これまでのあらすじ
最高評議会の居場所を突き止めたレインディアーズは、ツヴァイヘンダーツヴァイ・アンティテラ・リアルメシアBBの三機を現地へと突入させた。
そこにあったものはロケット発射施設ではなく、その機能を備えた大型アームヘッド「セイントメシアドドルスポイラーマンティス」だった。


ストーリー:リターン・デイズ外伝
エピソードゼロ「ロスト・ラビット④」


廃ビルの一室を突貫で改装した、メッサー最高評議会のアジト…
7人の黒ローブの男達がせわしなく有線接続されたノートパソコンを叩き、SDM(セイントメシアドドルスポイラーマンティス)を遠隔操作していた。
「敵機、3!」「先生!どのように?」


「残存戦力を全てSDMの付近に集結させろ、長期戦に持ち込めば必ず勝てる」
"先生"と呼ばれたリーダー格の黒ローブの男は、デスクに足を乗せたままそう言い…懐から数枚の"カード"を取り出す。
(…俺はまだ"切り札"を残している、お前たちはどうだ…?)


ーーーーー


「阻止するわよ!」「了解!」
背部ロケットにテトラダイをチャージし続けるSDMに攻撃を加えようとする三機!
『ダイナミックフェザー展開、飛行モード』
対するSDMはチャージを続行したまま背中の羽根を小刻みに振動させ離陸、攻撃を回避する!!


「な…」『しかもそのまま攻撃もできる!』
粒子チャージを行いつつメシアタイプ特有の高機動を維持し、その状態で両手のライフルを発砲!!
『ハハハ!近づけまいよ!!』


さらに3機の背後から複数のアームコア反応!
復活した《ボビン》の部隊が追ってきたのだ…厄介!!
『クク…さあどうするレインディアーズ!こうする間にもテトラダイ・ロケットのチャージが進んでいるぞ!』


ブンシャカ飛び回りつつ勝ち誇るSDM!…が!
『チャージ率85%!ハハハ何っうおおお!?』
突如廃墟から飛び出した"何者か"に噛みつかれ、地面に叩き落される!!
「デリシャス!間に合ったようだな」


「ペッ!噛み応えのねえガムだぜ」
…その声の主、ブレジン・ニールファットの機体《オールフォバイト》は右腕の大顎"テラバイター"でSDMの脚の一本を噛み千切り、地面に吐き捨てた。
「ブレジンさん!」


「僕もいますよ!」
その奇襲に続き、白い量産機…デオチ・カーテンコールの《グリントランサー》が2機の僚機を引き連れ地下道から飛び出し制圧射撃!
気配に気付けなかった数機の《ボビン》が瞬く間に破壊される!


『おのれえええ…だがまだSDMは健在!どれだけ束になろうとも…』
足を一本失ったSDMはカサカサと走り、距離を取ってから再び飛行!
『我々にはまだ、これがある!』
粒子チャージを再開し、ロケット射出を強行しようとする!!


ーーーーー


「ぜぜぜ…アルカ無事ぜ…」
最高評議会への反攻作戦が始まる少し前、レイル・レーラビは医務室で目を覚ました。
「あの子は無事だよ、今ブリーフィングを受けてる」
目の前に居たのは、かつて御連で出会った白い髪の少年…


「ぜ…幼女先輩、俺もすぐ作戦に参加するぜ」
「フフ、もう幼女はやめておくれよ…今は幽輝って呼んで」
「お、おうぜ…?」
医務室が異様な雰囲気に包まれ始めた…


…次回「ロスト・ラビット⑤」に続く。


  • セイントメシアドドルスポイラーマンティス:arche-Θ
テロ組織「最高評議会」がアームヘッド社会を破壊する為に製造した特殊戦術アームヘッド。
7つのアームホーン、両手の火砲に加え、超長距離の地点を広範囲アームキルする兵器「大陸間弾道攻性テトラダイ・ロケット」を搭載している。


  • オールフォバイト:LDA-005
レインディアーズ所属アームヘッド。陸戦に特化した高防御機体。トリモチ棒や4種ミニボム、テラバイターなど特殊かつ多彩な武装を備える。(出典:アームヘッドwiki)


  • グリントランサー:LDA-MP04
公的機関レインディアーズ標準量産機。コストと性能を両立させた設計がされており、背部テトラマガジンによる機体出力の強化が可能。(出典:アームヘッドwiki)



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最終更新:2018年09月16日 01:10