これまでのあらすじ
ファントム兵を引き連れ、再び襲いかかるバルバルとゼロノヤマだったが、最早レーラビ達の敵ではなく一瞬で蹴散らされた。
…が、レギレイは第三のギア「エキスパンドギア」の使用を命令する。
その効力とは一体…?


ストーリー:リターン・デイズ
第43話「救世計画リターン・デイズ②」


『さあ…エキスパンドギアを使うのです…』
バルバルの手が勝手に動き、バネの付いていないエキスパンダーめいた機械を取り出す!
「ヒヒーッ!!」
両方の取手を掴み、左右に引っ張る!


「イヒヒヒホオオオオオ」
上半身の服が破け、一瞬で紫色の肌の筋肉大男!!
「うわあ」「ホアアア!」
そのまま強化された脚力で襲い掛かってくる!


レーラビは筋肉茄子男の攻撃をライフルで止める!
「ヌウウウン!」
…が!メキメキと音を立てライフルが折れる!
「ぜぜ!?」


『レーラビさん!下がって!!』
そこへ乱入するパッチワークLR!
「ぜ、リグ!」
巨大回転タイヤハンマー、ローリングスマッシャーでマッチョバルバルを叩く!


レーリレイとレレラがファントム兵最後の一体を爆発させる!
「だが、あれをスモウレスラーに渡したら!」
「まずいですわ!」


が、時既に遅し!ゼロノヤマは既にエキスパンドギアを握っている!
「コオオオウオオオオオオ」
ギアを引っ張る!贅肉と筋肉が両方備わった化物と化す!!


「…だが、パワーだけで戦いを制すなど!」
突進してくるマッチョゼロノヤマに攻性粒子砲を最大出力で撃ち込む!
「的がでかくなっただけ、ですわ!」
フルバースト射撃!


…煙が晴れる、バルバルはタイヤに潰され薄くなり、ゼロノヤマは黒焦げになっていた…
『…エキスパンドギアを最大出力に』
バルバルはパペットのようにふらりと立ち上がり、再びギアを手に取る…


「ヒヒ…お待ち下さいレギレイ様…これ以上の時間圧力は……」
が、手が勝手に動きギアを何度も引っ張る!
「フゴゴ…」
ギアを手渡しゼロノヤマも連続で引っ張る!


『…エキスパンドギア、一度引く毎に100年分の時間経過を体験させ筋力を増強する装置』
バルバルとゼロノヤマの肉体がモリモリと蠢く!
『通常のファントムなら経年劣化に耐えられず、全身が砂になって消滅します、が…』


「や、やめろおおおお」「フゴゴゴゴ」
『不死の尖兵なら、どのような結果を生み出すか…』
二人の肉体が破裂し、麺のように筋繊維が解け、一体の巨人…アームヘッドの姿として再構築される!


『『いやだああああフゴオオオオ…』』
胸に黄緑色の結晶が発生し、体内に埋まってゆく!
『…これこそ《カドケウス》、ある組織から得たデータを素にした機体』




  • カドケウス:Factory-type07
惑星救済機構"ファクトリー"に所属する、デュアルホーン式のTYPE-Aアームヘッド。
抜きん出た筋力とアームヘッドすら壊死させる猛毒を保持している。


  • エキスパンドギア
ファクトリーの開発した、バネのないエキスパンダーのような形状の装置。
一度引く毎に100年分の時間圧力を使用者に加え、ファントムの筋力を増強させる事ができる。
ただし、不死である先兵以外が使用すると経年劣化に耐えられず全身が砂になる致命的な欠陥を抱えている。



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最終更新:2018年06月05日 21:45