ARMHEAD THE MOVIE
MUSCLE CHRONICLE
SIDE:VIJAYA PROLOGUE 1

「・・・以上の結論からして、超成長型フレームならば低出力のアームコアでも十分な能力が期待でき、量産型アームヘッドに変革をもたらすことが出来ます」
ベルべキュー博士が堂々と述べ、施設合同研究発表会は盛況のまま終了した。
彼、ベルベキュー・アームストロングはアームヘッドのフレームを肉体的に鍛える"アームストロング理論"者にして、有名な論者ゲインの養子の一人であった。
"筋脳"(全身の筋肉が脳の補助処理装置の役割を果たし身体を動かしている間通常の演算能力を遥かに超える)の異名を持つ彼は、どちらかといえば頭脳の為に身体を鍛えており一派の中でも最高クラスのインテリジェンスを備えていた。
そんな彼は理論の正当性を証明するため、敢えて技術的方面を進路として携わり、理論の問題点となっている要素を補う為の育成特化型バイオニクルフレームを実用段階まで作り上げたのだった。

 --20XX.XX.XX--
某所の海底、かつて資源採掘の為に岸壁に掘られた広大な空間を舗装し、作られたシェルターがあった。
そこは当初機密研究所の一つになる予定だったが、地上に比べ不便も多いため開発は何度も後回しになり放置されていた。
ベルベキューはその空間を、一時的に借りるという条件で管理下に置き、成長型フレームの実験に使うことにしたのだ。
潜水艇が、岸壁に空いた孔を塞ぐ隔壁ゲートに接近し、貨物室からドッキングする。
シェルターの巨大通路に小人めいてベルベキューが降り立った。
振り替える彼の前には、貨物室に棒立ちで並ぶ16体のアームヘッドがあった。
量産試験の為、低レベルのアームコアと極小の"賢者の石"が使われているこの機体は、便宜上高性能機"TYPE-A"に分類される自立型アームヘッド・・・名はヴィジャヤと名付けられていた。
ベルベキューがファントム群のAIに起動信号を送る。それらは次々に覚醒を始め、シェルター内に通じる道を歩みだした。
『自分はまず何をすればいいですか!』
ヴィジャヤの一体が立ち止まりやる気十分に問う。
「この先には君たちが使う色んなトレーニング装置がある。自由に使って鍛えてくれ」
『アリザトマス!』
問うたヴィジャヤが小走りで入口に吸い込まれていく。
最後のヴィジャヤが奥に進むとベルベキューもそれに続いた。
ヴィジャヤ達の前には、白いドーム状の空間に、建設途中めいて様々なトレーニング器具、謎の装置が間隔を空けて点在している光景が広がっていた。
アームヘッド用のダンベルやバーベル、縄跳びや引きずる用の巨大タイヤ、倒れるだけで腹筋装置、怪しい液体で満たされたカプセル水槽、壁には謎の槍がかけられているなど目移りする設置数!
ヴィジャヤ達が文字通り目を輝かしているのをベルベキューは見上げた。
「君たちにはこのシェルターが"使えなくなる"までの間、ここで自由に過ごして欲しい。私たちは地上から見守っているから、何かあったらそこの通信パネルで呼んでくれ」
ヴィジャヤ群はおもちゃの王国に来た子供たちのようにはしゃぎながら各自トレーニングを始めていた。
ベルベキューはその様子を見て我が子のように愛しく思っていた。海底のシェルターなら安心して、ずっとこのまま続けられる。この後、彼らに降りかかる災難など思っても見なかった。
(続く)


ARMHEAD "MUSCLE CHRONICLE"
SIDE:VIJAYA PROLOGUE 2

 --20XX.XX.XX--
シェルターの内壁にある通信モニタに光が点った。
「皆おはよう。調子はどうかな?」
ベルベキューがカメラ越しに部屋を見渡した。
『『『おはようございますベルベキュー博士!』』』
ヴィジャヤの何体かが答える。他の個体は鍛練に集中していた。
約2ヶ月にしては、やはり従来より遥かに早い仕上がりだと言える。多少成長に個体差は見られるが、総じて結果は良好であった。
『博士!我々は何のために鍛えているのですか!』
一体が突然問う。
ベルベキューは顎をさすり少し考えた後、口を開いた。

「君たちには・・・成し遂げて欲しいのだ。君たちにはアームストロングの精神が刻まれている。己を鍛え、友を鍛え、子を鍛え、道具を鍛え・・・それによって得るものは無駄ではない。それは残るのだ。肉体に。記憶に。魂に・・・時に敗北と挫折を味わい、全てを無駄と思うときが来るかもしれない」
「しかし更なる修行によってそれを超えたとき、それは精神の鍛練に過ぎなかったと気づく。君たちは前に進み続けることができる。成し遂げて欲しい、無限の成長を」
ベルベキュー博士が熱く語り、ヴィジャヤ達は拍手を送った。

『はい!はい!』
別個体が手を上げて質問する。
『オレたちは鍛えたあと、どうすればいい?』
「確かに目的は鍛えることだが、それだけでは飽きてしまうかもな。君たちは手にした力を使い、戦うことになるかもしれない。そこにあるバトル・ビデオ装置を見れば、戦いとは何か、外にいる多彩なアームヘッド達の幾多の戦いを見ることが出来るぞ」
『戦いって、楽しいのか?』
「他者と戦うことは痛く辛く厳しい道だ。しかし己の強さを試し、弱点を知り、更に鍛える為には最も近道だ。何より、アームストロングを知らしめるためには、結局より強いアームヘッドを倒すことでしか、証明できんのだ」
『わかった!オレ、もっと強くなって、強いやつに会いに行く!』
そう言ったヴィジャヤは高速サンドバッグ叩きを始めた。
「という訳で皆、引き続き頑張ってくれ」
そしてモニタは黒く染まり、ヴィジャヤ達はトレーニングを再開した。
(続く)


ARMHEAD "MUSCLE CHRONICLE"
SIDE:VIJAYA PROLOGUE 3

 --20XX.XX.XX--
『最近、ベルベキュー博士が出てこなくなっちゃったな』
ヴィジャヤスがモニタを指差し言う。
『きっと忙しいんだろう。それにしょっちゅう見たって俺たちは同じこと繰り返すだけで大して変わってないし』
ヴィジャローが呆れや諦めを込めて言った。
二体はちょっと休憩を兼ねてドームの中を見渡す。
ヴィジャンツは超重量ベンチプレスに脇目も振らず挑んでいた。彼がトップクラスの一体だ。
ヴィジャナは壁に貼られたマッチョサイザのポスターに見とれ、ヴィジャカードは鏡に映った己の肉体に見とれている。これもトレーニングの一環だ。
一方でランニングマシーンを使っていたヴィジャスケは割り込んできたヴィジャドに押し退けられ、ここでまた成長速度に格差が生まれた。
『あいつ、またやりやがった!』
『やめとけ、関わるとこっちまで遅らされるぞ』
ヴィジャヤスとヴィジャローが言う間にヴィジャスケは放り投げられた。

『もうやめろ!』
見兼ねたヴィジャヤスが割って入るとヴィジャドは一回り大きい図体で見下ろした。
『あん?この俺に勝てると思うか?』
ヴィジャドもトップクラスの一体であり、効率よいメニューを確実に実行するため先客を平気で追い払うので、自身は成長する一方で、相手は妨害されるという悪循環を生み出している。ヴィジャスケもメニュー組立は優秀なのだが、それ故に内容が被ってしまい思い通りに進められないのだ。
『これじゃあお前ばっか強くなっちゃうだろ』
『博士が一度でも皆仲良く成長しろと言ったか?』
『こんだけ同じヤツが居る中で、俺一人がここまで強くなっている。それでいいんだろ。これはなァ、選別なんだよ。強く成長したやつが残れば弱いヤツは不要。自然の摂理なんだよ』
ヴィジャドがヴィジャヤスの首根を掴み睨み付ける。
『ちょっと、アイツら止めなさいよ』
ヴィジャナがエリートのヴィジャンツに話しかける。
『あいにく時間を無駄にしたくないんでね』

『はいはい止めだ、アイツの言う通り時間のムダだ』
仲裁に入ったのはヴィジャローだった。
ヴィジャドは彼の脚部を見下ろして思案すると、手を離してトレーニングを再開した。
ヴィジャローは独特のメニューを組んでおり、脚力においては上位だった。
その上、最も戦闘ビデオを見ている為、ヴィジャドといざ戦えば勝つ可能性も高い。
『クソっ、あの野郎』 『どうせアイツの言う通りなんだろ・・・』
ヴィジャヤスとヴィジャスケがふて腐れると、仲裁者が肩を持った。
『お前らも実戦がどんなもんか知った方がいいな』
3体はモニタの前に並び、数々の戦闘を間接的に体験していた。
それは実際の映像から、データを基にコンピュータ・グラフィックスで再現したものまで多岐に渡った。
中でもヴィジャローのおすすめは、紅白の翼を持つセイントメシアと、鍛え上げられたヴァントーズの対戦シミュレーションだった。
『こいつ、武器を手放したぞ』
スタッフを地に突き立てるメシアの行動に疑問を投げるヴィジャヤス。
『まあ見てろって』
マッチョヴァントーズの怒涛の連撃!メシアは受け流しつつ蹴りで首を狙う!
応酬の末にヴァントーズの首の裂傷が広がり、遂に倒れた。
『おお!』
更にヴァントーズの筋肉量を2倍3倍にした仮想実験でも最終的な勝敗は同じだった。
『俺たちが鍛えれば強くなれるなら、皆して同じ方向に行かなくていい。俺はメシアを目指すんだ』
そう言ったヴィジャローに、二体は一種の尊敬と嫉妬を覚えた。
(続く)


ARMHEAD "MUSCLE CHRONICLE"
SIDE:VIJAYA PROLOGUE 4

 --20XX.XX.XX--
ヴィジャヤスとヴィジャスケは戦闘ビデオ鑑賞をトレーニングに盛り込み、目指すべき方向を探した。
視聴中の二体にヴィジャローが話しかける。
『目標は決まったか?』
『ぼくはやっぱりマイティラバーズかな!ジャンプ力を駆使した格闘戦に憧れるよ』
嬉々として語るヴィジャスケに対し、ヴィジャヤスは悩むようにした。
『オレは決められない……強いヤツの力、戦い方、全部を手に入れる』
『ほう、大きく出るなあ。どこに行き着くか楽しみだ』

こうして戦闘データの学習にも重きを敷く三体は、他の個体とは別方向にめきめきと鍛えられた。
更に彼らはお互いに模擬戦を行うことで目標への精度を高めた。
ヴィジャスケのジャンプパンチとヴィジャローの鋭利な回し蹴りがかち合う!
拳の痛みに怯んだ所で二発目の足が鎌のように首をとらえ、マットに叩きつけた。
『ヴィジャロー、お前すげえ強くなってんな』ヴィジャヤスが拍手を送る。
『ふっ、お前はそれと戦うことで上回るつもりなんだな』
次にヴィジャヤスがジャンプパンチ!技を真似されたヴィジャスケは怯まず、その拳を踏み台にして宙返り、後頭部に踵を叩き込む!
『ぐえっ、ヴィジャスケもやるな…もうヴィジャドなんて目じゃないぜ』
ヴィジャヤスは褒めつつもその褒めるべき要素を我が身に染み込ませようとしていた。

 --20XX.XX.XX--
その日、ヴィジャスケはいつものようにトレーニングをしようとしていた。
が、またもヴィジャドと内容がかぶり装置の前で鉢合わせしてしまった。
通常は無駄ないざこざから避けていたが、ヴィジャドが道を塞いできた。
『お前らしょっちゅう模擬戦やってるらしいな?俺に勝つためにやってんだろ?そろそろ強くなったかよ?』
その様子を二体が伺っていた。
『おいまた絡まれてるぞ、助けに行くか?』
『いや、あいつは戦うつもりだ……』
ヴィジャスケはニヤニヤ見下ろしてくるヴィジャドを見上げて嗤った。
『ああ強くなったよ。とっととそこどきな。痛い目に会いたくなかったらさ』
挑発仕返すヴィジャスケにヴィジャドはやや歯ぎしりした。
『よっし分かった。観衆を集めて俺と模擬戦しようぜ。負けた方がシェルター追放な』
ヴィジャドが拳と掌を打ち合わせながら宣言する!
『マジでやるのか?頑張れヴィジャスケ!』
『さてどうなることやら』

ほどなくしてヴィジャヤ達が、スパーリング用リングの周囲に集められる。
ヴィジャスケとヴィジャドがそれぞれリングインし、拳を合わせた。
『手加減はしねぇぜ』
『必要ないさ。お前じゃぼくは捉えられない』
『フン』
間髪入れぬヴィジャドの一撃!直進する拳を跳躍回避するヴィジャスケ!
そのまま得意のジャンプパンチ!体重を乗せた殴打がヴィジャドの顔面に食い込む!
怯むヴィジャドに空中連続蹴りを見舞う!
そこへ蚊を叩くように両平手打ちプレスが襲いかかる!
『テトラジャンプ!』
ヴィジャスケはマイティラバーズの機動を思い出しながら挟み撃ちを回避!
高さをとって位置エネルギーを稼ぎ、より高威力のジャンプパンチを仕掛ける!
隕石めいた一撃を食らいヴィジャドは倒れ……倒れない!
『なにっ!?』
『お前、自分だけが成長してるとでも思ってんのか?』
そう未だに彼らの体格差は歴然だった。ヴィジャスケが戦闘能力に集中して高めている間、
ヴィジャドはフレーム全体の能力そのものを高めていたからだ。
己を奮い立たせるためヴィジャスケは、更に顔面を蹴り高度を維持!
『それに、戦闘ビデオを見るくらい誰でも出来んだよ』
追ってヴィジャドも跳躍!そして屈強なフレームと体重を乗算したジャンプパンチを放つ!
『ぐわあああ!』
リング外に叩き落とされるヴィジャスケ!得意技で倒され、精神的にも深いダメージを負った。
『お前は俺の邪魔ばかりしていた。約束通りお前は追放だ』
ヴィジャドがヴィジャスケの頭を掴み引きずり歩く。
『ちょっと!いい加減にしなさい!』
ヴィジャナが阻止すべく殴りこむが、片手で押し飛ばされた。
『大丈夫か!…テメェ!』
ヴィジャヤスが咄嗟に受け止め、ヴィジャドを睨み上げる。
だが彼は歩みを止めず、外界に繋がる隔壁の蓋に手をかけた。
そして開けると同時にぐったりとしたヴィジャスケを穴に押し付け、流れ込む海水に逆らわせるべく拳を叩きこんだ!
『!!』
ヴィジャスケは暗黒の海中に消え、蓋はすぐさま閉じられた。
ヴィジャドは勝ち誇って周囲の個体を見渡す。
『…俺に逆らったらこうなる。俺の邪魔だけはするなよ』

『ヴィジャドの野郎…!許せねえ!』
共に鍛え合った友を失ったヴィジャヤスは拳を握った。
『やめろヴィジャヤス…まだだ……』
ヴィジャローは彼に挑ませるのが早すぎたと後悔し、教育者としての道のりの長さを痛感した。
(続く)


ARMHEAD "MUSCLE CHRONICLE"
SIDE:VIJAYA PROLOGUE 5

 --20XX.XX.XX--
そして彼らは鍛え続けた。
あれからベルベキュー博士が現れる事は無く、モニターにほんの時々現れるのは、
VLIIIIIIDなんとかとか、なんとかデーモンといった組織の者が、監視者が変わったと報告するだけで、それも毎回変わっていたが、ヴィジャヤ達が覚える前に完全に顔を出さなくなってしまった。

皆がヴィジャドを避けてトレーニングした結果、ヴィジャドが一番、続いてヴィジャンツという順番で発育し差が付いていたが、
どういう訳か、最終的には皆同程度に達した……つまり成長が止まったのだ。

 --21XX.XX.XX--
ヴィジャヤ達に訪れた第一の危機。それは鍛えることを目的に作られた己が、それ以上鍛えられない、著しく成長が遅くなっていることに気付いたことだった。

ヴィジャドがイラついて柱を殴る。彼は全員と一通り模擬戦したが、期待していた経験値は得られなかった。
それぞれが更なる成長の方向性を探したが、フレームの増強は見込めぬままだ。
各自が一度、外に出ることを思い付いた。
しかし、ヴィジャスケやベルベキュー博士が帰ってこない為、結局外界に本能的に恐怖を抱き、口に出さずにいた。

そんなある日。
ギギギィ……ギギ……
錆び付いたような金属音がドームに聞こえた。
気付いたヴィジャヤ達が隔壁ゲートを覗き込む。
明らかに蓋を開けようとする音だ。遂に外界のアームヘッドが戦いに来たのか。
一同が訓練と学習に基づいて戦闘に備える。
そして流れ込む水、即座に閉じられる扉。
皆は我が目を疑った。目前のアームヘッドは薄ら赤く彼らより大きいが、やはり自分たちと同族の存在だ。

『お前まさか……ヴィジャスケなのか』

『……ああ、そうだ』

『どうやら今、ここではこのオレが一番のようだな……外の世界はいいぞ。ここじゃ出来ない経験が山ほどある』
ヴィジャスケは言いながらすごすごと早歩きで進んだ。
人が変わったかのような彼にヴィジャヤスは驚愕していた。
しかし歩いていく先に立ちふさがったのは、またヴィジャドだった。
『一番だと?笑わせるな。お前はただ外にほっぽり出されて、正しい器具もなくトレーニングし、ただ図体がでかくなっただけだろ』
『どけ、お前のような雑魚を相手にしても何の足しにもならん』
ヴィジャスケは、かつて自分を追放し恐怖させた相手に対し、さも誰かも知らぬように無感情に言った。
『なんだ?雑魚はテメーだ!ぶっ殺してやら!』ヴィジャドは背の高い敵の顔面にジャンプパンチ!
ヴィジャスケはそれを受けたが微動だにせず、胴体を掴み、上に投げて、同様にジャンプパンチを放った。
『グボオ』
ヴィジャドが体液を吐きながら空中で何回転もして壁に激突し埋め込まれた。
ヴィジャスケはその頭を鷲掴みにして高く持ち上げた。
『お前が俺に課したトレーニングは、実際最善の選択だったと分かったろ。感謝はしないがな』
そして握力を強めヴィジャドの頭を握り潰すように締め付けた。
『もうよせヴィジャスケ!』
制止を聞いてか聞かずか、掴む手を離し放り捨てた。
最大の個体はそのまま歩を進め別室へ消えていった。

『……く……くく…クソが…ッ…この、オレが…負けるはずが……!』

ヴィジャドは頭から血を流しながら立ち上がり、ブツブツと言ってよろめき歩いた。
そして柱の前に来ると、力加減の無い頭突きを、何度も何度も何度もぶつけ始めた。
『お、おい!』
『駄目だ、あいつトレーニング用AIがぶっ壊れちまってる』
ヴィジャローが頭を抱えた。
『…しかし、これで俺たちの次の選択肢は決まったな』
(続く)


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最終更新:2019年06月16日 13:18