俺は深い深い闇へと沈んでいく、このアームヘッドには特殊なアームコアが使われていた。
アームコアとはアームホーンのもととなる古代のアーティファクトだ。
そしてこのアームコアは古代の遺跡から発掘された伝説級のアームコアだとされていた。
そしてこのアームコアは、あらゆる人間を受け入れた。前任者にいたってはゴリラだ。
しかしこのアームコアを使ったアームヘッドに乗った人間はみんな死んだ。故に"災い魔"と呼ばれた。
パイロット席を入念に消臭すると、覚醒の為の意識沈降を開始した。
かつて見た樹海の景色を思い出す。
だが災い魔スカージが見せるのは、ただただ闇。

これも報告の通りだ。音のない奈落。だがその深淵で俺は聞いた。
"おのれ...おのれ..."スカージは冷たい声で何かを呪っていた。
"ブラザー...フッド...トーア…ね…し…ね"
スカージは憎悪の感情をむき出しにする。
「スカージ、俺に力を寄越せ」
俺はスカージに声をかける。
"誰だ?"
"また余の養分になりに来たか?愚かなニンゲンよ、余は他のバイオニクルとは違う、余は皇じゃ"
「俺はトーアを倒したい、七人だ」
"ほほう"スカージが笑う。
「力を寄越せ」
"ククク、いいぞお、やろうではないか?お前はテーリッツというのか……マキータ・テーリッツ"
「なぜわかる?」

"余はもうお前だ"
「急ぐぞ」
"ククク……"


復讐編第一話 終

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最終更新:2014年07月16日 09:06