- 99. 1 ◆Zxk1AsrDG6 2008/12/15(月) 09:43:44 ID:dRDsTljJ
- おはようございます
今から投下します。今回は3発です
いろいろな意見を頂きましたが、一応これが私のプランだとお考え下さい
- 100. 1 ◆Zxk1AsrDG6 2008/12/15(月) 09:45:12 ID:dRDsTljJ
- アムロとセイラ、そしてラル隊の面々はWBのブリッジに集まった
WBクルーを乗せたと思われる輸送機が今、飛び立って行く
それをブリッジの窓から見ながらアムロは
あれはどこに向かうのだろうとぼんやり考えていた
しかし、ラルが語るセイラの素性は、アムロの思考を現実に引き戻していった
「何ですって!?この方は、あの『ジオン・ダイクン』の娘さんなんですかい!?」
クランプの驚きはラルとセイラを除く、その場全員の驚きだった
「アルテイシア様とその兄上のキャスバル様はわしの父、ジンバ・ラルと共に地球に逃れて暫く過ごした事があるのだ
最も、キャスバル様はすぐに家を出て行かれ行方不明となってしまわれたが…」
「それにしても姫様、良くぞご無事で…」
ラルの言を継いだハモンの言葉にセイラは顔をほんのり赤らめた
「姫様なんてやめて下さい。私は今は『セイラ・マス』なのですから」
「いいや!あんたは俺達の『姫様』だ!大尉!そう呼んで構いませんよね!?」
コズンの嬌声にラルが重々しく、しかし、まんざらでも無さそうに答える
「…許可する」
拍手と歓声がWBのブリッジに響き渡った
事情が良く飲み込めていないアムロだったが、一同の放つ歓喜のエネルギーに圧倒されると同時に
輪の中心ではにかむ金髪の女性にこれまでには見られなかった「輝き」と言える様な物…が顕現している様に感じられてならなかった
- 101. 1 ◆Zxk1AsrDG6 2008/12/15(月) 09:48:47 ID:dRDsTljJ
- ラル「何ですと!キャスバル様が生きていると言われるのですか!」
セイラ「兄は今、ジオンで…『赤い彗星』と呼ばれています」
オォッというどよめきとそれを上回る衝撃がブリッジを席巻した
ラル「何という事だ…ジンバ様のご子息が2人とも御健在だったとは…!」
浮き立つラルの横でハモンが冷静に言葉を継いだ
ハモン「あなた、『若様』は、ゆくゆくはジオンを内部から突き崩すのが目的なのでは?
そしてお父上の無念を晴らそうとお考えなのでは無いでしょうか?」
ラル「何と…!」
雷に打たれた様にラルは感慨する。その胸にはこれまでの自身の苦境がありありと蘇っていた
暫くうつむいていたラルは顔を上げると決然とした表情で言い放った
「諸君、暗闇で蠢いているしかなかった我々の前に、光が見えたぞ!道標は示された!
まず我等は態勢を固め、キャスバル様を迎える準備を整えるのだ!」
- 102. 1 ◆Zxk1AsrDG6 2008/12/15(月) 09:53:00 ID:dRDsTljJ
- ハモン「それと、この子の立場にはひと工夫必要でしょう、あなた?」
ハモンはアムロを示す
ラル「…そうだな。ザビ家の寵愛を受けるガルマ様を討ち取った憎き木馬の
しかもガンダムのパイロットだからな…」
ハモン「ザビ家は殆ど独裁国家…このままではこの子の命は風前の灯です」
苛烈なザビ家のやり方は身に染みているラルだった。ハモンの言はその通りだと思える
傍らのアムロはごくりと唾を飲み込んだ
ハモン「ここは先の制圧時に犠牲となった唯1人のあの軍人に身代わりとなって貰いましょう」
アムロ「リュウさんに?」
ラル「身代わりだと?」
ハモン「ガンダムの正規パイロットだったのは『彼』だったと上には報告するのです
どう考えても状況的にもその方が自然でしょう?
まさか正規軍人を差し置いて…
戦闘訓練をした事が無い民間人の、しかも少年がガンダムを乗りこなしていたなどと…
ふふ、そちらの方が非現実的な報告ですわ」
ラル「な、成る程!」
ハモン「アムロあなた、メカニックの真似事はできる?」
アムロ「は、はい、得意です!」
ハモン「結構。あなたは手が足りない木馬の軍人にメカニック助手として不当に拘束されていた事にします
その扱いに不満を持っていたこの子は、軍人のスキを見てガンダムを奪い命懸けでジオンに亡命した…
これはジオン国民にとって賞賛に値する行為でしょう。何せこの子は
『WBに拘束させられていただけでこれまでの戦闘には一切参加していない』のですから」
アムロは目を見張った。自分の過去が書き換えられて行く
ハモン「もちろん木馬を手に入れたのは我々ラル隊の功績とします
WBのクルー達は尋問でガンダムのパイロットはこの子だったと証言するでしょうが…」
ラルがニヤリと笑う
ラル「それは、全員で示し合わせた『アムロ憎し』の証言だと判断されるだろうな」
ハモン「この子はこれからラル隊に入り、パイロット見習いとして働いて貰う事になりましたと上に報告すれば
特にお咎めは無いでしょう。真正面からで無ければ抜け道はいろいろ見つかるものです」
ハモンは妖艶に微笑しながら一同を見渡して見せた
- 103. 1 ◆Zxk1AsrDG6 2008/12/15(月) 10:24:46 ID:pMk5w3ri
- >>101
しまった
ハモンのセリフ間違いました
内側から突き崩すのは「今のジオン」又は「ザビ家」ですね
すみませんが脳内修正をお願いします…
- 104. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/15(月) 10:34:13 ID:???
- >>103
ジンバのご子息もミスだろw
- 105. 1 ◆Zxk1AsrDG6 2008/12/15(月) 10:38:39 ID:pMk5w3ri
- うわあああああああ
脳内修正をお願いしますうぅ
- 107. 1 ◆Zxk1AsrDG6 2008/12/15(月) 11:29:58 ID:pMk5w3ri
- ちなみに
×ジンバ様
○御屋形様
で、お願いします…うぅ…
- 109. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/15(月) 12:30:40 ID:???
- さぁ続きを
- 112. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/15(月) 13:42:30 ID:???
- セイラ総統シナリオ?
- 125. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/15(月) 20:00:57 ID:???
- コズンがカイを殴る場面の描写ええわ
哀戦士付近の映像が浮かんだもの
- 128. 1 ◆Zxk1AsrDG6 2008/12/15(月) 20:33:02 ID:dRDsTljJ
- うわあ全レスしてえ…
一人一人に是非ともお礼を…
でも今後は我慢して自重します。皆さん有難うございました
では、どうしてもという1人にだけ
>>126
自演は無いです
それと、この質問ももう一度↓
詳しい方にちょっと教えて頂きたいんですが、ストーリーのこの時点で連邦のMSって何がありますかね?
陸戦型ガンダムやら陸戦ジムなんかはもう登場可能なんでしょうか
次の展開に関わる重要なファクターです
どうか宜しくお願いします
- 131. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/15(月) 21:15:36 ID:???
- 陸ガン陸ジムはモルモット部隊とかに数機いたっぽい
あとイグルのフェデリコさんみたいに鹵獲したザクぐらいは出せるかな
- 133. 1 ◆Zxk1AsrDG6 2008/12/15(月) 23:46:16 ID:dRDsTljJ
- 支援と応援感謝します
それでは一発だけですが投下します
- 134. 1 ◆Zxk1AsrDG6 2008/12/15(月) 23:49:03 ID:dRDsTljJ
- 「アムロ、こいつらをじっくりと読み込んでおけ」
クランプからドサリと渡されたのはやたらと分厚いファイルが一冊と、記録ディスクの束だった
両腕に余るほどのその量と重さにアムロは戸惑い、クランプを見上げた
「これは?」
「ジオン製MSのマニュアルだ。お前には今後これが必要になる
だが、まあ、見ての通りこれがちょっとばかり厄介でな…」
後ろ頭を掻きながら苦い顔になるクランプ
「何せコクピット内の規格や操縦法がMSごとにテンデンバラバラなんだ。
メーカーや製造時期によってある程度の傾向はあるが、それでも納入時には勝手に仕様が変更されてる場合が多い
とりあえず、現在確認できるMSの資料をかき集めたら、まあ、そうなっちまった訳だ」
アムロはもう一度手にした資料に目を落とした。ジオンの抱えた生の問題点を垣間見た気がする
何という不合理なシステムなのだろう。これではジオンのMSパイロットやメカマンの負担は相当なはずだ
「まあ現場の俺達はもう諦めちまってるがな。新型が配備されるたびにああ、また徹夜か…ってな」
横から自嘲気味にコズンが口を挟んだ。しかしその表情はやはり苦々しい
「これから俺達には多分新型が回されて来るとは思うが、正直どうなるか判らん
念の為にどんな状況でも対応できる様にしておかんとな。まあ、大変だろうが自分の為だ。大尉の期待を裏切るなよ」
アムロの肩に手を置きクランプは踵を返したが、ふいに振り返り思い出したように付け加えた
「ああ、その資料の最後の方は実験機やMAの物だったな。実戦とは関係の無い機体だ。取り敢えずそれらは目を通す必要は無いぞ」
軽く手を挙げて去ろうとしたクランプだったが
「ラル大尉!友軍偵察機からの連絡です!どうやら連邦軍の部隊がこちらへ向かって来るそうですぜ!」というヘッドホンを付けたアコースの大声を聞いて
キャプテンシートに座るラルの元に駆け戻った
- 140. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/16(火) 00:28:25 ID:???
- ところで テンデンバラバラ って、ジオン訛りなのかー!
なぁキャリオカ。
- 142. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/16(火) 00:53:46 ID:???
- そんなの知らないでジオン。
- 146. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/16(火) 07:33:12 ID:???
- >>140
バーニィと一緒でオーストラリア訛りでつ
- 149. 1 ◆Zxk1AsrDG6 2008/12/16(火) 17:31:09 ID:I57RCGon
- 自演ネタは本当勘弁して下さい。やってませんので
応援感謝しております
それでは投下します。2発です
- 150. 1 ◆Zxk1AsrDG6 2008/12/16(火) 17:38:38 ID:I57RCGon
- 「敵は真っ直ぐこちらを目指しているそうです。目的はこの木馬とガンダムの奪還だと思われます!」
アコースの報告に冷静にラルが付け加える
「奪還もしくは破壊、だろうな。連邦もなりふり構ってはいられんだろう」
WBとガンダムは共に連邦の最高機密
奪還できなければ破壊せよ、それは当然の作戦だろう
「木馬」ブリッジの空気が張り詰めて行くのが判る。だがそこにピリピリした危うさは無い
アムロは明らかに「WB」の空気とは違う、余裕の入り混じった緊張感に浸り
そこに一種の心地良さを感じている自分を発見していた
「敵部隊には少なくとも大型機と地上戦力が確認できません。爆撃機と輸送機で構成された中規模の航空部隊だと思われます」
アコースは刻々と判明する敵情報を顕にしてゆく
「ふむ。緊急発進で逃げ切れそうか?」
「いえ、恐らく今の自分の操縦では無理です
だいぶエンジンがヘタってるのに加えて、えらく出力調整がデリケートなんですよ
この艦を操縦してた奴はよっぽど上手く取り回してたんでしょう。
自分にはクセがまだ掴めていません。もう少し時間があれば、コイツを手足の様に飛ばして見せるんですが・・・」
ラルの問いに操舵輪を握るクランプが悔しそうに答える
アムロはふと、いつも背筋を伸ばした姿勢でWBを操縦していたミライの後姿を思い浮かべた
「泣き言を言っても始まらん。諸君、迎撃の準備だ!全ての友軍機にもそう伝えろ!むざむざ木馬をやらせる訳にはいかんぞ!」
激を飛ばしながら自らもキャプテンシートを降りたラルだったが
「大尉!友軍のガウ3番機から通信入りました!大尉に代われと言ってます」というアコースの報告に
「回せ」と答えながら手近なヘッドホンを片耳に当てた
- 151. 1 ◆Zxk1AsrDG6 2008/12/16(火) 17:41:08 ID:I57RCGon
- スピーカーから聞こえてきたのは豪快な銅鑼声だった
「久しぶりだなラル大尉!今回貴様らの直属護衛をしてやる事になった!
光栄に思えよ!」
不遜とも取られかねない挨拶にアムロとセイラは思わず顔を見合わせた
だが、相手を察したラルは嬉しそうに相手に負けない大声で返す
「恩に着る!貴様の愚連隊も一緒か!?」
「愚連隊とは失敬な!突撃機動軍第7師団第1MS大隊司令部付特務小隊御一行様と呼んで貰おうか!」
ガハハと笑うその声には、粗野の中に何とも言えない温かみが感じられた
それには確かに、こういう緊迫した状況の中、聞く者の心を鼓舞する効果があるのだろうとアムロには思えた
「そんな舌を噛みそうな名前で呼ぶのは御免こうむる!通り名の方で許せ!」
「応!他でも無い貴様の頼みだ特別に許そう!」
再度豪快に笑い飛ばした後、一拍おいた銅鑼声の主は誇らしげに言い放つ
「ガイア大尉、マッシュ中尉、オルテガ中尉だ!『黒い三連星』推参!
俺達が来たからには、何人たりとも御前達には指一本触れさせん!」
- 154. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/16(火) 17:45:51 ID:???
- ジオン始まりました
- 155. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/16(火) 18:06:41 ID:???
- はやくも三連星合流かw
アムロの成長止まりまくりじゃんw
- 156. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/16(火) 18:07:12 ID:???
- ラル隊と三連星のコラボとは!これだけでお腹いっぱいになれるな!
- 159. 1 ◆Zxk1AsrDG6 2008/12/16(火) 20:03:59 ID:I57RCGon
- 続けて投下します。一発です
たぶん本日はこれにて打ち止めです
- 160. 1 ◆Zxk1AsrDG6 2008/12/16(火) 20:06:34 ID:I57RCGon
- ガウ3番機から滑り出して来たのは三機の黒いモビルスーツだった
ずんぐりした外観に似合わない俊敏な拳動で砂上を『滑って』ゆく
全くフォーメーションを崩さないその機動にアムロは眼を見張った
「待って下さい!敵の動きが止まりました!輸送機が次々着陸してます!どうやら地上部隊を降ろすつもりのようです!」
緊迫のあるアコースの報告にもコズンはあくまで落ち着いていた
「どうせナントカ式とかいう戦車の類だろう、三連星に任せとけば問題無いんじゃないのか?」
その時―
アムロは、脳裏に何か閃くものを感じた
そして、それは例えるなら強烈な圧力とでもいうものを
肉眼では見えていない筈の「敵」のいる場所を
アムロは正確に察知し、睨み付けていた
「・・・危険な感じがする・・・」
思わず呟いたアムロの囁きは、隣のセイラに微かに届き
彼女を振り向かせた
「違います!戦車じゃありません!」
なら何だという周囲の視線にアコースは驚愕の叫びで答えた
「電送写真、送られてきました!
不鮮明ですが・・・これは・・・ガンダムの群れにしか見えませんぜ!」
- 161. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/16(火) 20:13:26 ID:???
- おっ、いよいよ添い遂げる型の登場か!
- 162. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/16(火) 20:50:35 ID:???
- シロートアマチャンで大丈夫なのか?
せめてフランシス・バックマイヤーやらギャリー・ロジャースやらユウ・カジマあたりのクラスじゃなきゃ三連星の相手にもならないだろ
1stのジオンエースなめすぎ
- 163. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/16(火) 20:54:25 ID:???
- 普通にヤザンとライラでおk
- 165. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/16(火) 21:22:43 ID:???
- 陸戦型か!
しかし群れって言うほど生産されてたのか?
- 166. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/16(火) 21:36:44 ID:???
- 陸戦型ガンダムでなくとも陸戦型ジムならハイスペックの高級機だからな
それなりのやつが乗ったのが9機もいたら三連星のドムでも苦戦しておかしくないだろうね
- 176. 1 ◆Zxk1AsrDG6 2008/12/17(水) 02:00:45 ID:sD8NltNq
- こんな時間ですが投下します。一発です
書きたいネタは山ほどあるんですが
本日はあんまり執筆時間が取れないかも知れません
年末に近付くにつれて、リアル忙しくなって参りました・・・
- 178. 1 ◆Zxk1AsrDG6 2008/12/17(水) 02:04:35 ID:sD8NltNq
- 「何ですって!?」
「ガンダムの群れだと!?」
アムロとラルは同時にアコースに駆け寄る
アコースから写真を渡されたアムロは目を細めてそれを凝視する
ラルも体を寄せて覗き込んだ
「嘘だろ…連邦はもう既にガンダムの量産態勢を整えていたってのか…?」
クランプの呟きは全員の代弁でもあった
暫く前にアムロの駆るガンダムの威力をまざまざと見せ付けられているラル隊は
あの「白い悪魔」とでも形容すべきMSが群れを成して襲い来る姿を想像して
薄ら寒いものを感じざるを得なかったのである
「待って下さい、断定はできませんが、これは少なくとも2種類以上のMSが混在した部隊のようです」
アムロの指摘にラルが頷く
「アムロの言う通りだ。この先頭の三機は確かにガンダムに似ていなくも無い
が、後方のMSは頭部の形状が捕獲した木馬の赤いMSの方に似ているように思える」
「もう一枚届きました!」
アコースが更に写真を渡して来る。今度はやや俯瞰の写真だ。敵MS部隊のおおよその全体像が確認できる
「敵MSは全部で9機…か?こちらの方が判り易いな。ガンダムもどきが3機、その他が6機だ」
ラルは正確に敵の陣容を分析したが軽いショックは免れなかった
「少なくとも連邦はMSの量産を始めているという事だ。これからの戦闘は、今までの様にはいかんという事か…」
ラルの横で口には出さなかったがアムロには確信があった
『特に危険なのは、このガンダムもどきの中でも左端に写っているコイツだ』という事を…
オール回線になっていたスピーカーからガイアの声が響く
「驚きだな!まさか連邦のMS部隊とは!だが心配はいらんぞ!俺達が先行して蹴散らしてやる!」
ブツッと回線を切ったと同時に『黒い三連星』はフォーメーションを組み疾走を始め
回り込みながら敵を襲撃する動線に乗った様だった。
6機のザクが3機づつの隊列を組んでそれに続くがスピードが違い過ぎる為、『三連星』が突出した格好になっている
アムロは焦りにも似た何かを感じた
「ラル大尉!あの人達を援護しましょう!油断すると危険です!」
「おいアムロ、そりゃガイア大尉達に失礼だ。連邦のヘナチョコ共にやられるもんかよ」
「コズンさん!僕だってヘナチョコだったんです!でもガンダムのお陰でWBを制圧できたじゃないですか!」
アムロは自分の能力よりも敢えてガンダムの性能の高さを主張した。その方がこの場合効果的だと思えたからである
ぐ…と言葉に詰まるコズン
ラルは必死の顔で訴えるアムロの進言を軽く見たりはしなかった。傍らのハモンを見る
「ハモン、後を頼む。我々はこれより『黒い三連星』を援護し、敵を殲滅する!総員出撃だ!!」
- 181. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/17(水) 02:57:32 ID:???
- いや普通に陸ガンと陸ジムだろ
- 187. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/17(水) 08:02:06 ID:???
- さてさて左端はヤザンかカジマか
- 188. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/17(水) 12:27:57 ID:???
- スレッガーだったりしてw
- 189. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/17(水) 13:19:44 ID:???
- 死神のサンダースならどうせ生き残るな
- 190. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/17(水) 15:00:45 ID:???
- >>189
サンダースだけな?
- 194. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/17(水) 17:36:38 ID:???
- 左はEXAM
- 195. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/17(水) 17:45:57 ID:???
- その他はEXILE
- 197. 通常の名無しさんの3倍 2008/12/17(水) 18:47:36 ID:???
- さあ続きを
- 198. 1 ◆Zxk1AsrDG6 2008/12/17(水) 20:18:38 ID:CUSkKwOy
- 投下します。とりあえず2発です
- 199. 1 ◆Zxk1AsrDG6 2008/12/17(水) 20:20:57 ID:CUSkKwOy
- 「ラル大尉!僕もガンダムで出ます!」
「駄目だ、それを許可する訳にはいかん!」
飛び出しかけていたアムロは
意外なラルの言葉に踏鞴を踏んだ
「敵の狙いはガンダムだからな。お前に敵の狙いが集中するのは明白だ」
ふと優しい眼でアムロを見たラルだったが
周囲の視線に気が付くと咳払いをして言い直した
「ガンダムが落とされたら我がジオン軍は折角手に入れた最重要軍事機密を失う事になるからな!
それだけは何としても避けねばならんのだ!」
やれやれと一同は首を竦めながら苦笑する
ハモンも口を押さえてクスクスと笑っていたが、表情を正し、アムロに向き直った
「それにアムロ、あなたは目立ってはいけません。『ガンダムの正式パイロットは死んだ』のですから・・・」
心遣いは有り難いと思えたものの、アムロはラルが敵の戦力をまだ甘く見ている気がして心配になった。
しかしそれは己等の実力に裏打ちされた物であるだろう事も理解していた。
それに、この巌のような武人は一度口にした言葉は決して曲げないだろうとも思え、これ以上口を差し挟む事はとりあえず控えた
「とりあえず今回お前はここで大人しくしてろ
ラル隊と黒い三連星の共同作戦だ!
姫様と一緒に大船に乗ったつもりでいればいいぜ!」
アムロにそう言うなりコズンは親指を立ててブリッジを出てゆく
ラル隊のメンバーもクランプを残しそれに続く
急いでアコースが抜けたオペレーター席に滑り込みインカムを装着したセイラは決然と呟いた
「私も、できる事をやらなくちゃ・・・」
ラルはハモンとキスを交わしてからアムロを見、きびきびした動作でブリッジを後にしていった
残されたアムロは―
無言で手近な席に座ると、おもむろにクランプに渡されたディスクをセットし、内容を閲覧しながら分厚いファイルを開いた
時間は、あまり残されていない様に感じられてならなかった。
- 200. 1 ◆Zxk1AsrDG6 2008/12/17(水) 20:22:47 ID:CUSkKwOy
- 「クランプさん、ここに運ばれて来ているMSで予備扱いの物はありませんか?」
資料から眼を離さずアムロは聞いた。
「さっき到着した部隊の中で輸送機が何機かあっただろう?
あれはラル隊用の補充物資だ。MSも何体かあった筈だ。リストは・・・
ほれ、これだ」
投げよこされたリストを空中で受け取り急いで内容を確認するアムロ
「補充MS・・・あったぞ。MS-06J・・・これはザクか・・・追加装備・・・・・駄目だ、これじゃない・・・
MS-06Dも駄目だ・・・これじゃ『あの人達』に追いつけない・・・」
ぶつぶつ呟きながら急いでリストを捲るアムロに興味深そうにハモンが近付く
「アムロあなた、まさか出撃するつもりなの?」
「はい。ガンダムは大尉に言われたとおり使いませんけどね」
眼を上げずに答えるアムロにクランプが面白そうに笑う
「おい!いきなり実戦はムチャだぞ!まあ、マニュアルをコックピットに持ち込んでカンニングしながら操縦するなら話は別だけどな!」
がははと笑う
「冗談だ冗談!取り合えず現物を見て来い!まずは慣れる事からだ!」
「これだ!・・・これなら・・・!はい!クランプさん!行って来ます!」
パッと顔を輝かせマニュアルを片手にブリッジを飛び出して行くアムロ
「なんだあ?そんなにジオン製MSに触れるのが嬉しいのかね?」
不思議そうに苦笑するクランプにセイラがぽつりと語りかける。
「私、聞いた事があります。
アムロは・・・サイド7で初めて乗ったガンダムにマニュアルを持ち込み、それを見ながらの操縦でザク2機を撃破した事があると」
火の点いていない煙草がクランプの口からポロリとこぼれ落ちた。
- まとめ その3へ
最終更新:2008年12月19日 20:41