そして三年後。
俺たちは帝国と戦いの前線にいた。
リズ連邦はアームヘッドを先行導入した帝国を、この五大湖周辺まで押し返した。帝国の喉はもうすぐ先だ。
ヒレーはアームヘッド隊長としても強く専用機のブリュメールも非常に心強かった。
このままこの戦いも終わり平和が戻ってくるだろう。

俺がリズの貧民街にいた頃からこの戦いは続いていたらしい。
ヒレーはこの戦いで多くのものをなくした。
俺をアームヘッドにのせたのは寂しさからだろうか?
しかしそれは同時にここで俺を喪うリスクという矛盾をはらんでいる。
ヒレーは俺がついてくるのを拒んだ、だが俺は来た。
ヒレーを守る為だ。

俺がヒレーを守るだなんてのは冗談にしても笑えない。
だが俺はいままでヒレーが助けてくれたことを知っていた。
あのアームキル事故も庇ってくれたことをガールが教えてくれた、あのまま退学にならなかったのは不思議だったがそういうことだったのだ。
俺は恩知らずではない、オネスもジャンボもいる。

「緊張はしてないか?」
「ああ、大丈夫だ」
「あの事は考えてくれたか?」
ヒレーの養子になるということだ。
俺はこの戦いが終わったらヒレーを父と呼ぼうと決めていた。もうその時も近い。

しかしアームコア反応がした。
7つ!


第五話 終

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2014年07月16日 08:39