「ドクターQ!援護しろ!!」
ドクトルオーバー「俺も付き合う!アイアンクロー殿、援護を…!」
ドクターQ「判った、行って来い!」
鉄の爪「アリンガム将軍、貴様が侵略ロボット軍団の指揮をとれ!皆の者、良いか?!」
侵略ロボ軍団一同『承知しました、アイアンクロー様!』
アリンガム将軍「よし、貴様達はハスラー教授とドクトルオーバーを援護しろ!ブライゾンガー殿はジャッカーとブルースワットの始末を…スペードエースはこの私の手で…」
ブライゾンガー「良かろう…思う存分戦うがいい…。行くぞ、デスターロボども!」
デスターロボ一同『ははっ!』
直ちに行動を開始するデスター一味。そしてワンセブンに向かって駆け出すハスラー教授とドクトルオーバー…。

スペードエース「待てっ!」
追うスペードエースを、その時アリンガム将軍が遮る。

アリンガム将軍「待てスペードエース…貴様の相手はこの私だ…!」
アリンガム将軍の剣が、スペードエースの顔の目の前で風を切る。
その横を過ぎ去っていくハスラー教授とドクトルオーバー。

そのターゲットは、大原博士と三郎がいるコンピュータールームであった。
ハスラー教授は白衣のポケットからデータディスクを取り出す。

ハスラー教授「こいつで、ワンセブンの電子頭脳をパーにしてやる!!」
血走った眼でワンセブンを睨み付けながら、ハスラーは真っ直ぐ走って行った…。
最終更新:2013年03月07日 02:21
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