これまでのあらすじ
レギレイは超攻撃型アームヘッド《レーヴァテイン》を使い、オブシギアとエキスパンドギアを回収した。
そして、全てが光に包まれ……ふと気がつくと《欠けた輝きの巨人》がそこに居た。
…全ては、選別の果てに"最初の人"へと至り、宇宙及び人類種の延命を実行する為に。


アームヘッド・ストーリー:リターン・デイズ
第52話「ターニング・ポイント」


………ただ一つ、燃える星が輝く、真っ暗な空間。
白いアームヘッドの目の前に、顔の無い輝く巨人が立っていた。


「…レーラビくん、皆は…」
「アルカ……奴を倒すのだぜ、奴にレゾナンスギアを奪われれば、全てがRになってしまうぜ」
「………うん…」
全てを察したアルカは、ただレーラビの手を握る。


バリアに包まれた巨人が、ゆっくりとこちらへ近付いてくる!
「でも、どうやってあんなのと戦えば……」
「何か、何か弱点がある筈だぜ、やつはまだ未完成なのだぜ!」
バリアに触れた隕石は粒子になり消滅!!

ーーー


『頼む!教えてくれ!俺はどうすればいいんだ!』
レーラビは心の中で、何度も自分を導いてくれた存在…意思を持つコントロールユニット"回路"に問いかける。
(……奴は、未完成だぜ、奴にはまだ…"記憶"が無いのだぜ)


『記憶…そうか!奴の弱点は…』
(そうだ、だからお前のレゾナンスギアを欲しているのだぜ)
『助かる…でも、どうしてお前がそれを知っているんだ?』
(…さあな、だがきっとうまくいくぜ、ぜぜぜぜぜ)

ーーー


「アルカ、Xドライブを使うぜ」
レーラビはゆっくりと目を開き、確かにそう言った。
「やめようよ、なんだか怖いよレーラビくん…」
「…俺がやらないといけないのだぜ」


「………わかった。でも、本当にこれで最後にしてね?」
アルカは無理矢理に不安感を抑え込む。
「………すまないぜ」
俯き、静かに呟く…


パーフェクト・クアドレイが、巨人の居る方へと向かう!
『…接近するまでは僕が何とかする!その後は……レーラビくんに任せる!』
ありったけの射撃武器を撃ち込み、巨人のバリアに綻びを生じさせる!


両手足の剣を展開し、"綻び"に飛び込む!
崩壊し始める機体を、両手足の四本の剣で庇いながら接近していく……ほんの少し操作を誤れば、一瞬で分解されデータの藻屑となる危険な行為だ!!


…そして、バリアを抜けた。
既にクアドレイの活動限界を超えており、機体の消滅が始まっている……!
「…ありがとう、アルカ。…君の助けが無ければ、俺はここへ来る事すら出来なかった」


…既にXドライブ、LLLL(クアドエル)の起動準備は済ませている。
後は、スイッチを押すだけだ。
「レーラビくん……」


指に力を入れる…どこからともなく、口笛が響く。
「アルカ、こんな俺に付いてきてくれてありがとうだぜ」
二人を守る為の白いアームヘッドが砕け散り、そこから……ただ一人の英雄の化身が顕現する。


次回 第53話「ターニング・ポイント②」に続く。



タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2018年07月19日 20:15
添付ファイル