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ホームステッダーズ
(原題:Homesteaders)
発売年 |
2009年 |
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プレイ人数 |
2~4人 |
プレイ時間 |
80分 |
対象年齢 |
13歳以上 |
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デザイナー |
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ゲーム概要
プレイヤーは西部開拓事業に乗り出します。
結果的にこの土地は大発展を遂げる訳でして、ゲームでは○○時代・○○時代・○○時代の3段階を追っていきます。
時代に応じた建物を自分の土地に建て、そこで人を働かせれば成果物が上がり、あなたを豊かにします。
もっとも、建てるにはまず許可証が必要です。競売にかけられるので、ライバルと醜く争ってください。
ルール(概略)
コンポーネントの特徴
- メインボードには、競りフィールドと線路が描かれている。
- 競りフィールドには、競売物件置場と価格表を3箇所用意。つまり、4人戦では誰かが必ずあぶれる事に。
- 値付けは最初は1金刻みだが、あるラインを超えると上乗せするのに+2金+3金+4金と次々上がっていく仕様。
- 線路には自分の色のコマを置き、ゲーム中にコマを動かすとそのマス(そこより左側も含めて選んで良い)に描いてある物を貰える仕組み。
- 建物カードは農業系(緑)・工業系(青)・特殊系(黄)に分かれ、ゲーム進行に合わせて順を追って市場に並ぶ。
- 扱うリソース類は、お金や勝利点チップの他に「木材・食料・鉄・重金属・牛」がある。リソースコマは大半が固有形状で、牛はちゃんと塗り分けもされている。
- 資材・商材とは別に「トレードトークン」というものもある。これは、商品売買の際にリソース類と一緒に支払う重要アイテム。
- 借金タイルをたくさん用意しているので、いつでも好きなだけキャッシングをどうぞ。タイル5枚相当の手形もある。
- 各プレイヤーには、ついたてと手元サマリが渡される。
ついたての裏側にはプレイングマニュアル、サマリにはリソース類の購入レートと売却レートの一覧表が記載されている。難しいゲームなので、是非参考にされたし。
プレイ上のポイント
- このゲームは、所持金やリソース類は秘匿情報である。
- ゲームは10ラウンド。1ラウンドは以下のフェイズに分かれる。
- 1. 収入フェイズ
- 2. 競りフェイズ
- 3. 建築フェイズ
- [1]
- 自分の場に建っている建物から、「普通に絵が描いてある分」だけのリソースをまず獲得。
ワーカーの絵が一緒に描いてあるものは、必要な数のワーカーを手元から配置できた場合のみ収入が発生する。
- 収入が終わった後、「ワーカーの数×1金」を給料として支払う。
- 収入フェイズにおける「総収入-給料」の全獲得リソースは、一度公開状態にする事。
フェイズ終了とともについたてに隠し、その後は非公開とする。
- [2]
- 2人プレイでは2枚、3人以上では3枚の権利書カードが競売にかけられる。
スタートプレイヤーから順に値付けを行い、最高値を付けた人が権利書を獲得する。
- 落札した人は、必ず支払いを済ませること。
- 何も購入しなかった人は線路上の自分の色のコマを右側へ1つ動かし、描いてあるものを獲得する。
- [3]
- 2で権利書を買った人は、必要コストを支払って建物カードを建築する。
- 建築対象にできる建物は時代によって少しずつ遷移し、時代が変わると古い建物は建てられなくなる。
- その他のポイント
- 借金はいつどのタイミングで行っても良い。ただし他人の手番に配慮しつつ、一応宣言をすること。
- 借金タイル1枚は、即金で2金獲得&ゲーム終了時に5金で返済。なお、ゲーム中に勝手に返済してはいけない。
- 品物の購入・売却も、いつどのタイミングで行っても良い。プレイ上のマナーも借金と同様。
- 取引には大抵1トレードトークンが必要となり、これは売買では入手できない。このリソースの補給源はなるべく切らさないように。
- 金貨は、ゲーム中常に「5金」として扱う事もできる。ただし、お釣りは出ない。
終了条件・得点計算
- 10ラウンド経過したらゲーム終了。最終フェイズで借金の返済やトレードをし、以下の要素が勝利点に換算される。
- ゲーム中に獲得した勝利点チップ
- 建物の固有点
- 牛・重金属・金は1個につき1点。
- 借金タイル
- 1枚残ると減点1、2枚残ると2枚目は減点2で計減点3。マイナス分は全て累積し、かつ1枚ごとに減点分が増えていく事に注意。
ゲームの流れ
- セットアップ
- 収入フェイズ
- 競りフェイズ
- 建築フェイズ
- 権利書タイルAを獲得した人は、先に建築の権利が回る
- 2へ戻る
基本は競りと建築の繰り返しだが、ゲーム中はゲームの流れそのものとは無関係に、個々のプレイヤーによる個々の商品取引が巻き起こっている。
とにかくリソース類がぐるぐる回り、それに付随して勝利点が発生する仕組み。
資材が足りない? 権利書が買えない? 借金すればたいがいの不可能は解決するよ。
コメント
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プレイ感と感想について |
- 難易度
- ワーカーが多すぎてはいけないし、競りで浪費してもジリ貧になるし、権利書を買えなさ過ぎても憤死する。建築経営ものとしては、建物・勝利点・人・モノ・カネの流れや関連性が複雑であり、少し難解。筋道はしっかり通っているので大半を「慣れの問題」で済ませられるものの、やはり難しい方ではある。
- ゲーム性
- 借金システムのある競りゲーな時点で、胃痛は織り込み済みと分かる。その上で、競りの天井値がかなり高く、ゲーム全体で10ラウンド固定と、本作を難しく感じさせる要素は多い。
権利書争いから脱落すると貴重なラウンドを生かせなくなるため、吊り上げ競争に参加せざるを得ない。個々の建物が生み出す経済効果と高コスト物件の得点効率を一通り把握してからが勝負の、値付けとリソース回し要素を凝縮したゲームと言えるだろう。
- プレイアビリティ
- 使用するリソース量に対する視認性の悪さを筆頭に、「遊びにくい」という評がちらほら聞かれる。
特に、各時代ごとに決まったタイミングで登場する建物カードを一括で処理・整頓するサポート小道具が付属していないのは不便。初回プレイは特に経営方針をブレさせがちだが、コンポーネントのせいでもあると思う。
欠点
- 先述した通り、遊びにくい。
建物カードの整理用ボードを導入すると明確に改善されるため、きっぱり欠点として挙げたい。
- どんな方針で経営していても使える、という「強い」建物がある。一応農業・工業・その他で物件を色分けしているゲームとしては汎用性の高すぎる感あり。
- 値付け的な意味で派手な展開になる場合もあるけれど、やる事そのものはかなり地味だし、勝ち筋に多様性のあるタイプでもない。「好きな人が好き」傾向のとても強いゲーマーズゲームであり、稼動のハードルは高い方。
お勧めタイプ
ある程度重い拡大再生産系ゲームにおけるリソース回転率はトップクラス。要点を濃縮したゲームデザインがなされていて、ここを気に入った人はツボりやすい。
建物の登場順とラウンド数が固定なので、やり込むほど容赦のない展開になっていくあたりが初心者には全くもって優しくないけれど、慣れるまで再挑戦してみるだけの価値はある。
【お勧め度:★★★★★★☆☆--】
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その他
- 建物カードを時代ごとに整理するサブボードが有志の手でネットに上げられている。どのタイミングでどの建物が並ぶのか分かりやすくなり、時代の節目での処理も楽になる。
最終更新:2015年06月09日 23:53