「勝った」
音もなく崩れるブラッディフェザー。この邪悪な赤白に勝ったのだ。
ヒレーは本当に強い、また守られてしまった。
「ありがとう、ヒレー」
「いやまだだ」
赤白が不意にたつ!そして両手を激しく打ち付ける。
「初めてだ」首のないアームヘッドは不気味、血が滴る。
「この俺がここまでやられたのは。さすがはリズ最強の男」
「どういうことだ!」
「デュアルホーンの特性だ、アームホーンを全て破壊せねばやつは倒せん」
「無理だ!」
「その通り」
赤白が急加速する。ヒレーは槍を赤白に向ける、意に介さず突進、衝突!
だが折れたのは槍のほうだ!
「"ハウ"」
「"ミル"、"パカリ"」赤白が浮上、鎌を降り下ろす。
ブリュメールは両手で防御するも、両手ごと破壊、前腕機能停止。だが、それ以上動かない。
ブリュメールの頭部回転アームキルだ。
赤白とブリュメールが複雑に絡み身動きが取れない。
「やめろ」
「いやだね」
「やめてください、あなたが死んでしまう」
「ふ、敵に心配されるなんて落ちぶれたものだな」
「分かった、ここは引く。だから...」
「もう...駄目だ、お前さん強すぎるよ...」
俺は呆然としながら通信を聞いていた。
ヒレーの生体反応はもうなかった。
第七話 終
最終更新:2014年07月16日 08:53